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社長の発信力ランキング2013 2013.4.29・5.6 #5 2014-01-08 13:24:01

【『日経ビジネス』の特集記事】 #5  初出 2014-01-08 13:24:01 <バックナンバー>

⭐『日経ビジネス』の特集記事から、私が特に関心を持った個所重要と考えた個所を抜粋しました。

⭐ 当面は、Ameba(アメブロ)に投稿していた記事を再編集し、加筆修正し、新たな情報を加味し、「バックナンバー」と表示し投稿します。

⭐ 1つのテーマについて複数回投稿している場合(ほとんどが該当しますには、1つにまとめて投稿します。タイトルの後の日付は雑誌の発行日で、最後の日付は投稿日を表わしています。

⭐ 一方、新規で投稿した記事については、異なる壁紙を用意し、本文内に「タイトル」「雑誌発行年月日」を表示します。

再投稿することにした経緯

再編集して再投稿することにした理由は、次のとおりです。

自分が当時どんな記事に興味があり、どのような考え方をしていたのかを知りたいと思ったからです。

当時の自分を振り返ることで、当時と現在で考え方は変わったか否か、あるいは成長しているかを確認したいと思いました。

記事データは当然古くなっていますが、本質的な部分は必ずあるはずで、しかも普遍性があります。その個所を再度学んでみたかったのです。

さらに言えば、『日経ビジネス』のバックナンバーをご紹介することで、この記事に目を通していただいたあなたに何らかの有益なヒントを提供することができるかもしれない、と考えたからです

「私にとって、noteは大切なアーカイブ(記録保管場所)です。人生の一部と言い換えても良いもの」だからでもあります。
プロフィールから)



2022年5月25日現在、週刊誌『日経ビジネス』を購読していませんが、新たに電子版セット(雑誌+電子版)を「らくらく購読コース」で今年の6月以降に定期購読する予定です。



日経ビジネスの特集記事 #5

社長の発信力ランキング2013 2013.4.29・5.6 1/3 2014-01-08 13:24:01

<このページでは、『日経ビジネス』の特集記事の概要紹介と、管理人のコメントを掲載しています>

語る覚悟、語らぬリスク

最初にベスト10をご紹介します。

あなたの予想はどこまで当たったでしょうか?

ベスト10

今 前
 1  ソフトバンク        孫正義

 3  日本銀行         白川方明

 2  ファーストリテイリング  柳井 正

 4  トヨタ自動車       豊田章男

 5  楽天           三木谷浩史

6 20  日本マクドナルドHD   原田泳幸

7 6  日産自動車        カルロス・ゴーン

8 15  任天堂           岩田聡

9 45  ソニー            平井一夫

10 8  関西電力          八木誠 


ベスト5の顔ぶれを見ますと、変動はありません。

孫氏は、前回の調査に続きベスト1に輝きました。

孫氏の総合得点は4万645点で、2位の白川氏は1万1424点、柳井氏は1万624点でした。

孫氏の圧勝でした。

ちなみに、4位の豊田氏は9088点、5位の三木谷氏は7766点でした。

得点の算出法は、上位100人に20万点を配分しているそうです。


孫氏は、なぜこんなに強いのか?


デーブ・スペクター氏が分析しました。デーブ・スペクター氏の言葉を借りると次のようになります。

(1)孫さん自身が電子メディアなんですよ。でも、それは誰もがマネでき
  ることじゃない。

(2)日本の社長さん、特に財閥系のトップは自社のことしか考えない。
  発信と言えば自分の会社、内向きのことばかり話します。
  だから、孫さんは突出している。


孫氏のツイッターでの発言がいつも注目されています。

フォロワーが何か発言すると、素早く応答し実行に移す。

孫氏の会社だから直ちにできるとは言っても、その行動力は抜きん出ています。


次回は、「急上昇トリオの勝因」を取り上げます。

引き続きご覧ください。




日経ビジネスの特集記事 #5

社長の発信力ランキング2013 2013.4.29・5.6 2/3 2014-01-08 17:47:43

<このページでは、『日経ビジネス』の特集記事の概要紹介と、管理人のコメントを掲載しています>

急上昇トリオの勝因

急上昇トリオ


1.日本マクドナルドHDの原田泳幸氏 20位 ⇒ 6位

2.ライフネット生命保険の出口治明氏 圏外 ⇒ 22位

3.富士フィルムHDの古森重隆氏   73位 ⇒ 37位

この3人に共通する点は、「メディアに先制攻撃」を与えることだとしています。

具体的には、

本業である企業経営については、戦略など前向きな内容はもちろんのこと、業績悪化や不祥事なども、メディアが取り上げる前に発表してしまう。

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20位から6位に急上昇した、日本マクドナルドHDの原田社長は2012年後半
から既存店売上高がマイナスになった時、記者会見でこう話しています。

厳しい時でも、逃げてはいけない。隠そうとするほどメディアに突っ込まれ、必要以上に悪く書かれてしまう。間違いは素直に認め、そのうえでどう対策を打つかを話して会社の価値を守るのが経営者の役割だ。

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別の記者会見の際には、このようにも発言しています。

危機になったら、呼ばれて出て行くのではダメだ。
自ら出ていって説明する。

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つまり、「『先制攻撃』こそ、対話の主導権を握る重要なポイントになる」
ということです。攻撃は最大の防御なりとも言えますね。

圏外から22位に躍進した、ライフネット生命保険の出口社長は「どこにでも、呼ばれれば出ていく」という積極的な対話姿勢が信条です。

ライフネット生命保険は営業部隊を置かずインターネットで販売する生命保険です。そのため、商品内容をシンプルで安価な保険サービスに特化しています。


出口社長の「缶ビール理論」が面白いですよ。

大手生命保険会社を外食に例えると、チェーンの居酒屋みたいなもの。店員がジョッキに注いで、テーブルまで持ってきてくれる。
でも、うちは店がない。店員もいない。要するに、安く缶ビールを売るモデルなので、できるだけカネをかけず認知度と信頼性を高めることが社長の役割なんです。

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最後は、73位から37位に急上昇した、富士フィルムHDの古森会長は改革の経験を伝える「使命感」が大切だ、と言い切ります。

富士フィルムは、写真フィルム事業から化粧品や医療機器分野へ事業を大きく転換させたことで有名です。

そんな、富士フィルムHDは、昨年1月末、オリンパスへの資本提携案を公表しました。

この件について古森会長は、次のように語っています。

 嘘でないならオープンにすればいい。

日経ビジネス 社長の発信力ランキング2013 2013.4.29・5.6                


昨年5月には村上龍氏がMCを務める「カンブリア宮殿」に出演するなど、
メディアへの露出は増えていった、ということです。

大改革へのリーダーシップと、隠し事を好まない性格によるものだ、といいます。

経営者にとって、マスコミは敵にも味方にもなりうる存在です。


次回は、有名企業であっても、マスコミの対応を恐れ、取材に応じない社長をご紹介します。彼らの言い分にも一理あります。




日経ビジネスの特集記事 #5

社長の発信力ランキング2013 2013.4.29・5.6 3/3 2014-01-08 18:16:51

<このページでは、『日経ビジネス』の特集記事の概要紹介と、管理人のコメントを掲載しています>

 

「発信ゼロ」社長の哲学

「0点社長」はなぜマスコミに出ないのか?


日本企業についてよく指摘されることは、トップの顔が見えないというものです。
上場企業の場合、創業者や創業者一族がトップであるケースは少ないように思います。

大半のトップは4年程度で退任し、顧問や相談役として残るケースが多いでしょう。短期間の任期のため、一般に知られることがほとんどありません。

つまり、サラリーマン社長ということです。

日経ビジネスは、「大企業なのに出ない社長」というリストを掲載しています。

カラオケシステムの第一興商の社長の名前をご存知ですか?
ロート製薬の社長は? ノエビアHDの社長は?

私はこの記事が出るまで、上記の社長名は誰ひとりとして、知りませんでした。

第一興商の社長は林三郎氏、ロート製薬の社長は山田邦雄氏、ノエビアHDの社長は大倉俊氏です。

次に「知名度があるのに出ない社長」というリストを見てみましょう。

エスビー食品、ブルボン、アサヒペン、松屋、白洋舎、船井総合研究所、不二サッシ、はせがわ・・・・・・・

まったく知りませんでした!

さらに、「儲けているのに出ない社長」というリストがあります。
このリストに掲載されている企業の大半は寡聞にして知りません。

メビオファーム、日本商業開発、ノア、和弘食品、KIホールディングスなどは初めて知りました。

「0点社長」はどうしてメディアに出ないのでしょう?

その答えの一つを日経ビジネスは次のように述べています。


「注目されていない」という理由よりも、「できればマスコミを避けたい」という本音が見えてくる。

日経ビジネス 社長の発信力ランキング2013 2013.4.29・5.6                




私は、マスコミに出ない理由は点数をつけられたり、ランクづけされる
ことを嫌うからだ、と考えています。

日経ビジネスは次のように結論づけています。

企業全体を統括して、責任を持った発言で大衆を納得させることができるのは、経営トップ以外に考えられない。
まず、トップはマスメディアなどを使って、「会社の存在意義」を発信していく必要がある。

日経ビジネス 社長の発信力ランキング2013 2013.4.29・5.6                


🔷 編集後記

9年前には上記のような結果になりました。

積極的に発信する社長、消極的な社長と色分けされたわけですが、現在ではどうでしょうか。

現在では、国内外の投資家から自社株を買い付けてもらうことによって株価が上昇します。それによって時価総額が増大します。

そのため、トップは自社の情報を日常的に発信することが極めて大切になってきています。

しかしながら、現在でも一部のトップしか情報発信していません。

時価総額の多寡が重要な評価指標となっています。

米国株式市場と日本株市場を比較すると、大きな開きがあります。
米国にはGAFAM(Google〈Alpahbet〉、Apple、Facebook〈Meta Platforms〉、Amazon、Microsoft)とかFATMANG(Facebook〈Meta Platforms〉、Apple、Tesla、Microsoft、Amazon、Google〈Alpahbet〉)と表現される巨人があります。

この中には時価総額が2兆ドル(約240兆円 2022/05/27 現在)を超える企業が3社もあります(下記データを参照)。

日本の企業で時価総額が一番大きい企業はトヨタです。
その時価総額は34,693,821百万円≒35兆円(2022/05/30 現在)です。
彼我の差は膨大です。

⭐ 参考データ

米国株ランキング

このサイトを見ますと、時価総額ランキングベスト10は下記のようになっています。

1位 アップル       2,421,950,485千ドル
2位 マイクロソフト    2,043,571,014千ドル
3位 アマゾン・ドットコム 2,043,571,014千ドル
4位 テスラ         786,984,219千ドル
5位 アルファベット     706,970,929千ドル
6位 アルファベット     675,614,347千ドル
7位 台湾セミコンダクター  486,272,343千ドル
8位 ジョンソン&ジョンソン 476,520,553千ドル
9位 ユナイテッドヘルス   475,756,202千ドル
10位 エヌビディア      471,030,140千ドル
(注:アルファベットには上場株式が2種類あります)

日本企業が世界中の投資家から投資してもらうためには、トップの国内外への情報発信が不可欠です。



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