堀 紘一 名言集 『リーダーシップの本質』（2）
『リーダーシップの本質 真のリーダーシップとは何か』（2）
『リーダーシップの本質』（初版 2003年6月26日 ダイヤモンド社）は、堀 紘一氏が満を持して上梓した優れたビジネス書です。
略歴は著者紹介に譲るとして、堀 紘一氏はボストンコンサルティンググループ日本法人代表、ドリームインキュベータ創業者となり東京証券取引所に上場させた、単なる経営コンサルタントではありません。
優れたビジネス書を数多く執筆しています。
将来リーダーたらんと考えている人は、二十歳前後の学生時代から、他の人とは異なった心構えをもつ必要があり、その段階から特別に学び、身につけるべきことがある
組織はリーダー次第で非凡にも凡庸にもなることを私たちは知る必要がある。そのことを自覚するためには、本当に組織にリーダーは必要なのか、一体なぜ必要なのか、もし必要だとすればどういう人がリーダーになればいいのか、彼はそのためにどういうことを心がけ、何を準備しなければいけないのか。そういうことを考えなければならない。
そして、将来リーダーたらんと考えている人は、二十歳前後の学生時代から、他の人とは異なった心構えをもつ必要があり、その段階から特別に学び、身につけるべきことがあると私は思っている。
つねにただ一つの答えを求めてきた日本の学校教育の設問とは違って、現実の世の中では、答えがないということもあれば、答えが複数あるということもある。また同じ答えでも、Aさんにとっては正解だが、Bさんにとっては不正解だということもある
つねにただ一つの答えを求めてきた日本の学校教育の設問とは違って、現実の世の中では、答えがないということもあれば、答えが複数あるということもある。また同じ答えでも、Aさんにとっては正解だが、Bさんにとっては不正解だということもある。
このことは、現実社会の中で、不確実な社会にあって、きわめて見極めがむずかしい状況を判断してもっとも適切な答えを見つけ出し、正しい方向に導くための選択・決断を行わなければならないリーダーにとっても、重要である。
リーダーの仕事は、会社が行っている事業の個別の仕事をすることではなく、その事業をうまく進めるための作戦を決め、社員に周知徹底させて、速やかに実践させることである
リーダーの仕事は、製品を開発し、作ることではない。商品を売ることではない。会社が行っている事業の個別の仕事をすることではなく、その事業をうまく進めるための作戦を決め、社員に周知徹底させて、速やかに実践させることである。
✍ 編集後記
🔶 『リーダーシップの本質』は堀氏の経歴に違わない内容の本です。重要な点は「本質」です。すぐに廃れてしまうハウツーものとは根本的に違います。
私たちは新奇さに目を奪われることなく、常に「本質」とは何かに着目する姿勢を貫きたいですね。
勉強は一生続けることが大切です。世の中は常に進歩しているのですから。劇的な変化にも予兆はあります。感度の良いアンテナを張り、見逃し、聞き逃ししないようにしましょう！
何歳でも、何歳からでも勉強はできます。書籍を手許に置いておけば、いつでも何度でも参照することができます。
「この本は良書だ」と思ったらその１冊の本を何度も読み返すことが重要です。
一度読んだくらいですぐに理解できたという著書は、中身は大したことはないと判断するべきでしょう。「韋編三絶」という言葉がありますね。
🔷 堀氏は「リーダーの仕事」について次のように述べています。
「リーダーの仕事は、会社が行っている事業の個別の仕事をすることではなく、その事業をうまく進めるための作戦を決め、社員に周知徹底させて、速やかに実践させることである」
リーダーは「戦略」を、「社員」は「戦術」あるいは「戦技」を全うすることによって組織や企業は成長すると考えています。
言い換えますと、リーダーの戦略が考え違いであれば、社員が適切な戦術や戦技を用いても目的を果たすことが困難になります。
戦略は目的を明確する上位概念であり、その戦略からブレークダウンして数値目標に落とし込み、実践していくことが戦術や戦技に当たります。
まず、戦略ありきです。
✔ 出典元
『リーダーシップの本質 真のリーダーシップとは何か』
2003年6月26日 第1刷発行 ダイヤモンド社
✒ 堀 紘一氏の略歴
ドリームインキュベータ代表取締役社長。
1945年兵庫県生まれ。東京大学法学部卒業。ハーバード大学大学院経営学修士（MBA with High Distinction）。読売新聞、三菱商事、ボストンコンサルティンググループ（BCG）社長を経て、2000年にドリームインキュベータ（DI）創業。
BCG時代には、金融、ハイテク、消費財、Eコマース、中期戦略など数多くの戦略策定及び実行を支援。
『知恵は金なり』『強い会社はこうしてつくれ』『成功する頭の使い方』（PHP研究所）、『人と違うことをやれ！』『どんな「壁」でも突破できる』（三笠書房）、『挑戦！ 夢があるからビジネスだ』『脱皮できない蛇は死ぬ』（プレジデント社）、『できることから始めよう！』（ダイヤモンド社）、『ホワイトカラー改造計画』『21世紀の企業システム』（朝日出版社）など著書多数。
（『リーダーシップの本質』の著者紹介から）
✒ 堀 紘一氏の略歴補足
2020年に堀氏はDIの取締役を退任し、DIは電通の傘下となりました。
近況は下記をご覧ください。
「セカンドライフ」を謳歌しているようです。
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