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伊藤雅俊の商いのこころ 第8回




伊藤雅俊の商いのこころ 第8回

「運・鈍・根」という言葉があります。

人生には、ある程度の「運」と「鈍感さ」と「根気」が必要である、という意味です。

どれも重要なものです。

中でも「運」は重要で、運の良い人と付き合っていると、良い運気がもたらされ、運の悪い人と付き合っていると、悪運がついてしまうというものです。

でも、考えることがあります。

運の悪い人が、運の良い人と仲間になりたいと思った場合、運の良い人が、何の疑いもなく、仲良くなれるのだろうか、と。

運の良い人の器が問われるところです。




小売業は「運・鈍・根」と言われる

「業革」で掲げた「変化へに対応」と「基本の徹底」は、お客様の価値観の変化に的確に応えるスピードと、お客様に満足していただけるサービスの質の問題で、改めて言うまでもなく小売業の原点です。

小売業は「運・鈍・根」と言われるのも、同じことです。

『伊藤雅俊の商いのこころ』 p. 126 



単品ごとの商品とお客様の情報の管理は、古今東西の小売業経営の基本中の基本です

単品ごとの商品とお客様の情報の管理は、古今東西の小売業経営の基本中の基本です

それがどこまでできるかは、仕組みや道具も大切ですが、働く人間の意識にかかっています。

『伊藤雅俊の商いのこころ』 p. 127 



盛田さんはヨーカ堂の幹部研修でも「企業にとってブランドの重要性」を強調されました

ソニーの盛田昭夫さんはブランド戦略の先駆者で、「SONY」ブランドの確立に全精力を費やされた方です。

盛田さんはヨーカ堂の幹部研修でも「企業にとってブランドの重要性」を強調されました

『伊藤雅俊の商いのこころ』 pp. 131-132 



⭐出典元 『伊藤雅俊の商いのこころ』


➳ 編集後記

この記事を最初にアメブロに投稿したのは、9年前(2014-04-27 22:05:45)のことです。

伊藤雅俊さんは2023年3月10日に逝去しました。享年98歳でした。
ご冥福をお祈りします。


かつてのイトーヨーカ堂の幹部研修に、講師としてソニーの盛田昭夫氏に依頼していたということに少々驚きました。

業界は違っても、優れた経営者の言葉は幹部社員の心に響くことであっただろうと推測します。


🔴「単品ごとの商品とお客様の情報の管理は、古今東西の小売業経営の基本中の基本です」

今でこそ単品管理は当たり前のことですが、伊藤雅俊さんが経営トップでご活躍中の頃は、単品管理という概念はあまり知られていませんでした。

逆説的ですが、単品管理の重要なポイントは、売れ筋商品は何かではなく、死に筋商品は何かを把握することです。

どの商品が売れ残っているのかを素早く把握し、その商品の仕入れを止め、あらゆる手段を使って売り切ってしまうことが大切です。

つまり売って現金化するということです。

もう一つ重要なことは、売れ行きが良い商品の品切れを防ぐことです。
店頭にあれば売れたのになかったために売ることができなかったというのは、機会損失です。

ネットスーパーにおいても同様です。

機会損失はどんなことがあっても避けなければなりません。


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