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スクエア・インパクト 「ポスト・ジョブズ」が起こす決済革命 2013.9.9 #22 2014-03-08 18:10:01
【『日経ビジネス』の特集記事 】 #22 初出 2014-03-08 18:10:01 <バックナンバー>
⭐『日経ビジネス』の特集記事から、私が特に関心を持った個所や重要と考えた個所を抜粋しました。
⭐ 当面は、Ameba(アメブロ)に投稿していた記事を再編集し、加筆修正し、新たな情報を加味し、「バックナンバー」と表示し投稿します。
⭐ 1つのテーマについて複数回投稿している場合(ほとんどが該当します)には、1つにまとめて投稿します。タイトルの後の日付は雑誌の発行日で、最後の日付は投稿日を表わしています。
⭐ 一方、新規で投稿した記事については、異なる壁紙を用意し、本文内に「タイトル」と「雑誌発行年月日」を表示します。
再投稿することにした経緯
再編集して再投稿することにした理由は、次のとおりです。
自分が当時どんな記事に興味があり、どのような考え方をしていたのかを知りたいと思ったからです。
当時の自分を振り返ることで、当時と現在で考え方は変わったか否か、あるいは成長しているかを確認したいと思いました。
記事データは当然古くなっていますが、本質的な部分は必ずあるはずで、しかも普遍性があります。その個所を再度学んでみたかったのです。
さらに言えば、『日経ビジネス』のバックナンバーをご紹介することで、この記事に目を通していただいたあなたに何らかの有益なヒントを提供することができるかもしれない、と考えたからです。
「私にとって、noteは大切なアーカイブ(記録保管場所)です。人生の一部と言い換えても良いもの」だからでもあります。
(プロフィールから)
2022年7月6日現在、週刊誌『日経ビジネス』を購読していませんが、新たに電子版セット(雑誌+電子版)を「らくらく購読コース」で今年の7月以降に定期購読する予定です。
日経ビジネスの特集記事 #22
スクエア・インパクト 「ポスト・ジョブズ」が起こす決済革命 2013.9.9 1/3 2014-03-08 18:10:01
<このページでは、『日経ビジネス』の特集記事の概要紹介と、管理人のコメントを掲載しています>
「ジョブズ」と似て非なる男
今週の特集記事の主役は、ジャック・ドーシー氏です。
私は、ドーシー氏のことは全く知りませんでした。
私も使っている、ツイッターを生み出した男がドーシー氏です。
そのドーシー氏は、2008年にCEO (最高経営責任者)の職を奪われ、会長職へ追いやられたそうです。
2010年10月にCEO (最高経営責任者)に就任した時、彼は既に次の会社を起業していたのです。それが、米スクエアです。
スクエアはどんな会社のか?
はっきり言って、スゴイ会社です。
実質無料の小さな端末で、いとも簡単にクレジットカード決済を顧客に提供できるため、スクエアの決済サービスは小規模店舗を中心に爆発的な普及を見せた。
導入店舗数はサービス開始からたった4年で北米で420万店舗を超え、年間取引金額は1兆5000億円を超えた。
Squareリーダーを入手できる場所は世界で5万店舗を超えた。
pp.27-28
米スターバックスは2500万ドル(約25億円)を出資している、ということです。同社のハワード・シュルツCEOはスクエアの役員にも名を連ねている、といいます。
シリコンバレーでは、ドーシー氏に故スティーブ・ジョブズ氏の面影を重ねる人は多い、ということです。
自ら立ち上げたアップルを一度は追われつつ、復帰後に革命を起こしたジョブズ氏。
プロダクトの細部にまで徹底したこだわりを見せる点も、ジョブズ氏のイメージに重なる。
p.28
シリコンバレーの住民はツイッター、スクエアと次々と革新を起こす彼の姿に期待を込め、こう呼ぶ。「ポスト・ジョブズに一番近い男」と。
p.28
ドーシー氏は、ツイッターとスクエアとの共通点を
次のように述べています。
「ツイッターとスクエアはコミュニケーションと顧客体験を単純化するという点で共通している」
p.29
次回は、Squareリーダーを含め、スクエアが提供するサービスが、金融界にどれほどに大きなインパクトを与えるか、をお伝えします。
日経ビジネスの特集記事 #22
スクエア・インパクト 「ポスト・ジョブズ」が起こす決済革命 2013.9.9 2/3 2014-03-08 18:28:48
<このページでは、『日経ビジネス』の特集記事の概要紹介と、管理人のコメントを掲載しています>
スマホ決済が秘める爆発力
Squareリーダーとは?
今年8月、コンビニエンスストアチェーン、ローソンが米スクエアの決済端末「Squareリーダー」を全国約1万店で販売することになりました。
Squareリーダーとは―――。
Squareリーダーの価格は1000円だが、購入後に指定の銀行口座に返金される
ため実質無料。初期費用や月額利用料はかからず、決済のたびに利用金額の3.25%の決済手数料がスクエアやカード会社などに徴収される。
スマホやタブレットのイヤホンジャックに小型端末を差し込み、インターネット経由で登録を済ませる。
専用ソフトをインストールするとすぐに、スマホやタブレットがクレジットカード決済端末になる。
p.30
Squareリーダーがすごい点
(1)スマホに小型端末を接続するだけで、クレジットカード決済ができて
しまうこと。
(2)今までクレジットカード決済を利用したくても利用できなかった小規
模な個人事業者に門戸を開いたこと。
(3)セキュリティーを担保することで一般消費者のクレジットカード利用
のハードルを下げること。
米スクエアが開始した4つのサービス
<1> Squareリーダー
スマホやタブレットのイヤホン端子に差し込み、専用のアプリをダウン
ロードすると決済端末になる。
<2> Squareスタンド
iPad専用のドックで、Squareリーダーよりもクレジットカードの読み取
りが安定する。 299ドルで販売
<3> Squareウォレット
店舗決済が不要で、登録しておいた顔写真を基に店員が確認。
事前登録のクレジットカードで決済する。
<4> Squareマーケット
店舗決済用にレジソフトに登録した商品やサービスを、簡単にオンライ
ンでも販売できる。
日本では、まだSquareリーダー以外の製品は投入されていません。
「顔パス」ができるSquareウォレットを待ち望んでいる人物が、名古屋市にいるそうです。
「もりやま犬と猫の病院」の浅井亮太院長です。
浅井院長は、かねてから、病院という業種にはクレジットカードが必須だと感じていたそうです。
土日や夜間にペットの体調が悪いと感じても、現金の持ち合わせがないと、とりあえず様子を見ることになります。
「命を守るべき病院が支払い方法を理由に患者を遠ざけているのだとしたら、それは病院ではない」(浅井院長)。
浅井院長が期待しているのはSquareウォレットです。
Squareウォレットとは―――。
Squareウォレットの仕組みは、日本に昔からある「ツケ払い」の文化に近い。オンラインを利用した「現代版ツケ」の逆輸入サービスと言える。
店と客との信頼がスクエアのシステムによって担保され、現金やカード、端末さえ介さない究極の買い物が実現しているのだ。
p.33
8月に入り、ローソンとぐるなびといった大手企業とも協業を発表しました。
飲食業界でも利用者が見込める、と判断したからです。
米スクエアの成功を見て、競合する企業も出てきました。
「勝ち残れるのは2社程度」と業界でささやかれる熾烈な競争だ。
p.30
この点は、どの業界でも同様でしょう。
業界には、先頭を走るリーダーがいて、リーダーに対抗できるチャレンジャーがいて、さらに後方を走るフォロワーがいます。
コンビニエンスストアを例に取れば、セブン・イレブンがリーダーで、ローソンとファミリーマートがチャレンジャーです。その後方を走るのがサークルK・サンクスその他となります。
売上規模で比較すれば、セブン・イレブンの売上の半分が、ローソンとファミリーマートで、ローソンとファミリーマートの半分がサークルK・サンクスです。
つまり、4:2:1ということになります。
Squareリーダーを使わなくても、日本には、すでに
Suica(スイカ)などがあるじゃないか、と反論する方がいるかもしれません。
スイカなどとSquareリーダーの違いは、次の点です。
スイカは1万円や5千円、3千円などをチャージする、つまり、プリペイド(前払い)であり、定額であることです。
一方、Squareリーダーはクレジットカード決済サービスですから、後払い(ツケ)であり、定額ではないことです。
スクエアが起こした革命は、日本の金融システムをも揺るがし、システムがガラパゴス化する恐れがあります。
次回は、そうした状況と、ドーシー氏との独占インタビューの一部をお伝えします。
日経ビジネスの特集記事 #22
スクエア・インパクト 「ポスト・ジョブズ」が起こす決済革命 2013.9.9 3/3 2014-03-08 18:48:43
<このページでは、『日経ビジネス』の特集記事の概要紹介と、管理人のコメントを掲載しています>
崩れ始めた既得権益
リアルタイム審査
スクエアを次のように見ている専門家がいます。
スクエアの登場で「10万円程度かかっていた端末コストが、ほぼゼロでも大丈夫ということに加盟店が気づき始めれば、必然的に競争は激化する」(野村総合研究所上級コンサルタントの中島芳徳氏)。
p.36
スクエアが提供するサービスが広まれば、一番影響を受けるのは、クレジットカード会社です。
クレジットカード会社は、新規加盟店に対して厳しい審査を行ってきました。
スクエアはどうでしょうか?
一方、スクエアは、新規加盟の際の審査はオンラインで数分で完了。
誰もが加盟店になれる戦略を取る代わりに、加盟店が利用を開始してからの「途上審査」と呼ばれる監視を厳しく行う。
加盟店を24時間365日常に監視し、不審な決済トランザクションがあれば、すぐに端末の機能を止める。
「必ず一定の確率で存在する不正利用者をリアルタイムにあぶり出す」(スクエア)。
p.37
いち早くスクエアへの出資を決めた、三井住友カード社長の島田 秀男氏は、その意図を次のように語っています。
協業によって顧客の重複を避け、より戦略的な業務を推進できると考えている。
我々がやらなければ、他社がやるだけだ。
これくらい思い切った舵を切らなければ変革に時代にはついていけないだろう。
p.37
危機感の現れと見てよいでしょう。
魂はコピーさせない
ジャック・ドーシー氏の単独インタビューの一部をご紹介します。
ドーシー氏は寡黙の人ということですが、言葉には信念が宿っている、と感じました。
日本の文化に強い関心を持ち、「わび・さび」の概念にも言及するところも、ジョブズ氏に重なります。
私なりの理解だが、わび・さびは両極端の対比の中で美しさを見いだすことと、とらえている。
暖かさと冷たさ、素朴なものと近代的なもの、居心地の良いものと無機質なもの。面白いのは、2つの対照的なものの間に美学があるということだ。
p.38
ツイッターもスクエアも、コミュニケーションと顧客体験に焦点を当てているところで哲学が共通している。
スクエアは単なる決済サービスじゃない。
ツイッターが140文字でコミュニケーションをシンプルにしたように、店舗と顧客のコミュニケーションを単純化するためにスクエアがある。
p.39
従来のクレジットカード会社は、加盟店を開拓する時、全体の1割しか利用許可を出さない。
だが、我々の場合は申請してきた企業の85%に加盟店の許可を出す。ここが大きな違いだ。
p.39
我々が焦点を当てているのは、商取引の現場において、買い手と売り手の間で繰り広げられる活動そのままだ。
そして、その領域こそダイナミックだと考えている。
だから、スクエアの「魂」はソフトウェアやサービスの背後にあるものであり、コピーできるものではない。
p.39
デザインがあり、ハードウェアがあり、ソフトウェアがあり、セキュリティーがあって、レシートがあって、サインがある。
これらすべてを包括するのが魂であり、何か1つが欠けても、それは魂ではない。
p.39
いかがでしたか?
スクエアとジャック・ドーシー氏の動向から目が離せないですね。
🔷編集後記
この特集記事が公開されてから9年近くが経過し、Squareの状況が変わっているかもしれません。
そこで調べてみました。
売上入金と導入スピードが業界最短水準。キャッシュレス決済のSquare
このウェブサイトを見るまで、Squareがなかり日本国内に浸透していることを知りませんでした。ハッキリ言って驚きました。
Squareの決済が選ばれる5つの理由
1. 最短翌営業日入金。業界最短水準の入金スピード
2. 最短即日で導入可能。業界最短水準の導入スピード
3. クレジットカード・電子マネー決済に加え、オンラインでの決済にも対応
4. ECサイト作成やPOSレジなど、店舗運営に必要な機能がすべて無料
5. 使い方に合わせて選べるスタイリッシュな決済端末
これらを理由を考えると、使いやすさとイニシャルコスト・ランニングコストが低額に抑えられていることが推測できます。
下記のような点も使われている理由でしょう。
「決済端末が必要であれば業界最安値7,980円で導入できるSquare リーダーを。カード決済はもちろん電子マネー、タッチ決済にも対応の万能決済端末です」
「個人事業主でも、開業直後でも、手数料は事業規模や業種にかかわらず一律。どなたでもお申し込みいただけます」
⭐ 出典元: 売上入金と導入スピードが業界最短水準。キャッシュレス決済のSquare
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