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メタバース 幻滅の先に 2023.03.06 1/3




日経ビジネスの特集記事 76

メタバース 幻滅の先に 2023.03.06 1/3

<このページでは、『日経ビジネス』の特集記事の概要紹介と、管理人のコメントを掲載しています>

CONTENTS

PART 1 ザッカーバーグの蛮勇 メタが挑む90兆円市場 直面する内憂外患 

COLUMN Q&A メタバースとは

PART 2 日本企業、「ネット敗戦」巻き返しなるか 幻滅の裏で探る商機 狙うはリアルとの共創

PART 3 ゲーム・エンタメだけにあらず 普及のカギは「BtoB」仮想空間で生産性向上

PART 4 社会を変える公器となるか 没入・解放・人間拡張 切り拓く3つの新世界



第1回は

PART 1 ザッカーバーグの蛮勇 メタが挑む90兆円市場 直面する内憂外患 


を取り上げます。


「当社の事業のすべてを包含する社名が必要になっている」2021年10月28日、米フェイスブックがメタへの社名変更を宣言し、「メタバース」は国境を越えたバズワードと化した。未曽有のパンデミックは人のリアルでのコミュニケーションを遮った。生活基盤を仮想世界に移す未来は希望を感じさせ、企業の参入も相次いだ。あれから1年と4カ月。新型コロナウイルスに慣れた人々は現実世界へ回帰した。果敢な大転換を宣言したメタの株価は下落し、世間の狂騒も冷めつつある。無限に広がる仮想世界が社会を発展させる未来図は、いっときの流行だった──。本当にそうだろうか。

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p 011 


フェイスブックを世界中に広めた最高経営責任者(CEO)のマーク・ザッカーバーグ氏と『LEAN リーン・イン IN 女性、仕事、リーダーへの意欲』の著者でもあるシェリル・サンドバーグ氏は最高執行責任者(COO)として二人三脚の経営を行なってきましたが、ザッカーバーグ氏がメタバースへの転換を推進し始めると、サンドバーグ氏は考え方の違いからフェイスブックを去ることになりました。

社名をフェイスブックからメタ・プラットフォームズ(以後、メタと表記します)へ変更しました。つい最近のことだと思っていましたが、2021年10月のことで、もう2年になるのですね。

サンドバーグ氏は「フェイスブックに加わる前は、グーグルでグローバル・オンライン・セールスおよびオペレーション担当副社長、財務省首席補佐官を歴任」(『LEAN リーン・イン IN 女性、仕事、リーダーへの意欲』著者略歴から)しました。

彼女は、米国人女性たちにとってあこがれの女性経営者でした。

先にお断りしますが、今回の日経ビジネスの特集にはサンドバーグ氏は一切登場しません。


PART 1 ザッカーバーグの蛮勇 メタが挑む90兆円市場 直面する内憂外患

メタバースを流行語にした震源地は旧フェイスブックの社名変更だった。景気減速や規制強化に人材流出──。米メタは内憂外患の真っただ中にいる。赤字が続く現状に投資家はしびれを切らす。「ザッカーバーグの蛮勇」は成功するか。

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p 012 


(写真=左:Drew Angerer/Getty Images)
メタバース 幻滅の先に 2023.03.06


メタバース 幻滅の先に 2023.03.06


米メディアにめったに登場しない超重要人物にインタビュー

「答えはイエス。私たちは可能性を信じている」──。
米シリコンバレー・メンローパークのメタ(旧フェイスブック)本社、サンフランシスコ内湾を見渡せる会議室。約束の時間から15分遅れで入室した同社のキーマンにメタバースに対する自信を問うと開口一番、「どんな新しい事業にもリスクがある。しかし我々には成功するという希望がある」と熱く語り始めた。
応じたのはメタバース部門トップのビシャル・シャー・バイスプレジデント。米メディアにもほぼ登場しない超重要人物だ。

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メタバース部門トップのビシャル・シャー・バイスプレジデントへのインタビューの詳細については後ほどご紹介します。

メタバースについてはしばしば報道されるので、多くの人が聞いたことがあるでしょう。

2022年に世界的な流行語となった「メタバース」の震源は明らかにメタだった。21年10月に社名をフェイスブックからメタに変更した。併せて、メタバースへの注力を発表。21年12月期だけで100億ドル(約1兆3400億円)投資するとぶち上げた。創業以来の事業転換となる。マーク・ザッカーバーグCEO(最高経営責任者)は「普及に5~10年はかかる」と語り、その間は莫大な投資を続けるとした。

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pp. 012-013 


正直な話ですが、私もメタバースについては「何となく感覚的に解る」程度で十分な知識は持ち合わせていません。

ですから基本に戻って、「メタバースとは何なのか」からスタートすることにします。

日経ビジネスは、「メタバース」について次のような解説をしています。

メタバースとは巨大な仮想空間を指す。VR(仮想現実)などの技術を使って人々が仮想空間で交流したり消費活動したりできる。ドイツの調査会社スタティスタはメタバースの市場規模が、21年の388.5億ドル(約5.2兆円)から30年には6788億ドル(約91兆円)に拡大すると予想する。

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p. 013 


メタバースの市場規模が2021年の約5.2兆円から2030年には約91兆円になると言われても想像がつきません。ピンときません。

私はいつも疑問に思うことがあります。

「経済効果」「市場規模」の数値は何を根拠にして算出されたものなのか、そしてその結果は予想値と比べてどうだったのかという検証があまりされないことです。そのため、数字が独り歩きしてしまうのです。

専門家が算出したのだからそれに従うしかないかもしれませんが、ただ
大きな数字をぶち上げただけではアドバルーンを上げただけではないのかと思ってしまうのです。

こんな私はひねくれているでしょうか?


脱線してしまいましたので、話を戻します。


メタバース 幻滅の先に 2023.03.06


ザッカーバーグ氏がメタバースに注力すると発表後はどうなっているでしょうか?

内憂外患で崖っぷちに立つ

個人情報に依存するビジネスはたびたび批判の的となり、米アップルによるプライバシー保護強化で広告事業に対する逆風が吹いていた。メタはSNSに次ぐ主戦場を探し、かつ社名変更には負のイメージを払拭する狙いもあっただろう。まさに、賭けだったわけだ。
しかし、メタバース注力の発表後も同社に対する評価は芳しくない。内憂外患こもごも至る1年で、株価は上のグラフの通り一時3分の1にまで下落した。

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2つの外患 一つは景気減速

外患は2つある。一つは景気減速だ。プライバシー保護強化の流れとのダブルパンチで22年4~6月期決算は上場来初の減収に。7~9月期決算も減収となり、決算発表後に株価が急落した。メタバース事業が立ち上がる前に、本業のネット広告が変調を来し始めた。一方でメタバースを手掛ける同社の「リアリティー・ラボ」の7~9月期の最終損失は36億7000万ドルとなり、損失額は前年同期比で1.4倍に膨らんだ。

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2つの外患 もう一つは規制当局

もう一つの外患は規制当局だ。バイデン政権下でも巨大IT企業への規制強化の逆風が続く。社名変更直後に買収を発表したVRフィットネスサービス「ウィジン」をめぐっては、米連邦取引委員会(FTC)が22年7月、メタに対して買収差し止めの訴訟を提起した。将来的な競合を買収する「キラー買収」に当たり、反トラスト法に抵触するという主張だ。

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伝説的プログラマーが退社 

景気後退と規制強化という外患に加えて、内憂も見過ごせない。

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p. 014
 


内憂も見過ごせない

「莫大な人数とリソースを有しながら、努力を浪費している」。メタが買収したVRメーカー「オキュラス」のCTO(最高技術責任者)を務めたジョン・カーマック氏は22年12月、社内にこう言い残し、メタを退社した。「伝説的プログラマー」として知られ、VR関連の要職に就いていた。
カーマック氏はメタの生産性を問題視した。「半分程度の効率しか出ていない」と批判し、「これで私のVRの10年は終わりだ」とつづった。
メタのソフトウエアエンジニアの一人は「社内でも動揺が広がった」と打ち明ける。「解雇だけでなく自ら退社を選ぶエンジニアが増えないことを祈っている」と不安を口にする。

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pp. 014-015
 


世間のメタバースへの見方の変化

世間のメタバースへの見方にも変化が表れている。「結局、ゲームなどのエンタメ領域の枠を出ない」「投資のリターンを見いだしにくい」。

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p. 015
 

内憂外患に対するザッカーバーグ氏の見解

内憂外患に対し、ザッカーバーグCEOは23年2月1日の決算会見で「優先順位は変わっていない。長期的にはメタバースだ」と発言。投資継続を宣言した。

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p. 015
 


地理的な制約がない新しい世界に新しいマーケットを生み出す

地理的な制約がない新しい世界をつくり、人々が交流することで新しいマーケットを生み出す──。キーマンであるシャー氏のインタビューから見えてきたのは、こんな世界観だった。シャー氏は「娯楽、教育、購買……。物理世界でのあらゆることは、人と人の交流がベースになっている」と語る。
メタが創業から19年で培ってきた強みはSNSを通しての交流であり、その延長線上にメタバースがあるという考えだ。「その全てをメタバースでできるようにする」と豪語する。

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pp. 015-016
 


メタバースという仮想空間には国境という概念がありません。
誰もがどこにいても良いことになります。というよりもどこにでも行けることになります。

さらに言えば、メタバースで私たちの分身となるアバターが実際の商取引も行えるようになります。

そうなると、現実の世界以上に法整備や、決済を含めた商取引のルールなどの厳格化が求められます。

使われる通貨は仮想通貨となり、仮想通貨交換所で仮想通貨が移動することになりますが、現実の世界で現金として流通させることが可能かといった問題もあります。

ゲームをする場合には、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)、MR(複合現実)をゴーグルをして体感することになりますが、ビジネスをする場合にゴーグルは不向きだと思っています。

なぜなら、見た目がいけてないだけでなく、重いためゴーグルを長時間つけたまま作業をすることは困難だろうということです。

ゴーグルをもっとコンパクトにするか、思い切って眼鏡のようにするかしないと実用的ではないと思います。

ゲームをするにしてもゴーグルを装着していると重いため疲れるので2時間程度しか続けられないという話を聞いたことがあります。

私はゲームをやらないですし、ゴーグルを着けたことがないので、残念ながら実感できません。

さらにゴーグルをつけていると「酔う」ということもあるそうです。
仮想空間にいると、脳が疲れてくるからでしょうか。

1年以上前のYouTubeです。現在ではゴーグルはもっと改良されているかもしれません。


現在、メタが提供する主なサービスはバーチャル世界の「ホライゾン・ワールド」とバーチャル会議室の「ホライゾン・ワークルーム」。ともにVRゴーグルの「メタ・クエスト」を装着し、自分の分身であるアバターを通じて仮想世界に参加する。ガートナージャパンの亦賀(またが)忠明氏は「現状では、社名を変えて大型投資をした結果が十分に浸透せず、失望を招いている」と指摘する。

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2種類のアプリが現在の主力 ホライゾン・ワールドとホライゾン・ワークルーム

メタバース 幻滅の先に 2023.03.06


メタがビジネスで目指すものは

ただ、メタが見据えるサービスの真価は、日本未導入のホライゾン・ワールドにある。同サービスでは、ユーザーが自由に空間や街、施設などを作成できる。その中で使用する衣装や家具などの「バーチャルグッズ」も作れる。メタがビジネスとしてまず念頭に置くのは、メタバース上での商品の売買だ。プラットフォーマーとして手数料を徴収する。

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ビジネスとして成り立たせるために必要なことは

ただ、市場を生むには一定規模のユーザーの参加が必要だ。同社は22年2月にホライゾン・ワールドなどのユーザー数が30万人を突破したと認めて以来、最新の人数を公表していない。米ウォール・ストリート・ジャーナルは同10月、内部文書を基に「利用者が減少している」と報じた。

米エピックゲームズの人気ゲーム「フォートナイト」の登録者数は4億人を突破しており、メタの企業規模で主力サービスとするには桁違いのユーザーが必要なのは明らかだ。

シャー氏もユーザー数について「ゴーグル利用者しか参加できない点に課題がある」と認める。

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p. 016
 


ゴーグルなしでメタバースを使えるようにならないのか

ゴーグルを装着した方がバーチャル世界に対して没入感は増すが、「将来的には必須ではない。ゴーグルなしでもアバターなどを所有している感覚を得られるよう、サービスを拡張しようとしている」と語った。

メタバースが持つ価値を訴求する“鉄板”コンテンツも未熟だ。米国在住のユーザーは「交流だけでは3日で飽きる。ゲームはメタバースでやる必要を感じない」とコンテンツ不足を指摘する。

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pp. 016-017
 


最新研究から見える未来

メタバースの現在と未来

米ワシントン州レドモンド。メタがメタバース部門の本社機能と研究開発機能を置くこの地で、同社が目指すさらに先が見える。

目下、研究・開発が進む多数の技術の中で特筆すべきは「触覚」の実現だろう。仮想世界に「どうやって触るのか」という問題だ。

現在のテクノロジーでは、現実世界の触覚を仮想世界で完全に再現することはできない。メタは聴覚と視覚も組み合わせることで、あたかも重さを感じるようなアイデアの実現可能性を探る。

また、ユーザーに「触覚」を伝えるアクチュエーターも独自に研究する。制御装置である小型で電力消費量の小さい「高速マイクロ流体プロセッサー」を世界で初めて開発した。

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p. 017
 


「グローブがスマホの画面のような存在になる」。シャー氏はこう言う。パソコンはマウスとキーボードが、スマホは画面が、ユーザーの意思を伝える道具だが、仮想世界ではいまだスタンダードが確立されていない。グローブで世界を認識し、モノに「触る」日が来るかもしれない。

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p. 017
 


MR(複合現実)

メタは22年10月に新端末「クエスト・プロ」を発売。本格的に現実世界と仮想世界を重ね合わせるMR(複合現実)が可能になった。触覚技術が実現すれば、業務用途での活用シーンが格段に増えるとみられる。

「数十年後に振り返れば、我々が歴史的な仕事をしたと分かるはずだ」。決算会見でザッカーバーグCEOはこう予測した。蛮勇は成果に結びつくのか。答えが出るまで、もうしばらく待たねばならない。

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22年10月に発売した端末
「メタ・クエスト・プロ」は
ゴーグルを着けても外部を
認識できるMR(複合現実)
の要素を取り入れた
メタバース 幻滅の先に 2023.03.06


「数十年後に振り返れば、我々が歴史的な仕事をしたと分かるはずだ」とザッカーバーグ氏は語っていますが、その時、認識する人はどれだけいるでしょうか。


最後に、ビシャル・シャー氏へのインタビューの一部をご紹介します。

ビシャル・シャー(Vishal Shah)
メタ メタバース担当バイスプレジデント
アクセンチュアなどを経て
フェイスブック(現メタ)入社。
インスタグラムの製品担当責任者などを務め、
2021年8月から現職。
(写真=鍋島 明子)
メタバース 幻滅の先に 2023.03.06


米メタ メタバース部門トップに聞く
物理世界の活動全てをメタバースで可能にする

従来のデジタルコミュニケーションは、全てスクリーンを介していました。ウェブサイトでもスマートフォン(スマホ)でも連絡は取れますが、交流は実感できません。障壁があるからです。我々はそれを取り除く次世代の技術を作ろうとしています。そこに可能性があると確信しています。

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コンテンツを作るためのツールと、消費者がコンテンツを発見するためのツールに投資

どんな新商品でも、まずは世に出してみて消費者の反応を見て、サイクルを回す必要があります。ホライゾン・ワールドでは圧倒的人気のコメディー番組が存在します。番組自体はテレビでもPCでも見ることができますが、友人など他の観客と一緒に見ることにユーザーが価値を見いだしているのです。観客同士のやり取りや笑いを共有できる点に価値がある。メタバースには、こうしたユースケースが数百万の単位で必要です。そのために我々はコンテンツを作るためのツールと、消費者がコンテンツを発見するためのツールに投資します。物理的な世界でできることの全てをメタバースでできるようにしたい。

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p. 014
 


標準化しなければ実現しない

メタバースは1つの技術でもなく、1つのサービスでもない。ましてや1社で可能な世界でもありません。我々のビジョンは「相互運用可能な世界」。完全に統一されていなくても、それぞれの世界が相互に利用できればいい。

例えば、メタバース上の店舗でシャツを買ったとしましょう。しかし、ある空間でしかその服を着ることができないとしたら価値はありません。現実世界と同じように、どこでもいつでも着用できるようにしなければなりません。

今のインターネットは違います。あるアプリで買ったグッズを違うアプリでは使えない。標準化を早いうちに始めなければなりません。そうしなければメタバースの世界は実現しないでしょう。

メタバース 幻滅の先に 2023.03.06 
pp. 014-015
 


現状のメタバースの課題

現状のメタバースの課題は、利用者がVRゴーグルを使わなければならない点にあります。ゴーグルを着ければ没入感は増しますが、必須ではない。ホライゾン・ワールドをPCやスマホから利用できるように取り組んでいます。

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p. 015
 


最初のビジネス

我々の最初のビジネスは商取引(の手数料ビジネス)です。シャツの例を出しましたが、市場はモノだけにとどまりません。デジタルの家を建てたとして、内装デザインでアドバイスを得たいと思うかもしれない。ニーズがあればアドバイザーという職種が生まれる。現実世界では存在しなかった職業やサービスが生まれ、新たな市場が立ち上がるでしょう。

モノやサービスが無数に登場したら、消費者は何を買えばいいのか迷う。その段階で(メタの本業である)広告ビジネスの可能性が生まれます。

20年前に「インターネットでどんなビジネスが生まれるか」と問われても想像できなかったでしょう。メタバースも同じです。新技術があれば新ビジネスが生まれ、その全てを予測することはできないのです。

メタバース 幻滅の先に 2023.03.06 
p. 015
 

新技術があれば新ビジネスが生まれ、その全てを予測することはできないのです」という言葉は、謙虚な意見で納得できます。


次回は

COLUMN Q&A メタバースとは

PART 2 日本企業、「ネット敗戦」巻き返しなるか 幻滅の裏で探る商機 狙うはリアルとの共創


をご紹介します。


🔷編集後記

今回の特集は、メタバースでした。メタ(旧フェイスブック)のマーク・ザッカーバーグ氏がフェイスブックからメタバースへ軸足を移し、全力で取り組んでいる様子が伺える記事です。

ただし、現状を見るといくつもの課題があり、それらを一つひとつクリアーしていかなければ、ビジネスとして成り立たないのが現実です。

フェイスブックはグーグル同様に「広告」でマネタイズしてきました。
今後は、メタバース上で参加者同士が実際の商取引を行ない、手数料を得るというビジネスを開始することになりそうです。

そのビジネスの中でも「広告」は可能となるでしょう。

ザッカーバーグ氏が語った
「数十年後に振り返れば、我々が歴史的な仕事をしたと分かるはずだ」
という言葉と、
シャー氏が語った
「新技術があれば新ビジネスが生まれ、その全てを予測することはできないのです」
という言葉が印象に残りました。


🔴情報源はできるだけ多く持つ

海外情報を入手しようとすると、英語力が必須であったり、膨大な情報がクラウドサービスを利用すれば手に入りますが、それでも非公開情報はいくらでもあります。そうすると文献に当たることが必要になります。

日本の国立国会図書館のウェブサイトや米国の議会図書館のウェブサイトに当たってみるのも良いかもしれません。

もちろん、ロイターブルームバーグなどの報道機関の日本版(PCやアプリ)がありますから、これらを利活用すればある程度の情報を収集することは可能です。これらのLINEアプリもありますので、情報を収集することはできます。

あるいは『日経ビジネス』『東洋経済』『ダイヤモンド』『プレジデント』などの雑誌やウェブ版から情報収集することもできます。これらの雑誌やウェブ版の購読をお勧めします。

あとは自分で、関心のあることに絞って検索したり、ChatGPTBardに質問してみて、知見を広めるのが良いでしょう。

ロイター

ブルームバーグ

moomoo


(9,256文字)


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藤巻 隆
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