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日経ビジネスのインタビュー バックナンバー Vol.060



日経ビジネスのインタビュー バックナンバーVol.060



ここに掲載しているのは、管理人・藤巻隆が携帯サイトで運営していた当時のコンテンツです。

2007年1月8日号からスタートしています。1カ月分毎にまとめてあります。

途中、数件記事が抜けている個所があります。データを消失してしまったため再現できません。



✪ 2011.12.05 (No.1)<248>
今こそ、世界の頂を狙う
河盛 裕三(かわもり・ゆうぞう)氏
[関西ペイント社長]

これまで、世界のトップに君臨するためにはまず米国でシェアを握り、次に欧州市場や日本市場を奪わなければいけませんでした。実際、米の大手塗料メーカーは米国市場だけでも世界トップに踊り出る勢いがありました。

成長する中国やインド、そしてアフリカの需要を取り込んだ企業がトップに立つでしょう。そう考えると、当社は実にいいポジションを取っている。

我々は今、売り上げが3000億円規模で営業利益は200億円程度になっています。利益を重視するのが本筋でしょうが、まずは売上高を1兆円規模にしようとぶち上げました。そのためには、調達や技術開発、生産から総務・経理まで今のやり方をすべて変えないと実現できません。


✪ 2011.12.12 (No.2)<249>
みな日本企業から学んだ
高 清愿(こう・せいげん)氏
[統一企業董事長]

ここまで成長してこられたのは、私たちに技術とマネジメントを伝えてくれた日本企業のおかげだと思っています。

いいものを、努力して安く作っていれば、ちゃんと儲かる。これは日本から学んだことです。

台湾の人口は、今でも2300万人ぐらい。小麦粉を作っているだけでは、どれだけシェアを高めてもやっぱり小さい。成長し続けるためには、多角化していくしか道がなかったんですよ。

私たちが今や台湾にセブンイレブンをおよそ4800店舗を構え、小売業として売上高首位になるまでに成長できた大きな理由は、製造業としての統一企業の利益を守ろうとしなかったことにあると思います。もちろんセブンイレブンは、統一企業グループで製造している飲料や加工食品を販売する重要な販路です。取扱高も大きい。ただそれが目的になっては、小売業はうまくいかないということです。

私たちは統一企業グループの商品を陳列する「売り場」としてセブンイレブンを経営しているのではなく、あくまでも消費者のニーズに応えるために経営している。それを忘れないようにしないと、消費者から受け入れられず、成功を収めることは難しかったのではないかと思います。


✪ 2011.12.19 (No.3)<250>
教育で世界一を目指す
福島 保(ふくしま・たもつ)氏
[ベネッセホールディングス社長]

世界でナンバーワンになろうとはっきり言った方が、社員の仕事への取り組み方も変わってくるのではと考えています。(英会話学校の)ベルリッツも傘下にあることですし、幼児向けの通信教材も中国など海外に出ています。グローバルに出て行く姿勢を、企業の志として持ちたい。と言いながらも、まずは国内教育事業を中心に扱ってきた、私自身のマインドを変えなくてはいけないのですが。

日本はテレビ広告やDM(ダイレクトメール)が中心ですが、中国ではDMなど誰も信用しません。現物主義ですから。日本同様、顧客リストは集めるのですが、電話営業をして現物の見本を送り、最終的に契約に結びつけます。

現在、中国で「こどもちゃれんじ」を利用している会員の数は40万人を超えています。2014年度には100万人、2018年度には200万人規模にまで会員数を拡大するのが今の目標です。

(中国の)教育熱は、幼児から大学進学まで一様に高いですね。特に都市部では幼児教室や進学塾が増えています。

日本の未来は子供の教育にかかっています。特に幼児から小学生の教育のあり方が、非常に重要だと思います。子供たちの人生に広がりを持たせるには、学力や知識は必要でしょう。自分で考え、行動する。自立的に生きていく方法を学ぶことは不可欠です。当然、英語もやった方がいい。自分自身の可能性を広げるためにも、頑張って学んでほしいと願っています。



🔷 編集後記


この元記事をアメブロに投稿したのは、9年前のことです(2014-01-26 20:56:36)。

読み直してみますと、「こんなことも書いていたのだな」「この個所に関心があったのだな」ということが思い出され、当時の自分の心境に思いを馳せています。

それだけ歳をとったのだと実感しています。

編集長インタビューの記事を読み返してみると、当時の経営者の心意気・信念・余裕・揺るぎない自信といったものが伝わってきます。

月日が経ち、自分だけでなく身の回りにも、環境にも変化があります。

しかし、経営に限らず、物事の本質は変わらないものです。

今回のインタビューの中から興味深い言葉を拾い出してみます。

高 清愿(こう・せいげん)氏
[統一企業董事長]


の言葉から。

私たちは統一企業グループの商品を陳列する「売り場」としてセブンイレブンを経営しているのではなく、あくまでも消費者のニーズに応えるために経営している。それを忘れないようにしないと、消費者から受け入れられず、成功を収めることは難しかったのではないかと思います。


🔴「私たちは統一企業グループの商品を陳列する『売り場』としてセブンイレブンを経営しているのではなく、あくまでも消費者のニーズに応えるために経営している」

高 清愿(こう・せいげん)氏は、セブンイレブンにおんぶにだっこの経営をしているのではない、と述べています。

消費者第一主義を貫くと宣言しています。

そして、忘れてならないことは日本への感謝の気持ちを言葉で表していることです。

「ここまで成長してこられたのは、私たちに技術とマネジメントを伝えてくれた日本企業のおかげだと思っています。
いいものを、努力して安く作っていれば、ちゃんと儲かる。これは日本から学んだことです」

日本企業も日本人も海外の企業から感謝されることが少ないので、こうした言葉をいただいたことは自分のことのように嬉しいです。

セブンイレブンの関係者の方々の地道な努力の賜物だと思います。



1回の投稿ごとに1カ月分にまとめたインタビューの概要を掲載します。

2007年1月8日号からスタートし、2013年7月までの6年7カ月分のバックナンバーだけで79件あります。

途中、数件記事が抜けている個所があります。
データを消失してしまったため現時点では再現できませんが、日経ビジネス電子版では「2011年10月から最新号まで」のバックナンバーが閲覧できるようですので、抜けている個所に該当する部分が見つかれば、追記します。

⭐ 『日経ビジネス』の電子版セット(雑誌+電子版)を「らくらく購読コース」で2022年9月12日号 No.2157 から定期購読をスタートしました。


「日経ビジネス 電子版使い方ガイド」(全24ページ)を見ると
「雑誌『日経ビジネス』のバックナンバーの閲覧について」で、
閲覧できるのは2011年10月から最新号と書かれています。

そのため、2008年8月18日、25日分の記事は確認できません。
しかも紙の雑誌は、はるか昔に処分しています。


『日経ビジネス』の記事を再投稿することにした経緯

再編集して再投稿することにした理由は、次のとおりです。

自分が当時どんな記事に興味があり、どのような考え方をしていたのかを知りたいと思ったからです。

当時の自分を振り返ることで、当時と現在で考え方は変わったか否か、あるいは成長しているかを確認したいと思いました。

記事データは当然古くなっていますが、本質的な部分は必ずあるはずで、しかも普遍性があります。その個所を再度学んでみたかったのです。

さらに言えば、『日経ビジネス』のバックナンバーをご紹介することで、この記事に目を通していただいたあなたに何らかの有益なヒントを提供することができるかもしれない、と考えたからです

「私にとって、noteは大切なアーカイブ(記録保管場所)です。人生の一部と言い換えても良いもの」だからでもあります。
プロフィールから)


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