ダーク・ハーフ(1993)

ジョージ・A・ロメロ監督「ダーク・ハーフ」をBlu-rayで再見。実は、前回DVDで見たときはあまり良い印象が残らなかったのですが、今回はメイキングも合わせて見たからか、なかなかの好印象。


そもそもスティーヴン・キングの原作からして、作家の二面性が分裂、実体化するお話。その実体化が本当に実体を伴っているのか、意識せずに自身がジキルとハイドのように二役を演じ分けているのかが曖昧で、観客を惹きつけ、物語を面白くする。

そんな流れから迎える後半が、キングらしいファンタジーな展開になっていくところで、初見のときには「なんじゃ、これ!?」って思っちゃったんだろうなぁ…。いやはや。(昔の自分なら、このラストシークェンスには怒ると思う…)

今回は、それはそれでキングだしなって思いながら見ていたら最後まで面白く見れました。

製作会社がさんざん口出しした挙句に倒産したり、役者の演技へのアプローチ方法がぶつかったり、何やかんやとトラブルも多く、思うようにいかない作品だったようですが、ロメロ作品の中では上位に位置する完成度だと思います。


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