パワーアイテム戦略
近況報告がてら、研究成果発表です。
モールのコンサルティングをする中で、僕たちが根幹においている戦略。
簡単にうと、「パワー、リソースを集中させて一点突破する」戦略です。
これだけを聞くと当たり前~のように聞こえてしまうのですが、そう思わず、もうちょっと読み進めてくれると嬉しいです。
なぜなら、一番重要な戦略だと思ってるからです。なぜ、この戦略が重要なのか、順を追って説明しますので、お付き合いください。
1.モールは「売れる商品がさらに売れる場所」
Googleの検索結果でも、ユーザの7割以上1ページめに表示される中からクリックをしているという話があったように、
モールにおいても検索上位に入れると、売上が大きく伸びます。
特に最上位の商品は、そこにいるだけで「良い商品」と錯覚してしまうような、「信頼性」につながるような働きすらあります。
誰もが自分たちの商品を上位表示させたいわけなので、ロジックを知りたがるのですが、そこの詳細はまた別の機会にお話しますが、
端的に言うと、「モール自体の売上を最大化させるために、1impあたりの売上を最大化しようとしている」ロジックになっています。
これはどのモールでもそうですし、広告メディアなどのロジックとも近いです。なじみのある考え方ですね。
これを簡単に言うと「売れる商品がさらに売れる場所」になります。
「電子レンジ」を探しているユーザがもっとも買いそうな商品を並べるのに、過去の「電子レンジ」の売上データを使っているので、
いまこれが売れてますよ!という商品が自然と並ぶわけです。
ここまで、「それはそうだよね」という前提の話になります。
じゃあ、それをアクションにつなげるためにはどうするか、というと
商品ページを統合させたほうが、検索上位に入りやすくなります。
「単品売り商品ページ:50万円」、「3個まとめ買い商品ページ:50万円」
があったら、50万円だと2ページめにしか入らなかったのに、「統合ページ:100万円」だと検索1ページめ上位に入りやすくなります。
競合と比べて1ページで売れている金額が大きくなるので、モールからみると売れる商品だと思われるのです。
ご当地ラーメンを、ラーメン店ごとに商品ページを作って10ページで10万円ずつ売っているものがあったら、
「選べる!ご当地ラーメン」という商品ページにしてしまって、100万円売った方が検索ページの1ページめ上位に入りやすいです。
https://item.rakuten.co.jp/bunza/5106000002/
ネイルシールなどのデザインがいっぱいあるものも、バラバラの商品ページで売るよりも1つの商品ページにまとめて売ったほうがよいです。
https://item.rakuten.co.jp/ohora/set-001/
これはモールの独特なノウハウです。商品ページ統合以外にも、この考え方を使うことで売上を効率的に伸ばせる場面が出てきます。
2.パワーアイテムの育成サイクル
集中させるのは売上だけではないです。
売上を伸ばすために必要なもの、「リソース」も集中させることで成長スピードが変わります。
10商品で施策を頑張って、それぞれ10万円伸びるより、1商品で100万円売上が伸びてくれるほうが嬉しいわけです。広告も10商品に均等にかけてしまうより、1点集中突破して検索上位に押し上げるほうが良いわけです。
そして、上位が取れ始めるまでの期間は投資になります。なぜなら
周りも頑張っているわけで、それよりも伸ばすためにはそれ以上に頑張らなければいけないからです。
ですが、モールは育ってしまえば利益回収がしやすくなります。これはモール販売の最も大きいメリットです。
モールは勝ちが資産として積もるんです。
頑張って育てた商品は、広告を止めても検索から入り続けます。ランキングからも入ってきます。レビュー数が溜まっていて信頼性があがっているので、値引きをしなくても売れるようになります。資産が大きくなれば、あとはそれが稼いでいってくれるので、そこで利益を回収するのもよし、投資を止めて別な新しいパワーアイテムの育成に使うのもよしです。
育成終了の目安は、ビッグキーワードでの上位表示です。
検索ボリュームの多いキーワードで上位がとれれば、安定した流入が確保できるのと、さらにそこから伸ばしたときのメリットがもう小さくなっているから、です。
そうなったら、育成をやめ、一度閉じた3個まとめ買いセットのかごを作って、これも上位表示になるまで育てて行っても良いです。
検索1ページめに表示される商品の数が1つよりも2つになる方が売上は高くなるわけですし、順位を1つあげるより、こっちを頑張った方が効率的になることも多いです。
3.で、具体的にどうやるの
ここまでは、ロジックとしては当たり前に思える内容を、戦略として書いてみました。ここからは、この戦略の成功確率を左右する内容になりますが、また長くなるので次回どこかでにしたいと思います。
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