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戦争を学ぶ

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戦争を学びたい人のためのマガジンです。軍事学のテーマを中心に、戦略、戦術、兵站、戦史などに関する記事を収録します。
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2021年11月の記事一覧

論文紹介 戦略の研究でワーデンはどのように重心分析の考え方を変えたのか?

19世紀のプロイセン軍人クラウゼヴィッツの研究では、戦いにおける力とその運動の中心として重…

軍事学の世界で重心は何を意味する用語なのか?

軍事学の研究では、重心(Schwerpunkt)という用語に特別な意味が与えられています。一般に物…

より少ない費用で米国の安全保障を実現する戦略が必要と主張した『抑制(Restraint)…

冷戦が終わり、アメリカが唯一の超大国になると、研究者の間でアメリカがとるべき戦略をめぐり…

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ロシアが長射程ミサイルでNATOに突き付ける接近阻止の課題

1991年に独立を果たしたウクライナは外交政策で対ロシア関係を重視する路線を採用してきました…

戦略理論で接近阻止を分析した『接近阻止戦』の紹介

接近阻止(Anti-Access)とは特定の作戦地域に敵の部隊が進入することを阻止することをいいま…

リデル・ハートが語る機動戦の8原則

軍事学では部隊の戦い方を消耗戦と機動戦に区別して議論することがあります。消耗戦では戦闘力…

消耗戦と機動戦では、戦闘力の運用にどのような違いが生じるのか?

部隊の戦闘力を構成する要素には、人員、武器、装備などの物質的要素と、指揮統率、編成や態勢、士気、規律、団結などの非物質的要素があります(戦闘力とは何か? クラウゼヴィッツの分析で学ぶ軍事学を参照)。この二面性を踏まえると、敵の戦闘力を破壊する戦い方を二通りに分けて考えることができます。 一つ目は敵の戦闘力を構成する物質的要素、つまり人員や装備を殺傷、破壊する消耗のメカニズムに沿って戦う方法です。このようなメカニズムに基づく戦い方は消耗戦(attrition warfare)

なぜ戦闘力を正面戦闘力と縦深戦闘力の二つに分けて運用すべきなのか?

以前の記事で戦いは力、空間、時間という3つの要素の組み合わせとして分析することができると…

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論文紹介 戦争で航空優勢を獲得した国家は、どれほど優位に立てるのか?

イタリアの軍人ジュリオ・ドゥーエは著作『制空』の中で第一次世界大戦の経験から航空戦力の重…

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論文紹介 民主的な先進国は消耗戦略より機動戦略を選ぶ傾向が強い

国家はそれぞれの国内外の状況を踏まえて最適な戦略を選ぼうとします。そのため、国によって戦…

戦闘力とは何か? クラウゼヴィッツの分析で学ぶ軍事学

軍事学では戦いの三要素として力、時間、空間を考えますが、その中で最も基本的な要素は力です…

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軍事学では力、時間、空間の三要素の組み合わせとして戦いを考える

あらゆる戦いは力、時間、空間という3種類の基本要素の組み合わせで成り立っていると考えるこ…

なぜ世界の海を支配したシーパワーは衰退したのか?『イギリス海上覇権の盛衰』の紹介

海洋戦略の研究に取り組みたいのであれば、イギリスの歴史学者ポール・ケネディの著作『イギリ…