マガジンのカバー画像

歴史を学ぶ

187
歴史に関する記事をこちらにまとめています。
運営しているクリエイター

2022年7月の記事一覧

欺騙の行い方を分析した軍事学の研究『計略(Strategem)』(1969)の紹介

古代中国で成立した軍事学の古典である『孫子』では「兵は詭道なり」と記されています。これは…

冷戦期の米潜水艦の秘密作戦に迫った『潜水艦諜報戦』(1998)の紹介

アメリカとソ連の冷戦で潜水艦が果たした役割については、まだ多くの謎が残されています。これ…

メモ ソ連軍は米軍の潜水艦発射弾道ミサイルをどう見ていたのか?

前回の記事(なぜ潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)が抑止に役立つと考えられているのか?)で、…

なぜ潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)が抑止に役立つと考えられているのか?

1950年代は冷戦史で核兵器の主要な運搬手段が爆撃機から弾道ミサイルに移行し始めた重要な時期…

論文紹介 フォークランド戦争で学ぶ戦闘と後方支援のバランス

フォークランド戦争(1982)でイギリスとアルゼンチンは南大西洋のフォークランド諸島の支配を…

200

論文紹介 軍隊に入った若者が忠実な国民になるとは限らない

兵役を国民の義務として、軍隊に入隊させたとしても、彼らの心に国民の自覚が芽生え、国家共同…

第二次世界大戦の兵士の社会心理に迫る古典的な業績『アメリカ兵』(1949)の紹介

1945年8月、第二次世界大戦が終結を迎えると、アメリカ社会科学研究会議(Social Science Research Council, SSRC)は約500,000名のアメリカ兵を対象とした大規模な実態調査に乗り出しました。 その目的は戦争に参加した兵士の社会心理を解明することであり、サミュエル・ストーファー(Samuel Stouffer)などの研究者が中心となって、『アメリカ兵(The American Soldier)』(1949)で成果をまとめています。軍事社会

中国の戦略を軍事情勢と党内政治で説明する『積極防衛』(2019)の紹介

ロシアがウクライナに侵攻し、国際情勢が不透明感を増す中で、中国の戦略を理解することは、喫…

イラン・イラク戦争で学ぶ現代の海上護衛戦の課題『タンカー戦争』(1996)の紹介

イラン・イラク戦争(1980~1988)は海洋戦略の分野で多くの教訓を残した戦争でした。当時、こ…

核戦力は通常戦力の代わりにならない『抑止か、防衛か』(1960)の紹介

核戦力と通常戦力はいずれも軍事力の要素ですが、それぞれの機能は大きく異なっています。核戦…