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医師はテロリスト 04 患者を診ることは昇進と関係がない

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大病院の医師はカルテを見て患者を診ません。それには医師の昇進条件も関わっています。

医師の昇給は町医者と大病院で大きく異なります、いやほぼ真反対と言ってもいいかもしれません。

町医者はたいてい自営業や小規模な医療法人で運営していることが多いです。その収入源はほぼ患者の受診によるものなので、基本患者が増えればその分収入が上がります。そのため町医者はきちんと患者を診てくれます。診なかったら患者が来てくれなくなり、収入が減ってしまいますから。

しかし大病院では(大学病院に限らず)医師の昇進と患者の治療成績は一切関係がありません。大病院の医師は研究内容や論文の出来によって昇進が決まります。まあ新しい治療法・手術法や希少疾患であれば研究価値があり昇進に関わることから積極的に行いますが、その他大勢の病棟の患者を相手にしたって自分の昇進には何ら関係ないわけです(ただし医療事故を起こした際にはクビまであり得るので、大病院の医師が患者を持つのは基本地雷)。

ということで、医師は自分の昇進のために看護師が牛耳る病棟や患者さんから離れ、医師しかいない空間でコソコソ研究なり論文を書いているのです。つまり大病院の医師ほど患者を診る気がありません。なのでいざという時に患者に適切な処置ができないのです。

特にそこそこ多くの方が既に感染している新型コロナウイルス感染症は、希少性がなくなったことからただの地雷としか思っていないのです。まあインフルエンザウイルスのように町医者でも診れるようになれば大病院の医師も町医者もウィンウィンなのですが、少なくとも2021年3月現在では町医者で診ることは不可能なので大病院がイヤイヤ受け入れるしかないのです。そしてイヤイヤ受け入れた患者を医師が積極的に診たいはずもなく看護師に任せる、ただし朝の回診だけは仕事だから回る(けどそれが原因で院内感染が起きる)、だから医師は新型コロナウイルスを感染させるテロリストになってしまうのです

でそんなしわ寄せが看護師も来るものだから、これまでお金のためにへいへい言って働いてきましたが、このご時世であまりの医師の使えなさとさらに過酷になる労働環境に耐え兼ね、看護師が大量離職しているのです。大阪に自衛隊の看護師を配置した一因の1つもこれです。

ただ、大学病院の主任教授にもなるとたいていは患者をちゃんと診る医師が多いです。もちろんほかの医師より研究をしたり論文を書いたりしているのですが、それと同程度に患者を診ています。つまりテロリスト医師になるのは医師の昇進は研究と論文だけで決まると思い込んでいる視野の狭い人に多いのです

ではテロリスト医師になる人はなぜ視野が狭くなるのでしょうか。次回はそれについて綴ります。


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