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医師はテロリスト 14 感染症対策部門は患者殺しを喜ぶ日陰部署

医師も普通の会社員と同様、花形部署と日陰部署があります。医師の場合は内科系の場合、診療科により概ねどの病院でも花形部署は共通しています。

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医師界では一番の頂点は東京大学第三内科主任教授とされますが、内科にも様々な内科があり花形から日陰まであります。

そもそも医師は内科に入局希望の場合、たいてい初期研修(全員同一カリキュラム)2年が終わると後期研修から内科に入局するのですが、最初3年間は原則総合内科と呼ばれる比較的症状軽めの患者を診る部署に行きます。

その後内科専門医試験を受け合格したのち呼吸器だの循環器だの消化器だの腎臓だの内分泌だの臓器別内科に配置されます。

ただ、上級職の枠数は限られるので花形の臓器別内科で昇進するのはかなり努力が必要です。そのため日陰部署への移動もあるのです。たいていの場合日陰部署への移動は昇進時(平→准教授・課長相当、准教授・係長相当→教授・部長相当)によく起きます。

まず、花形の臓器別内科で昇進の道を断たれた場合、たいていの場合まずは総合内科に行きます。ただ総合内科は後期研修医の育成に携われますので、教授への昇進の際に総合内科に移動した場合はほぼ花形コースを保っていると言われます。

が、総合内科でも使い物にならない場合、研修医もいない助からない患者を診る部門か、もうあとはリハビリだけで問題ない人だけを見る部門や、もはや患者を診ない部署に異動を命じられます。これが日陰部署への異動です。

それでも内科終末期医療の医師やリハビリ科など患者を診られればまだマシです。平の時代にここに異動するともう医師としての昇進は無理レベルになりますが。

さらにそれでもあぶれますので、もはや内科でもない救急や公衆衛生、精神科への異動もあります。さらに教授の場合は席確保名目で解剖・組織学、生理学、生化学教室、ひいては保健所所長など教授以外はほぼ医師ではない部署に飛ばされることもあります。

ただほかの診療科・教室・官公組織をまたいでもクズ医師はあふれますので、診療科も教室ももたない新たな名義だけ部署をつくることにしました。その1つが感染症対策課です。医師にとって感染症対策は日陰部署です

もっとも病棟を牛耳っている看護師にとって感染症対策は基本中の基本ですので、本業としてわるわけです。そこで医師と看護師の間に感染症対策の考えの差が生まれるのです

2010年に帝京大学で多剤耐性アシネトバクターの集団感染により患者が多数死亡した際も、感染症対策医は「帝京大学よくやってくれた!」「これで診療報酬加算を設定でき増収できるぞ!」「私のいる感染症対策部門は日陰部署ではなくなるかもしれない!」などと思っていたわけです。おいおい、その間に患者何人死んでるんだよ。まあこれを機に感染症対策がきちんと施されたのであればわかるけど、少なくともよくやってくれたはおかしいだろ。

このように池袋自動車暴走事故を起こした元院長(医師ではない)のように目の前で人が死んでいるのに自動ブレーキが開発されれば…などというかの如く、2010年に帝京大学では医師は目の前の患者を見殺しにし診療報酬の増額に走ったのです。もっとも当時も感染対策を実際に行い頑張っていたのは看護師でした。実際その後感染症対策の診療報酬を新たに設定し事実上増額となりましたが、看護師の給与はぜんぜん上がっていません。

そして時は経ち、2020年にコロナが全国ではやった時にも、感染症部門の医師はコロナ明けの診療報酬増額を望むだけで患者を診ようとしませんでした。そして多くの医師は感染症対策を日陰部署だと考えていることから耳を傾けることなく、テキトーな回診で医師はコロナを移しまくったのです


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