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雑誌に作品提供

写真集「指と星」に収録された作品が講談社の文芸誌「群像」の表紙に1枚、中に1枚使用されています。群像といえば純文学で、載っている作家の名前をみるだけで背筋がピンとする感覚がある。

献本が届いたので早速開封、手に取った時、その「厚み」が心地よく感じます。久しく忘れていた感覚。ここ全部ほとんど文字なんだなと思うと、すごいなと思う一方で、なにかすっと納得する感じもある。デザインはもとより、作家のウラを期待させてしまう。この本に関われるのは幸せなことだ。

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まだ読み始めたばかりだが、瀬戸内寂聴のエッセイをまず読んでしまった。すごいな、97歳。まるで先日のような感じでかかれて内容は38歳の私が生まれる遥か前の出来事。それが時間を超えて場所を超えて刺さってくる。東山彰良の短編も引き込まれる。舞台は鹿児島と熊本の県境の温泉町だが、私の本籍地は薩摩川内(もっとも、住んだことはない)。なにか湿り気を感じるのはそこにも縁を感じるからなのか。少しショッキングな内容であるが、全てに淡々と流れるような静寂があってとても良かった。

まだまだ読み始めたばかりなのに、やばい。

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読めば読むほど、私の作品を使用して頂いて背筋がピンとします。恐縮してばかりでもダメなので、私もより進化していけたらと思います。

また、こちらは電子書籍でKADOKAWAの「カドブンノベル」に連載されている直木賞作家である真藤順丈さんの小説「ビヘイビア」にも表紙で作品を提供させて頂いています。とても読み応えがあってiphoneでずっと読んでしまいます。「群像」の厚みとは逆に、このフラットさの中にまた魅力を感じます。

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「ビヘイビア」は日本の移民問題を背景にした作品ですが、私が今海外で住んでいることもあって、いろいろ考えさせられ、また自分自身の意見を修練する機会にもなっています。物語は佳境に入りつつありますが、それまでの流れを含めてご覧頂けたら嬉しいです。



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