🇰🇭射撃!ロケットランチャー '13 プノンペン
キャピトルゲストハウス前で客引きをしていた男と中で、「ジョー」と名乗るこの男にプノンペンツアーを頼んだ。
ジョーは陽気な男だった。彼を信じて良いかどうかは分からなかったが、私が自ら彼に近寄り声をかけ、そして会話をして判断した。つまり自分から声をかけたことにより、それを拠り所に「よい」、と判断したのだ。
ジョーは私にこう言った。「ロケットランチャーを撃てる場所があるんだよ」。大抵の男たちは「マリファナ、女、ハッパ」と声をかけるてくるが、彼は違った。「ロケットランチャー」といいながらそれを撃つ仕草をしてケタケタと笑っていた。
ジョーの提案にのることにした。ジョー曰く「カンボジアの軍が訓練してる場所があるんだ、そこで撃てるんだよ。ノープロブレム」プノンペンから数キロトゥクトゥクで走ると、他の男二人と合流した。名前を忘れたので髭面をトム、小太りの男をトムとする。
左から、トム、ジョー、ボブ。「さあ、この車に乗ってくれ、ここから一時間走ったとこにある訓練所なんだ」
「一時間」
私はこの見知らぬ男達に囲まれてプノンペン郊外までドライブするとは思わなかった。意外に遠いではないか。
とっても怖いんですけど。
と、思いながらOKと伝える私。道中車内で「メニュー表」を見せられた。だいたいこんな感じ。
・ロケットランチャー、¥30,000
・AK47?カラシニコフ機関銃、¥20,000
・M16機関銃、¥16,000
まだ続く
・手榴弾、¥3,000
「いいか、このメニュー表だけは写真に撮るな、口外するな」
…
とっても怖いんですけど。
無事に到着した。しかし、問題があった。私は財布の中身を知って青ざめた。
「…言いづらいんですけど、ロケットランチャー撃つお金、足りないです。」
車が急停車し、ざわつく三人
「やべーよ、こいつカネ持ってねーよ。どうするよ、こんなとこまで走ってしまったよ」
たぶんそんな会話をしている。
「き、機関銃の値段なら足ります…」
さらに、ざわつく三人
結論が出たようだ。ジョーはにこやかに言う。
「お前だけ特別に、カラシニコフ機関銃の値段でロケットランチャーを打たせてやるよ。だけどな、射撃場の他の奴らにそれを言うなよ、OK?」
ありがとう、ジョー。
でも、とっても怖いんですけど
さあ、好きなのを選びな。おもちゃのように軍人達が銃器を並べる。
ジョー、とっても怖いんですけど
ーータケシ
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