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いわきFC:マネージメントの勝利、7戦4勝3分!

 J2リーグ第27節、7月22日(土)、対大分トリニータ戦をネット観戦。結果は、2-1の勝利、勝ち点を31に伸ばし、17位に浮上した。この勝利は、解説の増田忠俊(ただとし)氏も言及していたが、優れたチームマネージメントによるものだった。すなわち、①スカウティング②選手選考③システム変更④ゲーム運営が卓越していた。
 ①の優れたスカウティングあって、②以下が成り立つ。そこには、分析担当者の貢献も大きいと思う。大分のやり方を徹底分析し②以下が実行されたようだ。選手の選択では、怪我明けなのに先発から起用した山口選手が先制点を挙げ、後半から登場した岩渕選手が追加点(決勝点)、6試合ぶりに先発起用された加瀬選手が躍動しての2得点への絡みなど、選ばれた選手たちが活躍した。③のシステム変更は、今期初めて採用した3バックが機能した。本来は4バックの左を担う河村選手を高い位置に上げ、大分の右サイドからの攻撃の無力化に貢献。また、左サイドの守備も江川、加瀬選手が奮闘し、大分の幅を使ったサイド攻撃をほぼ完封した。④のゲーム運営では、選手交代を早め早めに行い、フレッシュな選手を逐次投入した結果、バスケットボールのマンツーマン・オールコートブレスのようなサッカーでは「常識外」とも言える戦術が功を奏した。後半、プレスにたじたじとなった大分がミスを繰り返すのを見て、筆者は、思わず「スゲー」を連発、大いに感動した。選手のこうした素早い集散の背景には、コンディショニングの成功があったはずだ。
 2週連続での長距離遠征(山口、大分県)にもかかわらず、最後まで走り切り、相手選手、スタッフ、サポーターも含めていわきのフィジカルは評判通りのインパクトを残した。つまり、クラブが掲げる「フィジカルスタンダードを変える」という看板が単なる言葉遊びではないことを証明した。加えて、試合後整列して相手サポーターにも挨拶するいわきの選手たちの姿は、このクラブが既存の考え方とは違う価値観を示しているのだ。
 次節は、7月29日(土)、ホームでのジュビロ磐田戦(午後6時KO)。前回第17節5月21日(日)のアウエー戦では、1-1と引き分けた相手である。終了間際、遠藤選手のヘディングゴールで何とか引き分けに持ち込んだ。
 磐田は昨年までJ1だった上に、現在2位と自動昇格圏にある強豪。プレシーズンの練習試合後、いわきの強フィジカルの印象を尋ねられた遠藤保仁選手(背番号50、43歳)が「今までいろいろ経験したことがあるので、、、」と、言外に「大したことないです」とのコメントを残した。しかし、あれから半年経った現在も同じ印象を持てるのだろうか。当日は、遠藤選手らを見たいという観客で、大入りとなることが予想される。さらに、奥様がいわき出身の小川大貴選手(背番号5,31歳)も注目したい。数年前、筆者の所属するチームの練習に参加してもらったという縁がある。恩返しには、勝利がベストだ。
 
 
 
 
 
 
 
 

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