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今年の11月に行われる気候変動会議で注目されるであろう議題 -- COP26


経済雑誌であるエコノミストにも、最近IPCCから出された気候変動レポートの記事がありました。その記事にも、先日書いたメタンガスにもっと注力したら良いと同じ記事の内容になっています。 IPCCのレポートによると、今世紀の中頃になるまでに19世紀末あたりから比べて気温が1.5度以上上昇するのは、すでに避けられないシナリオになっている。


実は二酸化炭素だけの温室効果だけを考えていたらすでに1.5度の上昇は避けられないことになっていたのですが、他の冷却する要因に相殺される形で今まだ1.5度になっていない。例えばそれは、石炭の火力発電などによるSalphate aerosolesや、薪による料理や車の廃棄ガスから出る煤などが、太陽エネルギーを遮断して温室効果を和らげていると言う事実もある。そしてこれは0.4度から0.5度ほどの効果があり、それがなければすでに1.5度になっていたのではないかと考えられている。太陽からのエネルギーを遮断する微粒子は自然界にも存在するが、人間が作り出すものは全体の10%ほどと考えられ、状況によれば地表から60キロ以上上に上昇し、複数年以上漂うことになる。二酸化炭素とこの冷却する要因を見るだけでも気候変動の予測が難しいことがよくわかる。

二酸化炭や煤以外の温暖や冷却化する要因を重ねあわせる事を世界中の気候変動のモデラーたちを行っている。効果はまだ不確かですが、気候変動を抑えるためのより管理しやすい要因があります。最近特に注目を集めているのがメタンガス。それは、二酸化炭素に比べて30倍かもしくはそれ以上の温室効果があり、二酸化炭素と違い、メタンガスを抑制することが、人間社会の活動の抑制にはなりにくいからです。メタンガスとはゴミの埋め立て場や、汚水処理施設や、家畜の糞尿から空気中に出て行きます。これらの人間活動からメタンガスを取り出す事は社会活動の抑制ではなく、利用できるエネルギー源を確保することになるので、経済活動を抑制することにはなりません。そしてこのメタンガスを抑制することができたら、二酸化炭素の削減よりも速いスピードで温暖化を抑制することができます。だから今は、このメタンガスを抑制すると言うことにみんなが注目しています。11月に行われる気候変動の会議でも、今まで以上にメタンガスが議論されることでしょう。もう少しバイオガスが注目される機会になれば良いと思います。



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