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二礼二拍手一礼とは

鎮魂〜能登半島地震

 昨年末大晦日、テレビはいつもながら長時間バラエティ番組の一択しかない状況で、私が選んだのは三月にあったWBCを振り返る番組であった。
 なんと夕方5時過ぎから年越直前の深夜午前零時前までの特別番組。
 でも、面白くもない某歌番組をダラダラ見ているよりはと思って、その番組を見たところ、時間はあっという間に感じるほど面白かった。
 やはり何のスポーツでも日本人が世界の檜舞台で華々しく活躍するのは気持ちのいいものだ。
 年末に6時間あまりの時間をかけて特番を組み、採算を見込めるほどだから、まだまだ日本人の愛国心も捨てたものではない。

 その番組でMCの男性(中居正広)が、試合を振り返りながら何度も
   いや~あの時「野球の神様」が・・・
と言っていたのには笑ってしまった。

 そういえば数年前に
   トイレの神様
とかいう歌も大ヒットしたなあ・・・

 なんやかんやいっても、芸能界のみなさんも日本人なのだ。
 意識していないかもしれないが、八百万の神がそれぞれのDNAに刻まれているのを感じるにつけ
   日本はまだまだ安泰だ
と思ってしまう。

   来年もいい年でありますように・・・

と思いながら新年を迎えると、今度は国会議員が靖国神社に参拝したことを、それこそスクープのように騒ぎ立てて報道している。

 日本は憲法で、思想・良心の自由が保障されているのではなかったっけ?
 国会議員であろうがなかろうが、正月早々どこに参拝しようと個人の自由ではないか。
 おまけにその記者は、その国会議員(新藤大臣)に向かって詰め寄るように
   どういったおつもりで参拝
   されたのですか?
と質問していた。
 それって、内心の自由に踏み込んでいない?

 じゃあ靖国で、この質問を一般の国民にする?
 絶対しないと思う。
   はあ~?
   あなたに関係ないでしょう!
 そこまで言うかどうかは別として、そう思われるに決まっている。

 単に政治家の失言狙いの質問に過ぎない。
    毎年同じことの繰り返し。 
 頭の硬さはある意味メディアが一番か。

 ただ新藤大臣は適当にいなして答えていた。
   (聞く人が聞けば正論だったが。)

 普通の神社であれば、一般人なら
   今年もよい年であるように
   家族が健康であるように・・・
   仕事がうまくいきますように・
   結婚祈願、合格祈願・・・
思いは人それぞれであるが、そんなところか。
 多種多様なお願いごとが押し寄せるお正月は神様も大変だ。

 メディアがどう捉えているかしらないが、実は初詣はどんなイベントもかなわない集客数(失礼)を誇る日本最大の一大行事なのだ。
 なにせ日本人の二人に一人が行く勘定になるらしい。
 日本が神道の国、八百万の神の国である証拠だ。

 ところが夕方になると、妻が
   大変よ!
   北陸で大変なことになっている
と、件の地震・津波放送を見て興奮している。
   おまえが興奮してどうするのか
と思いながらもテレビを見ると、女性アナウンサーが
   津波がきます
   とにかく逃げること
と絶叫している。
 妻の興奮ぶりも分からないではないほど。
 そしてその絶叫の仕方が、アナウンサーらしからぬ冷静さを欠いたような命令口調の絶叫ぶりで、どこの放送局だと見れば天下のNHK!

 でもあとから考えれば、あのなりふり構わぬ絶叫で
   これはただならぬことだ
と感じてあわてて避難した方も多いと思う。
 「山内泉」という若い女性アナウンサー
   グッジョブ!

 2日には例年どおり護国神社に初詣して
   北陸の震災で被災した方に
   一日でも早く安寧の日が
   訪れますように
   日本が一致団結して、この国難
   を乗り切れますように・・・
と、心をこめて祈願する。
 この際、家内安全とか身の回りのことなど後回し。
 今年は国民が一丸となって、この国難を乗り切ることが大切だ。

 帰宅してしばらくすると、今度はまた妻が
   あなた
   また大変よ!
   今度は飛行機が!
と、テレビを見るように促す。

 なんと、羽田空港滑走路でジェット旅客機が燃えている映像・・・
 なんという年明けだ!

 こりゃ参拝の仕方が足りなかったか?
 二礼二拍手一礼ではなく、もっとその数を増やしておけばよかった。
 でもそれっていいのかな? 

 そこで、それぞれの意味について調べてみた。
 二礼二拍手一礼の意味については、諸説あるものの
   礼については神様への敬虔の念
   を表すもの
   拍手は正式には柏手と書き
   音を出して邪気を払い
   神様を呼び寄せる儀式
らしい。(あくまでも簡単に説明しています)
 ちなみに拍手の際左手を少しずらせて上に上げるのは、左手が神様、右手が人間と捉えて神様に敬意をこめて左手を少しあげることからきているらしい。
 そして拍手をした際に手を合わせるのは、神様と一体となったことを表すものとか。
 拍手は一般的には「はくしゅ」と読み、その行為自体は、他者に対する称賛を表すものとして世界共通に見られるものだが、「かしわで」としてこれを宗教的儀式にまで高めているのは日本だけである。

 なお、出雲大社の参拝時に四拍手するのは
   四季を表し
   実りと繁栄を祈願する
という説や
   東西南北四方の守護神に
   敬意を示す
という説もある。

 ただ、いずれにせよ神道というものは、本来
   絶対こうしなければならない
というルールはないらしい。
 だから参拝者が三回礼をしたいと思えばそれでもかまわないし、同じように柏手についても二回以上叩きたいと思えばそれでもいいものらしい。

 それが分かっていれば、もう少し参拝時の拝礼や柏手を増やしておけばよかった。
 でもそれは結果論であって、未来のことは誰にも分からないか。

 大変な船出となった令和6年であるが、これ以上悪いことが起きませんように・・・
 どうしても神頼みになってしまう。
 だって日本人だから・・・

 でも今回の震災も、東日本大震災同様、「オール・ジャパン」で支援すべきだろう。
 自分にできることは何だろう?
 もうボランティアに行ける気力や体力もないし、募金か古里納税の類のものしか思いつかないことが嘆かわしいが、少しでも力になりたい。

 そしてここが日本の、日本人の底力の見せどきだ。
 また世界をアッと言わせる復興を見せてやろうではないか。

 最後になりましたが、この震災で亡くなられた方や、飛行機事故で殉職された海上保安庁職員のご冥福をお祈り申し上げます。 

 

 

 
    

 

 

     

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