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世界一のおもちゃ屋さんは「マクドナルド」!?

今回は、世界一のおもちゃ屋さんはマクドナルド!?っていうお話しです。
先に結論から言うと、正確には違います。笑
ですが、この話を聞き終わった後、「なるほど、そう言う事か!」と思える面白い話しなので、是非最後までお付き合い頂けたらと思います。

と、その前に、

おもちゃの市場

皆さん、おもちゃの市場ってどれくらいの規模感でどのような仕組みかご存知でしょうか?
正直、僕もこの話を聞いて調べるまではよく知りませんでした。

実は少子化と言われる中で、業界規模は6.7兆円を超え、玩具販売額は10年連続で右肩上がりに成長し続けている業界です。
玩具業界は家庭用ゲーム機分野とおもちゃ分野に分かれていますが、家庭用ゲーム機分野がコロナ禍での巣篭もり需要でプラスに作用したものと思われます。

他にも、アニメや漫画、特撮物といった別ジャンルとの相互性も関係し、ヒット商品の有無が業績を大きく左右したり、季節性が強く、クリスマスや正月前の年末商戦に需要が集中する傾向があったりと、個人的にはすごく面白いけど難しい市場かなと思ってます。

ざっくりと市場に関して言うとこんな感じです。笑

市場規模はとても大きいんですよ。
大きいんですが、家庭用ゲーム機やそのソフトは何万台も売れたらヒットと呼ばれますが、おもちゃに関しては何千個レベルでヒット商品と言われることがあります。
ん?と思われるかもしれませんが、この後の話で多少納得して頂けるかと思います。

では、そろそろ本題に入りますね。

海洋堂

数ある玩具販売会社の中に海洋堂という会社がありまして、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、バンダイや任天堂といった大手ではないので知らない方の方が多いのではないでしょうか。
今回はその海洋堂さんのお話です。

海洋堂さんはフィギュアなどの玩具を製造、販売をしている会社で大手玩具会社からさまざまな冷遇を受けながらも、小さい活路を見出しては大手と戦っていました。
そんな中、海洋堂は1990年代後半に、とある大ヒット商品を生み出します。

それがチョコエッグという商品です。
これは聞いた事がある方や実際に購入した事がある方は多いのでは無いでしょうか?
そんな世紀の大ヒット商品を生み出した海洋堂の業績は跳ね上がり、一説にはチョコエッグブーム中、社員に年に6回のボーナスを支払っていたそうです。
なんとも羨ましい!!笑

ちなみに知らない人の為にチョコエッグの説明を端的に言うと、卵型のチョコ(大きさは実際の卵より少し大かった気がします)の中に、小さいおもちゃが入っていて、チョコを開けるまで中身が分からない仕組みになっている商品です。

このチョコエッグが売れに売れ、製造が間に合わなくなった海洋堂は製造を中国の会社に委託するようになります。
販売は依然として好調、中国の製造ラインも月に何万ものおもちゃを製造してくれて順風満帆ウハウハな状態が続いていた中、突如中国の会社から契約打ち切りの連絡を受けます。
急にそんな連絡がきた海洋堂は大パニック。
海洋堂の社長は急いで中国の工場を訪れ、何故だ?と問うと、製造が間に合わない。もう作れない。と言われてしまいます。
しかし、今まで製造出来ていたのに急に出来ないと言われても納得が出来ない海洋堂も食い下がります。

そんな話し合いの中、工場にあるホワイトボードに目を向けると、海洋堂のおもちゃの種類別に名前が書かれ、その名前の隣りには何万個ずつとロッド数も書かれていました。

しかし、海洋堂の方々はホワイトボードに書かれた自社の製造リストには目もくれず、ホワイトボードの大半を使って書かれたもう1つの会社の製造リストに目を丸くします。

その会社の名前こそ、マクドナルド。
商品の名はハッピーセット。
製造ロット数は数百万個〜数千万個。

世界の玩具会社と戦ってきた海洋堂の社長は、この時こう思ったそうです。

『世界一のおもちゃ屋はマクドナルドだ。ここには敵わない。』と。

その後、海洋堂さんは他の中国の会社と取引を開始して販売を続けていったそうですが、

飲食業界最大手のマクドナルドがハッピーセットでおもちゃ業界に参入してきた衝撃は半端じゃなかったそうです!!

今回はこの辺で。次回もお楽しみに!

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