※全文掲載 第三回ウルトラシャルソン完走記 2日目~3日目

【2日目 女川~雄勝編】

女川・エルファロで目覚めた二日目。
朝食を食べた後は、オーナーからお話を聞くところからのスタートです。

震災時のリアルな避難の様子。
代々続いていた旅館、両親が流された受け入れ難い現実。
助け合いながらの避難所生活を続けながらも、無事な家族と出会えた時の安堵。

その後一時的に仙台の知り合いの家で暮らしつつも、地元で再び宿業を始めたいと願い、トレーラーハウスを宿にするという、前例のない挑戦を決意。
実現には多数の助けがあり、今のエルファロがある。
エルファロとは、スペイン語で「灯台」という意味があり、これからもこの女川町のシンボルとして在り続けることを願う。

女川駅で今日から参加の仲間を加えて出発!
土曜日でもある、この日が今回のウルトラシャルソン最大人数。

工事現場と、津波の痕跡が入り混じる女川市内を抜けると、高台から時折海を臨みながら快走。

画像1


そして、地域のコミュニケーション拠点ともなっている、ナミイタ・ラボに到着!
ここでは美味しいアナゴとホタテを使った海鮮丼を頂きます。

震災当時のお話、このコミュニティースペースが出来るまでのことなど色々とお話を聞き、宿泊スペースや、雄勝産の硯を見せていただいたりと、食後の時間を過ごし、出発!

大きく食い込んだ形の湾沿いに走ると、おがつ店家 こ屋街に。
この辺りも元々は雄勝の中心部。
役場があった辺りも全てが流され、今は仮プレハブの商店街が、地域の買い物や、観光客の食事処として地域の生活を支えています。

フラフラと店に入り…
さっき昼ごはん食べたばかりなのに…??

画像2

殻ウニ定食!!!
潮の香りと共に、トロトロの新鮮なウニの味は最高!
買い物を終えた仲間も集まり、昼過ぎの時間なのにお店は満員御礼^ ^
次々と注文が殺到し、大変お騒がせ致しました(笑)


ここからラストスパートをかけて、峠越えをクリアすると、雄勝半島の先端に位置する亀山旅館に到着です。

ここで参加者の一部が解散。
多分ウルトラシャルソン打ち上げがあるので、その時にお会いしましょう~❗️

画像3

夜も海鮮三昧!
ゴハンが進みます^ ^
広間での食事の時、横に居合わせた方々は、福島県・郡山から見えた、釣り仲間の集まり。

夜の散歩をした時にお話し出来ましたが、震災前は足繁く通っており、今回来てみて、以前との変貌ぶりに少なからず衝撃を受けたとのこと。
翌日は朝早くから船を出して海に出るそうです。


さぁ明日はかなりの長距離となる予定!
気合いで走り切るぞ‼️

【雄勝~石巻編】

この日は雄勝半島先端から、大川小学校跡地、石巻市内を経由して、渡波・カキ小屋まで。

画像4

まずは程近い、MORIUMIASへ。
集落の小さな学校が過疎化で閉校となった所で、震災後に有志が集まり、漁村・森林について、複合的に学ぶことが出来る体験型の施設として、この夏にオープンする所です。

準備も大詰めの所を、色々と見学させて頂きました。

木と、い草の香りが漂う二段ベッドが並ぶ寝室。
絶対に子ども達は喜ぶであろう、森林を駆け抜ける滑り台。
味のある土壁造りの露天風呂。

交通の便は悪いですが、それを補う魅力がここにはあると感じました。
雄勝に人を呼び込む拠点として、末長く活用されることを祈ります。

画像5

昨日も寄った商店街で再び昼食。
またしても全員が同じ店に入り、大フィーバー!
今度はフワフワのアナゴ丼を頂きました~

ここからは内陸部へ入り、大きい峠を越えていきます。

着いたのは大川小学校跡地。

画像6

震災発生から約50分後、河口から5キロの距離があるこの場にも、津波が到達。
逃げ遅れた殆どの生徒及び、教師が津波に飲み込まれた場所です。
さらに津波襲来までの学校の対応を巡り、今現在まで禍根を残し、恐らくこの傷は意識の中で、遺っていくものなのかと思います。

無惨なまま残された校舎、そして子ども達が描いたであろう壁画。
重たい雰囲気が辺り一帯を包みます。

この後に皆で釣石神社という高台から一帯を眺めましたが、穏やかな海の向こうから津波が押し寄せてきたと想像すると、自然の前での人間の弱さ、無力さを痛感させられます。

画像7

改めてここからスタート。
大きく広がる北上川沿いの、比較的単調な道を進みます。
中々変わらない景色と、暑さにダメージを受け、かなりのスローペースに…
最後部組は、ほぼ歩きで進みます。

最後の数キロだけでも意地で走って巻き返し、ようやくゴールの渡波カキ小屋に到着❗️

画像8


カキ小屋なので、やはりカキをじゃんじゃん食べまくり!
石巻市内でもさらに呑み!
宿に入ったら部屋に集まって呑む!

まるで今日が最終日かのような勢い…


が…
まだまだ明日もあるんですよ(汗)
まぁなんとかなるでしょう^ ^

深夜、2時過ぎ頃就寝zzz


【渡波~東松島市】

さて迎えた最終日。
渡波から東松島市の何処かまでの、およそ20キロの予定。

画像9

石巻の湾口に掛かる巨大な橋を渡ると、まっさらな更地が。
お墓の修復が進むお寺を通り、石巻市を一望する日和山へ登ります。
急勾配を一直線に階段で登るルート。
足を上げるのが本当にしんどい。

頂上の広場には、震災前の街の写真が。
目の前に広がる更地しかない光景とのギャップに言葉を失います。
偶然に居合わせた地元の方からも、石巻の街についてや、避難した時の話などをお話しして頂き、濃い時間となりました。

画像10


ここからは殆どを歩いて東松島市へ。
ゴール地点は樹齢1000年を超えるという、県の文化財にも指定された月観の松。

ひとまず、第3回ウルトラシャルソンのゴールです!

【まとめ】

今回、トータルでおよそ130キロの長距離。本当にしんどかったです!
しかし沢山の美味しい海の幸、そしてとても楽しい仲間達に支えられ、なんとか完走することが出来ました。
因みに帰って体重計に乗ると、何故か3キロも増加^ ^
まぁこれもウルトラシャルソンです。


走る、ゆっくりとしたスピードで現地を見ることができる。そして実際に話を聞くことにより、現実のものとして自分に吸収することが出来る。
1年前から回を重ねて第3回目まで、自分も各回で全部。もしくは一部参加していますが、毎回違った体験と、発見。そして気付きがあり、これからも可能な限り継続して参加していきたいと思います。

画像11

またどの場所も、再び訪れてみたい。数年先の変化を見てみたい。
今回お世話になった方にも会ってみたい。
ウルトラシャルソンだけでなく、旅として現地を訪れてみたいとも感じます。
(その時は走りませんよ…多分…)

次回は既に決まっており、来月8月の22日~23日。
今回のゴール地点・東松島市から南下し、仙台まで。
走行距離は大したことなさそう!
(もしかしたら伸びるかも??)

ここから先は

35字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?