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ある喫茶店の砂糖事情について

 この世界と、別の世界が偶然ぶつかったときに発生したエネルギーが、消滅することなくその場所に残り続けると、その時のエネルギーが凝固して結晶化するらしい。
 エネルギー量や衝突角度によって結晶の結びつき方が変化し、食べられるくらい柔らかかったり、ガラス玉ぐらい硬くなったりする。
 ガラス玉、と書いた通り、形は球状になっている。
 ちなみに食べると甘いので、とある喫茶店では、これを専門の業者から仕入れて、砂糖の代わりとして使っている。名前はガラス糖と呼んでいる。もちろん、普通の砂糖も使っているとのこと。

 現在、その喫茶店で使っている砂糖は、ガラス糖、月光糖、夜光糖、グラニュー糖、ザラメなどで、時々、旅商人が仕入れてきた変わった砂糖を使ったスイーツを出してくれることもある。いつ作ってくれるかは分からないので、常連客しか食べることができない、特別なスイーツだと言われている。
 ちなみに月光糖は、ココナッツシュガーの次に血糖値の上昇度合いが低いため、健康を気にする人は、月光糖をよく選ぶのだそう。
 夜光糖は、空気中のごく微細な光を吸収して、砂糖自体が発光しているように見える。上白糖と同じような使われ方をし、発光する(しているように見える)特性を利用して、料理に彩りをあたえられる。
 ガラス糖はザラメに似ているけれど、多少味にばらつきがあるため、それを楽しむこともできる。


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