5G線上のアリサ【第1章#9話】
#9話:奇跡の1フォロー〜大拡散(バズり)の開幕ショー
【視聴時間=06:05】
この時、愛利沙は初心者にバズらせやすい人の紹介をした。
フォローをされたら自分のアカウントも同時に多くの人に知られる。
それはお金じゃ決して買えない価値あるものだと言い切ったがーーー
「そんなことはない!」と言ってロートルズはフォローした。
愛利沙はアリサ名義のHNの世界に執着している。
彼女のリアルは池田町の現実社会の出来事でなく、5G線上の世界の中に自分を見出しがちでいた。
老人たちは困りながら愛利沙の気持ちを察し抜いた。
過去の愛利沙を知っている皆は池田町でも行き場がないと、知っているから応援したい気持ちが大きく膨らみだした。
実はスーパーマーケットのBIG横の並列店は、アリサのパソコン教室以外に五店舗も同じ店が並び、中には若い女性を選び顧客を招く作戦もあり、中には格安プランの大手が引き抜く時代の真っ只中。
その日は四人に祝ってもらい愛利沙は無事に帰宅した。
親が残した一軒家の池田町での実家暮らし。
人生に焦りながらも意気込みロートルズにダイレクトメールを送り、意中の加護への『末長くよろしくお願いします』をdelete泣いて眠りに就き終えた。
翌朝。起きていつも通り朝食を食べスマホを開き、メールやブログを確認したら、すぐさま通知に異常を発見。
9の数字が6つも並びツリッターがパンクしている。
愛利沙は奇妙な事態に戸惑いしばらく膠着させられた。
タイムラインは自分の話題で持ちきりであり頭を叩き、ソーシャル・ネットワーキング・サービス疲れを疑いフォロワー数を見つめ仰天。
一夜でこんな奇妙なことが起きることはまずありえない。
けれどもフォローされている相手を確認し終えた愛利沙は絶句。
なぜなら日本一位を誇り誰もフォローをしないはずの、昨日の今日までアリサのパソコン教室でも話題だった、伝説の人が唯一自分のフォローをしたからだと気付いて―――
見つめる間もフォロワー数はどんどん増えて拡散をする。
ネットニュースも
と、記事やまとめサイトに載せられアリサのツリッターは激変。
ツンデレラからシンデレラへと変貌を遂げた清水愛利沙。
彼女は急ぎロートルズを頼り職場へ駆け出した。
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『”Fires That Burn”perfomed by Porter Productions,used under license from Shutterstock』
『”No Way Back”perfomed by RJ Wilx,used under license from Shutterstock』
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