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言霊の刃

こんにちは。木佐貫健です。

タイトルは大人気某アニメをもじってみたということは皆様おそらく気づいておられるでしょう。

ですが、このタイトルの本当の意味をこれから皆様には考えていただきたいと思います。

さて、今日はとある番組で見て感じたことを記事にしようと思いまして、キーボードに向かっております。


本日、NHKの関西熱視線という番組が「摂食障害」を取り上げていました。その中で、周りの理解が得られず、また、根強い誤解が患者さんを苦しめているという事実があることを知りました。

具体的には、拒食の方に対し、その家族ですらも「食べたいのなら食べればいいじゃん」とか、過食の方に対し「食べ過ぎは良くないよ」とか。ひどい場面では、患者さんの家族内で「あの子はモンスターなの」の言葉が発されていると。

この言葉、どう思います?何もない人からしたら普通にできること。でも、それで悩んでいる人、摂食障害患者さんは死にたいとまで思っている人もいるんです。

僕は、言葉には間違いなく魂がこもっていると思います。何気なく言ったひとつの言葉が与える影響は良くも悪くもとてつもなく大きいものになる可能性もあります。

さっき述べた言葉たちは、間違いなく悪い影響を与えるものだと僕は思います。まさに「刃」になりうるのです。

その言霊は何を斬ってしまう(傷つけて)のか?

人の「心」です。

何気なく言った言葉が、人の心を斬ってしまうんですよね。

ジャンルは違うかもしれませんが、自分も元々イップスの患者でした。野球選手としては当たり前の「投げる」という行為ができない。苦しかったです。投げたいって思ってるのに投げれないって想像以上にしんどいです。辞めたいとかなんで自分がとか、まさに摂食障害の患者さんと同じような状態だったなと今日の番組改めて感じました。

でも僕の場合はチームメイトに救われました。「なんで投げれないの?」とか「ちゃんと投げろ」とか言う人はいませんでした。何も文句言わず練習に付き合ってくれたり、たまにうまく投げられた時には、一緒のように喜んでくれたり。これは本当に救いでした。もし、そう言ったことを言われていたらさらに沼にハマっていたかもしれません。野球もやめていたと思います。

僕のイップスは1年弱で症状はおさまりましたが、摂食障害の患者さんの中には20年、30年と長い間苦しんでいる人もいると…

ただでさえ苦しい状態なのに、周りからの追い討ちが来たら、精神的に参ってしまいますよね。それも何十年も。


摂食障害をはじめとする精神疾患、イップスなどを患っている方が周りにおられる人へお願いです。

患者さんは充分すぎるほど頑張っている方がほとんどだと思います。番組に出演されていたお医者様も、患者さんの多くは、完璧主義、真面目、繊細などの特徴があるとのことです。(イップスの記事でも似たようなことを言いました。気になる方は過去の記事をご覧ください。)

頑張っていないからできないんじゃないんです!しようと思ってもできないんです。それをまずは認めてください。そして少しでも改善が見られたときは褒めてください。これが正解なのかはわかりません、むしろ正解があるのかもわかりません。でも、少なくとも僕はこれが無ければ潰れてました。

言葉にしてくれたら、その言葉が持つ魂が伝わって、患者さんの心は少しでも上向きになるのではないでしょうか。

治療は自分の力だけじゃ無理です。周りの方の理解、協力が不可欠です。

でも周りの方の何気ない言葉が、とんでもなく大きな傷をつくってしまう刃になることもあります。

この記事を読んでいただいて、何かを感じていただけたら嬉しいです。少しでも多くの方に伝わることを願っています。

最後まで見ていただきありがとうございました。


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