引用文献の書き方──通し番号を付けて書く方法
今回は通し番号を付けて書く方法についてです。
短い引用文
本文中に括弧(「」)で挟んで記述し、直後に番号を付けます。
自分の言葉に言い換えて引用する場合も、該当の箇所に番号を付けます。
引用せずとも執筆中に参照した文献があるならば、文中の適当なところに番号を付けて記載するようにしましょう。
長い引用文
引用部分となる箇所の前後に1行開け、左右または左側のみ(縦書きの場合は上側)に余白を設けます。「Word」などの文書作成ソフトで予め書式を登録しておくと便利です。そして、引用箇所の末尾に番号を付けます。
文献の表記
以上のようにして本文中に引用した文献を、巻末の「註」で番号順に一括して記載します。横書きであれば、脚註でもいいでしょう。後で入れ替えたり削除したりすることもあるので、文書作成ソフトの註釈機能を上手に使いましょう。引用箇所のページを書くのを忘れずに。
文献の種類に応じた表記方法は、以下を参照してください。
既出の文献を再度引用する場合、直前のものと連続するならば「同上」(縦書きなら「同右」)、そうでなければ「〔著者の氏〕、前掲書(または前掲論文)」とします。
「前掲書」の場合、同氏の著者が複数いればフルネームにする、同じ著者で複数の文献があれば出版年を追記するなど、識別できるように工夫をしましょう。
英文文献の場合
ここからは、英文文献の表記についてです。
【書籍】
書籍のタイトルはイタリックにします。出版社名の前に出版地を書くのが、日本語と違うところです。
【雑誌記事】
記事のタイトルは引用符「‘ ’」で、雑誌の題号はイタリックで記述します。
おおむね、日本語の文献表記で鉤括弧「「」」に相当する部分が引用符「‘ ’」に、二重鉤括弧「『』」に相当する部分がイタリックになると考えて結構です。
【再引用】
「同上」に相当するのが「Ibid.」、「前掲書(前掲論文)」に相当するのが「op. cit.」です。「Ibid.」「op. cit.」は、それぞれラテン語の「ibidem(同じ場所に)」、「opere citato(言及された作品中に)」の略語です。地の文である英語に対してラテン語は外来語の扱いなので、「Ibid.」と「op. cit.」はイタリックにします。
なお、ページ表記は、1ページだけならば「p.」、複数ページにわたるならば「pp.」とします。
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【2022年12月18日追記】近年デジタル出版が普及するにつれて、記載方法が多少変更される傾向になってきています。詳しくは下記をご参照ください。
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以上、通し番号を付けて引用文献を書く方法を説明してきました。ここで示したのはあくまで一例です。また、細かい部分については敢えて触れませんでした。疑問に思われる点があれば、是非質問フォームからお寄せください。
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