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言葉の覚え書き

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#類義語

『言葉の覚え書き』目次

【第1部 表記】組版右横書き 文体口語体と文語体 常体と敬体 能動と受動 文のねじれ 「べき止め」 「さ入れ表現」 可能の表現 助動詞「れる」「られる」 可能動詞 「ら抜き言葉」 用言の活用と音挿入 改行・段落改行と段落 文字種日本語の文字体系 全角と半角の使い分け アルファベット、アブギダ、アブジャド ギリシャ文字 Unicodeについて ヘボン式ローマ字 漢字常用漢字 同音の漢字による書きかえ 字体・字形 仮名現代仮名遣い 「じ」「ず」と「ぢ」「づ」 漢語に続

「脅迫」と「強迫」

この2つには意味の重なるところもありますが、一般的に「脅迫」は相手を脅す、「強迫」は無理強いをするという点で区別します。 法律上では、「脅迫」は刑法上の概念、「強迫」は民法上の概念とされています。

「遊戯」と「遊技」

「遊戯」は、一般に言うところの遊びごと。 「遊技」は主に、麻雀やパチンコなどといった、許可営業の大人の娯楽に使われます。

「オードブル」

「オードブル(hors-d’œuvre)」とは、フランス語で「番外」「本膳以外」を意味し、本来はコース料理における前菜のことをいいます。 日本では、立食パーティーなどに出される軽食類の盛り合わせを指すことがありますが、これは「出前」などと言った方が適切でしょう。完成した料理を運ぶ場合は「出前」「仕出し」、現地で調理して配膳する場合は「ケータリング」です。

「づくし」と「ずくめ」

「づくし」は、上位概念を表す語に付き、その語に包括されるものをまとめるときに用います。例えば、「きのこづくし」なら、松茸や椎茸、舞茸などがいろいろと並ぶさまを表します。 「ずくめ」は、あらゆるものが同一のものであることを示します。こちらには、「づくし」のような包括・被包括の関係はありません。例えば「黒ずくめ」などです。

「上司に『帯同』」?

「帯同」は引き連れる側が用います。 秘書を帯同する 付き従う場合には「同行」を用います。 課長に同行する

「遅れる」と「後れる」

「遅れる」は、ある時間より後になる、間に合わなくなるの意。 「後れる」は、取り残されるという意味です。

「鑑賞」と「観賞」

「鑑賞」は、芸術作品を味わうこと。 映画鑑賞 「観賞」は、自然のものを見て楽しむことです。 観賞魚 紅葉を観賞する

「時刻」と「時間」

「時刻」とは、何時何分の形で示される、時の流れの特定の一点を表します。 出発時刻 到着時刻 「時間」は、時刻と時刻との間の幅を指す表現です。 所要時間

「副作用」と「副反応」

薬学の見地からすれば、人体にとって元々の薬、元々の毒といったものは存在せず、体内に入ってくるものは全て異物でしかありません。入ってきた異物は、その化学作用が期待される効果を発揮した場合には薬と呼ばれ、望ましくない効果が現れた場合には毒と呼ばれるわけです。 当然、一つの物質のうちでも望まれる効果とそうでない効果とが同時に現れることもあり得ます。薬剤の場合、投与した化学物質による期待された働きを主作用といい、それ以外の働きを副作用といいます。 ワクチンにも同様の現象が起こり得

「錠」と「鍵」

「錠」は、戸が開かないように取り付けられた金具。 持ち歩いて、戸を開けるときに錠に差し込むのが「鍵」です。

「誘拐」と「掠取」

「誘拐」とは、人を言葉巧みにだまして連れ去ること。 「掠取(略取)」とは、暴行や脅迫などで強引に人を連れ去ることです。

「勤める」「努める」「務める」

「勤める」は、仕事をする、働く、勤務する。 商社に勤める 「努める」は、努力する。 節電に努める サービスの改善に努める 「務める」は、役目にあたることです。 司会を務める 議長を務める

「破綻」と「倒産」と「破産」

「破綻」「倒産」「破産」の順に、定義がより厳密になっていきます。 「破綻」は、一般的に物事が立ち行かなくなること。会社の経営はもちろん、「夫婦生活が破綻する」「精神に破綻を来す」など、さまざまな場面で使うことができます。 「倒産」は、会社の経営が行き詰まること。特に、手形の不渡りで銀行取引の停止処分を受けたり、会社更生法の適用を裁判所に申請したりする場合をいいます。 「破産」は、債務者の全財産を債権者に分配して、資産と負債とを清算する手続きです。 破産を行うと会社が消