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「副作用」と「副反応」

薬学の見地からすれば、人体にとって元々の薬、元々の毒といったものは存在せず、体内に入ってくるものは全て異物でしかありません。入ってきた異物は、その化学作用が期待される効果を発揮した場合には薬と呼ばれ、望ましくない効果が現れた場合には毒と呼ばれるわけです。

当然、一つの物質のうちでも望まれる効果とそうでない効果とが同時に現れることもあり得ます。薬剤の場合、投与した化学物質による期待された働きを主作用といい、それ以外の働きを副作用といいます。

ワクチンにも同様の現象が起こり得ますが、ワクチンは薬剤と違い、病原体の抗原そのものを投与することにより、あたかも産婆のごとく人体の自発的な反応を促すものなので、その望まれない結果は副反応と呼ばれます。

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