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「蛻ける」とはセミやヘビが脱皮することで、「蛻」はその抜け殻をいいます。したがって、人が去った後の空間は「もぬけの殻」が正解です。
「ふち」は「ふち」でも、「淵」は水がよどんで深くなったところを表します。例えば「深淵」など。 「崖っぷち」の「ふち」は「縁」。「縁」は、「周縁」などにあるとおり、物の端の部分、周りの部分を指します。
「宰相」とは、もと古代中国で「天子を助けて政治を行なった官」(『日本国語大辞典』精選版)のこと。あくまで元首の輔佐役、というわけです。したがって、国家元首たる大統領に用いるのは適切ではありません。 一般に行政府の長を指す「首相」も、首席の宰相を表す語です。これも、元首が別にいるからこそ成り立つ表現です。
ここでは地域によって医師の数にばらつきがあるという意味でしょうから、「偏在」が適切です。「偏」は「かたよる」という訓読みのとおり、全体の釣り合いを欠くの意。 「遍在」の「遍」は「あまねく」と訓読みします。すなわち、どこにでもあるという意味。「偏在」とは意味が正反対です。
「水菓子」とは、水羊羹やゼリーなどの水分の多いお菓子のことではなく、フルーツ、果実類のことです。 そもそも「菓」という字は果実の意で、「菓子」はくだもの全般を指す言葉でした。それが、江戸時代になると、和菓子など嗜好本位の食品と区別するために、くだものを「水菓子」と呼ぶようになったのです。
「むしゃぶりつく」は、「貪りつく」の転じたもので、勢いよくしがみつく、の意。 食べ物に激しく食らいつく、という意味ではありません。
ある物質から放出される粒子や電磁波のことを「放射線」といい、放射線を出す物質を「放射性物質」といいます。 「放射能」とは、本来は物質が放射線を出す現象または性質のことなので、「放射性物質」は放射能を帯びた物質ということになります。 よく、「放射能漏れ」のような言い方をされることがありますが、これだと放射性物質から出る放射線だけが漏れているのか、放射性物質そのものが漏れたのかの区別がつきません。螢の光が漏れることと螢自体が外に出ることぐらいの違いがありますので、両者を混同す