「野球」のこれからについて思うこと

昨日はワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の決勝でした。いち野球ファンとしては見逃せない一戦。幸い、朝から出かける用事もなく試合開始から終了まで見ることができましたが、とてもしびれる試合でした。得点、失点に一喜一憂しながらも、最後は最高の形で締めくくることができて非常に喜ばしかったです。侍ジャパンの皆さんに至っては、優勝、本当におめでとうございます。そして、お疲れさまでした。

感動の瞬間から丸一日が過ぎても興奮冷めやらず、スポーツ関係の記事では昨日の優勝の記事でもちきりですが、今回のWBCでの優勝と日本の野球界のあり方について少し思うところがあったので書いてみようと思います。

私は、今回の優勝は日本の野球がアメリカのベースボールを超えた瞬間だと思っています。もちろん、大会自体の問題点やアメリカ代表のメンバーの人選など、突っ込みどころは多々あることは承知しています。しかし、少なくとも野手陣については歴代最高のメンバーが揃っていましたし、その相手にホームラン攻勢と反撃を許さない継投で理想的な展開に持ち込んで勝利したわけですから、日本の野球にとっては長い歴史の集大成であったと思うのです。過去2度の優勝とも全く意味合いの違う優勝だったと思います。

ですから、こういう時にこそ大会についての総括をきちんとやって次につなげることが大事だと思うのですが、1日経っても相変わらずお祭り騒ぎが抜けていない。これは、由々しき事態だと個人的には思っています。ただでさえ野球人気が下がっていると言われている中で、この優勝を人気回復のきっかけにしなければ本当に一過性のフィーバーで終わってしまいます。まあ、これはWBCに限らない話ではありますが。

で、私の個人的な見解としてこの優勝が日本の野球界にどのような影響を与えるかといいますと、日本で野球をやりたいという海外の選手が増えるとみています。先ほど、日本の野球がアメリカのベースボールを超えたと言いましたが、これは日本とアメリカの関係に止まらず、ベースボールがアメリカだけのものではないという証明になったと思うからです。今後は、今までは考えられなかった国籍の選手が日本にやってくるかもしれないし、ついこの間までメジャーの第一線で活躍していた選手が喜んで日本でプレーするようになるかもしれません。実際、14年前に日本が連覇したときにもそういう人たちがいたそうです。しかし、今回の優勝でその光景がより日常的になる可能性があると思っています。

そういうことが実際に起きたらどうなるのか。日本の野球が国際的な知名度を上げて世界に広まる可能性がありますし、日本の野球自体のレベルアップにもつながると思います。ですから、NPBをはじめとした日本の野球界はその受け皿や土台づくりをしなくてはならないと感じています。例えば、プロ野球においては外国人枠をなくしてみるのがいいと思います。また、チェコのような国とは協会単位で業務提携を行って指導者や選手の相互交流をするのがいいと思います。特に、独立リーグのどこかで余裕があるところには是非実行してもらいたいです。

そして、ゆくゆくは、メジャーに通じる中継リーグとしての地位を世界の中で確立するべきだと思います。ビジネスの規模ではメジャーリーグにすっかり水をあけられているので、肩を並べるというのは相当に困難ですが、日本でプレーして成功すればメジャーに行けるという認識を確立することができれば、新たなスポンサーの獲得に繋がってリーグが発展するかもしれません。既に、Jリーグがそのような認識を持たれつつあり、そのおかげでリーグも活性化しているように思われます。野球を盛り上げ、野球ファンを増やすためにも海外に目を向けた取り組みにチャレンジすることを日本の野球界には求めます。

今日はここまでにしたいと思います。



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