第11回 亀鷹人生~社会人:東京編2015年~
みなさん、どうもかめたかです。
前回かなり長くなってしもうた、でもわいの中ではめちゃくちゃマジで本間にでーれ濃い1年じゃったけぇ、書いた。
もちろん省いた部分はあるけど、出来事としてはあんな感じ。
ただ、それだけじゃ終わらんかったけぇ続きを書こうと思う。
営業職ではない!?
10月から品川で営業として働くことになったわけじゃけど、まず通勤ラッシュ本間になめとった。有名な眼鏡が外れたら目を押さえながら「〇が、〇がーっ」って叫ぶ人の有名なセリフ「見ろ、人が○○のようだ」的な感じで人がおる。電車の中はバイオハザードみてぇでパンパン、いや少しはみ出とんじゃねレベル。
とまぁ東京初の出勤じゃったわけじゃけど、出社して課に挨拶。その後支店全体への挨拶。ここまでは大丈夫、分かる。なんじゃけど…
「亀鷹くんは、一旦事務の作業を手伝ってほしい。」と上司に言われて、
「あ、人手が足りてねんかなー」と思いながら事務作業を。
…3ヶ月が過ぎた。
あれ?わい営業として配属されたんじゃねかったっけ?と思いながら上司に話してみると、「あと3ヶ月程度は会社の事情で事務作業をしてほしい。」と。営業としての配属じゃったけど、営業に出るまでに半年間もかかった。
全く想定してねかった。ただ、
社内でずっと事務作業をするのがわいにとってはかなり苦痛じゃったけど、
「営業の先輩方が外出しとる間にこういう作業をしとんじゃな。」
「営業と内勤の連携がかなり重要となってくるな。」
と学ぶことも多かった。
今では内勤の作業を6ヶ月もさせてもらえたことに感謝しとる。おかげで事務作業に関してもある程度優先順位とかつけて捌ける様になった。
ほいで、ようようと翌年4月に営業として外に出ることができた。
張り切って行こう、色んな人と会話しながら視野を広げ、価値観を増やして洗練していこう!という気持ちでいっぱいじゃった!
ただ、その気持ちが一気に吹き飛んだ。
じいちゃんの死
東京に配属されたのが2015年10月。実はそれより前にじいちゃんが体調悪くなって入院しとった。
東京に行く前にじいちゃんのとこに寄ったんじゃけど、その時に
「皓平は昔から言うことを聞かんくて、よう叱ったわ。ただ今では世界のために命を賭けて活動しとる。誰にでもできることじゃねぇ、おめぇは立派な人間になっとる。将来大物になるじゃろう。その時になっても、皓平なら周りの人の意見を取り入れ話を聞けれるじゃろうけぇ、自分の信じた道を進んでいきねぇ。」
って言われて、「任せといてくれじいちゃん、わいの軸はちょっとやそっとじゃブレるこたぁねぇけぇ!」って話をして病院を後にして、そのまま東京に行っとった。
11月、母さんから連絡があって
「おじいちゃんの容態が悪化しとる。ちょっと顔だけでも出せれる?」
と言われて仕事終わりに新幹線乗って病院まで走って到着。
そしたら親父、母さん、妹、ばあちゃんが部屋におった。じいちゃんが丁度飯食う時みてぇで、「皓平、よう来てくれたな。今からじいちゃんがしっかり飯食うところ見とけよ」って言うてうどんを食ようた。量は普通に1人前くれぇじゃったんかな、直ぐ食べ終わって横になった。
わいはじいちゃんのすぐ傍に移動して手を握った。
「皓平は優しいな。」
その言葉を聞いて何かを悟った。死が近いと自分で分かっとるってこと。
「また会いにくる、来月にはひ孫が産まれるけぇ抱っこしてな!」って伝えて終電の新幹線に乗って品川に戻った。
2日後、じいちゃんが死んだ。11月11日。
その日は出勤して仕事しょうてあと1時間くれぇで仕事終わるなーと思ようた時に携帯が鳴って母さんからで、事務所から出て電話に出たら
「おじいちゃん死んでしもうたよ。最後まで弱音吐かずに最後まで闘っとったよ。」
2日前にはあんなに元気じゃったのに、飯も食って普通に会話もしょうたのに。
勤務中に携帯を使用したことに関して謝った後に、上司に話して急いで家に帰り喪服とか準備してキャリーケース持ったまま走った。新幹線に乗っとる時はほとんど喫煙ルームにおった。じゃねぇともう今年色々あり過ぎて流石にわいでも気持ちの整理が追い付かん。落ち着け、一番つれぇのはばあちゃんと母さんじゃ。そんなことを考えながら実家に到着。もう今は病院に行けれんってことから、翌日通夜があるってことで一旦休んだ。
翌日、身体洗ったりする作業を皆でする時があったんじゃけど、そこで初めてじいちゃんが死んだのを目で確認した。身体がすげぇ冷てかった。本間に人形の様な感じ、筋肉とかも硬直しとる。洗っとる時は何も考えてねかったと思う。真っ白って感じじゃった。
葬式が始まって、段々と色んな感情が出て来て抑えるのに必死じゃった。棺に入って見送る時に花を添えたりしたんじゃけど、目の前であんなにも泣き崩れたばあちゃん、母さん、親父を見たのは初めてじゃった。
翌日、告別式で骨を摘まんで壺に入れようたんじゃけど、もう跡形もねぇ状態。ただ、間違いなくじいちゃんの骨。その日も、ただただ、ぼーっとしとった。
品川に戻らにゃあおえんかったけぇ、新幹線に乗って帰りょうたんじゃけど、その時にじいちゃんから言われた言葉を思い出して涙が零れた。
いつも優しく、時に厳しいじいちゃん。左の肩には船の錨の墨が入っていつもポパイポパイって言うとったじいちゃん。大学生の時にわいが全力で取り組んだ国際協力の分野における活動を応援してくれとったじいちゃん。
ハンカチを持っとってえかった、と初めて感じた。
その感情が過ぎた後、じいちゃんがわいに抱いてくれとった思い、願いを忘れず「信念と覚悟を持って、自分が自分らしく生きること」を妥協せんと心に誓った。
娘の誕生
12月。
かなり冷え込む時期になってきて娘の予定日も近づいてきとるなぁと思いながらも仕事に行きょうた。
予定日の1日前、12月3日に嫁から電話があって「前駆陣痛かもしれん…」って言われて、丁度仕事も終わったとこだったんじゃけど、その日が会社の年に1度のイベント日で、新入社員として入って初っ端からイベントに出んのは…と思いながらも、ただ初めての子どもが生まれるってので嫁も不安じゃろう、と思い上司に事情を話して嫁の実家に向かった。
実家に到着するまでは「痛いな…生まれてきたいって言ってるのかなー」って言うとった嫁。じゃけど到着後は「おかえりーっ!」って言うてきて、ちょっとだけパニックに。笑
あれ、子どもは…陣痛は…?
「皓平が来てくれたら陣痛おさまった!」
…病気ならえかったんじゃけど、それ子どもの時って…まぁ良し悪しじゃねぇけど。と。笑
ただその日の夜また前駆陣痛が来て、お義母さんに伝えて病院まで車で向かうことに。病院に到着した時には落ち着いとったんじゃけど、時間が経つに連れて陣痛の間隔が短くなってきた。
と思うとったら、おさまって…の繰り返しで、わいはあんまり分からんかったんじゃけど、一旦今は休んでもえんかと思って近くの銭湯に。
(仕事帰りでスーツでそのまま新幹線乗って…の状態じゃったけぇ。笑)
そしたら、風呂あがった後携帯見たら着信が6件。嫁から。
すぐ電話かけて着替えながら走って、病院に到着したら看護師さんが
「もうすぐ生まれますね!お父さん傍にいてあげてください!」と。
実は、その時嫁は体調が悪くて熱が約38.0℃あって点滴を打ちながらの出産じゃった。息が荒い状況で分娩室に入って横におって手を握る。
(武道しとってえかった…腕持ってかれるかと思うた。)
何回も嫁が苦しそうな顔をして、それを見るたびに
「早く生まれてきてくれ。」「母子ともに健康でおってくれ」
と願っとった。
約1時間後。
無事娘、悠乃(ゆの)が生まれた。何か皆生まれて来たときは猿みてぇって言うんじゃけど、正直結構顔しっかりしとって猿には見えんかった。笑
ただ、すぐに泣かんかったけぇ少し様子を見ようたんじゃけど、可愛らしい声で「ふぇ」って言うたけぇ本間に安心した。
(因みにわいが臍の緒を切った。)
嫁も意識はあって、嫁の胸の上に悠乃がおって、んー初めてその時に父親って実感が湧いたかも。それまでは正味感じることもできんけんなー。
こうして、12月5日、亀鷹悠乃がわいらの前に出てきてくれた。
本間に嬉しくて、これから仕事頑張って家族を守っていこうって再度誓えた瞬間じゃった。
遂に営業職へ!
少し有給もらって嫁と悠乃と一緒に過ごして、一旦わいだけ東京に戻った。
出勤した後、先輩方に「おめでとう」と言われてありがとうございますと答えようと思ようたら、直属の上長から「話があるんだけど、来てくれる?」と。
さて、わいは何かしたじゃろうかと考えながら14階に降りる。
休憩室に座って、真剣な顔をしとる上長に「休みをいただきありがとうございます」と伝えると
「亀鷹くん、そろそろ営業に出れるかもしれない。君に何社かお願いしたいんだけど、良いだろうか?」
きた、やっと自分がこの会社に入った目的の一つを達成する機会がきた。
よろしくお願いします!と言いながら既に頭の中では明日から営業する客先の情報収集をどの様にするか考えていた。
ここから、亀鷹東京での営業として外に出ることになる。
とまぁ、2015年は本間に色んなことが立て続けにあった。
2014年から院試落ちてJOCV落ちて、そのことを自分の中で処理し切れてねぇ状態で2015年を迎えたけぇ、大分心身ともに削られとったんかなと。
ただ、そんな状態になったとしても、ここまでやってこれたのは周りにおった人が支えてくれたけぇじゃと思う。本間に感謝しかねぇ。
さて次回からは家族3人での生活が始まるわけじゃけど…どうしても諦めきれんかったことを再開する機会があって、大きく人生を動かすことになる。
ってことで、今回はここまで!
次回、「NPO法人アクセプト・インターナショナル!」
(1回じゃ書ききれんかもしれん…)
最近遅くなって申し訳ないです、読んでくれとる人、フォローしてくれとる人本間にすんません!
ただ、これからも書き続けるんで、楽しみにしといてください!
ではまた!
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