昔と今の豊かさ
今から17年ほど前だろうか、目標を見失いバイトで生活してたいたときのこと。
俺は北の雪国(出身ではない)で蕎麦屋でバイトをしていた。
独り暮らし、金がないからといって親のスネかじりもしているわけにはいかない。
なんでもいいからバイトでもするか
そんなことを言い出すには訳がある。
当時、専門学校へ通っていたが、卒業して就職している想像できず、次第に学校に足が向かなくなり、気がついたら退学の手続きをしていた。
などということを言ってはいたが、ただ努力がしたくなかったのだ。
学校に行かなくなった。テレビにゲーム、音楽と昼寝、時には友達の家で何日も居座ったこともあった。
1年ほどそんなことをしながら出た言葉が「なんでもいいからバイトでもするか」だった。
だがほとんどバイトをしたことがなかった。
何がしたいのかわからなかったが、なぜか蕎麦屋にした。
「ホールの仕事ならまあまあなんとかなるだろう。初対面の人と接するのは嫌だけど…でもそんなことは言ってられん!」と面接を受けに行ってみると、
「出前やってもらいたいんだけど、あ、それと、車とか移動手段ないよね?君が希望してる店舗よりこっちの方が近い。ほかの誰かに送り迎えさせるから。道は、知らないよね…。地図見ながら少しずつ覚えていこう!え?雪道走ったことない?スピード出さなければ大丈夫!採用!」
みたいになんだかよくわからない状態ですべて初めてだった。
それが4年もすればすべての場所を地図無しで行けるようになり、他の店舗の出前のヘルプだったりもできた。
そう考えるとそのときは充実をしていたかもしれない。
心の豊かさ
これこそ若さもあったかもしれないが、頑張っていける原動力だったのかと。
今はというと、13年前、蕎麦屋が閉店になるのに合わせて地元に戻り、なんとか就職先も見つかり、13年も働くことができた。
だが会社を辞め、転職。
昔の方が心の豊かさは大きかったような気がする。
お金は、贅沢はできないが貯蓄できるようになるくらい稼げた。
今、心の豊かさが得られるとしたらどのようなことをしているのだろう。
と考えることが多くなった。
仕事に全力なのだろうか、趣味を楽しんでいるのだろうか、夢や目標に近づけているのだろうか。
心、いつまでも豊かでありたい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?