マナーが育たないところ
週末に気分転換を兼ねて、銭湯へ行ってきました。いつも行くところではない、
K市のM温泉という初めての銭湯へ。
古都・K市の地域密着銭湯なので、お客さんのほとんどは町内会よろしく顔見知りだらけの様子で、和気藹々ムード。私は他所者として、おとなしく迷惑かけないようにしていました。
ところが、その「顔見知りだらけのメンツ」の入浴マナーの悪い事といったら!
立ったまま掛かり湯をして、そのしぶきが浴槽にいる人の顔にかぶりまくり。
タオルを浴槽で洗う。
所構わずツバを吐く。
サウナから上がって、汗を流さず直接水風呂へin。
洗い場のシャワーが盛大で、周りに飛沫が飛び散りまくり。
ひどい有様でした。それを皆、何も指摘せずに過ごしている。
よくお年寄りが「昔は銭湯で、集団生活のマナーっちゅうもんを学んだもんや。」などと、銭湯を社交の学び場のように言いますが、あれ本当ですかね。私の経験上、年寄りの方がマナーが悪く、若者の方がよっぽどマナーが良いです。
マナーとは、顔見知りだらけな「地域のコミュニティー」で円滑な人間関係を維持するために醸成されるもの。そう言われています。
ところが、実態はマナー違反だらけ。
なぜだろう?水風呂に浸かりながら考えました。
きっと、コミュニティーを維持するためには、避けられないお互いの粗相を織り込んで「マナー(自制)」よりも「赦し合うこと(許容)」を優先するのかもしれません。
「俺も迷惑をかけるかもしれないから、他人の迷惑も許そう」
その了解に甘えて、マナー違反がはびこる。ほっこり笑顔の無法地帯が出来上がる。
他所者だらけであれば、
「見知らぬ奴に迷惑をかけられるのは嫌だから、俺も他人に迷惑をかけないようにしよう」
これがマナーという形になって秩序を作るのだと合点がいきました。
地域住民の憩いの場として、銭湯はあり続けてほしい。
だからこそ「マナーの番人」のように我が物顔で振る舞っている常連さんこそ、今一度マナーを見直してほしいです。
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