「出会い直し」してみませんか 第83回e-cala cafe

問題行動を起こす子
授業に集中できない子
手のかかる子
教師は、そういう子と出会うと、その子のマイナス面ばかりに注目する傾向があります。
しかし、前にも述べたと思いますが、
そもそも、
なぜその子が問題行動を起こすのか
なぜ授業に集中できないのか
やらないのではなく、やれないのではなか
その子の内面に寄り添うことが大切なのではないでしょうか。
指導して、問題行動をさせる
注意して、授業に向かわせる
これらの行為は教師が「~させる」ですよね。

その子が問題行動を起こさないようにするにはどうしたらいいのか
その子が授業に集中するにはどうすれいいのか
やはりその子になってみて考えなければならないのだと思うのです。

その子の内面に寄り添うこと
その子になってみること
それは、その子とかかわることがスタートになるのだと思います。

手のかかる子というイメージをもった教師は、先に述べたように、その子のマイナス面に注目しがちなので、かかわる場面も指導や注意の場面が多くなると思います。
そんな心理状況の時は、一度、「出会い直し」をするとよいのではないでしょうか。
その子の見方をリセットするのです。
その子はどんな子なのか、どんなリソースをもっているのか、どんな家庭環境なのか・・・
様々な視点でその子を見つめ直し、「出会い直し」たいなと思うのです。

子どもは、大人をよく見ています。
この人は自分のことを信じてくれている。
この人はありのままの自分を受け止めてくれる。
この人は自分のことを本気で考えてくれている。
子どもにそう思ってもらえるように教師は努力しなければならないのだと思います。
一度、子どもから見切られたり、信頼関係が崩れてしまったら、大人から歩み寄るしかないのだと思います。

黒沢幸子氏は、「指導援助に役立つ スクールカウンセリング・ワークブック」で次のように述べています。
「大切なことは、その子に何が無いのかではなく、何が有るのかです。それらは一人ひとり違っているはずであり、それがまさに個性にあるといえるでしょう。」
「指導援助の『創世記』は、「はじめにリソースありき」から始めます。問題を数え上げるのではなく、内外のリソースを数え上げること。リソースを信じる者は救われる。」

出会い直し、ありのままのその子を受け入れる
そして、
子どもをリスペクトする

子どもと共に生きる人間として大切にしなければならない考え方なのではないでしょうか。

引用文献
指導援助に役立つ スクールカウンセリング・ワークブック 黒沢幸子 2002 金子書房

#教育 #授業 #子ども #小学校 #e -cala cafe

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