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漢文の海で釣りをして

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古今の漢籍が泳ぐ歴史の海に釣り糸を垂らし、釣れた漢文を我流な解釈で書き連ねたものです
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#世説新語

漢文の海で釣りをして【第6回】馬は馬なれ、牛は牛なれ

漢文の海で釣りをして【第6回】馬は馬なれ、牛は牛なれ

「駑馬(どば)は精速(せいそく)と雖も、能く一人を致したるのみ。駑牛(どぎゅう)は一日に百里を行きたれど、豈に一人を致す所ならんか」
≪訳≫馬はどんなに足が速くてもひとりしか運ぶことができない。牛は足が遅いが何人も運ぶことができる
≪出典≫『世説新語』品藻篇

この『世説新語』というのは三國志の前後くらいの時代の様々な人物たちのエピソードを集めた大変面白い本です。
優秀な人物の思わず膝を打つような

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