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漢文の海で釣りをして

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古今の漢籍が泳ぐ歴史の海に釣り糸を垂らし、釣れた漢文を我流な解釈で書き連ねたものです
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#蘇東坡

漢文の海で釣りをして【第9回】春はやってくる、そして過ぎていく

漢文の海で釣りをして【第9回】春はやってくる、そして過ぎていく

「歌管高楼声細細 / 鞦韆院落夜沈沈」
≪訳≫宴の歌の音も遠く / ブランコひっそり夜の庭
≪出典≫蘇軾「春夜」

漢文に返り点をつけて日本語っぽく読む。
書き下し文と呼ばれる日本独自の漢文の読み方です。
しかし、なかにはどうしてもこの方法では読めない漢文というものがあります。
本日の句がそれです。

歌管高楼声細細
(かかんこうろうこえさいさい)
鞦韆院落夜沈沈
(しゅうせんいんらくよるちんちん

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