見出し画像

今週観た作品 メキシコホラー二本立て

今週は気力がなくて二本しか観なかったが、メキシコのホラー映画という、私の未開拓のものが観れたのはよかった。

もう一つの発見は、スペイン語は、自動字幕ありなら四割分かる!という嬉しい発見。何度も放り出した上もうメキシコもラテン男もごりごりのはずなのに、今更…語学サイトのDuolingoで同時にヒンディー語、スペイン語、韓国語、中国語、たまーにロシア語をやってるが、韓国語、中国語、スペイン語の順によくできるの!無駄な才能…

さて今回の作品は

Alucarda
Vacaciones de terror
よ。

まず、Alucardaから!完全ネタバレで行くわよ?
いいわね?いくわよ!←モモレンジャー、爆弾娘


https://m.youtube.com/watch?v=MkXTJ61dQUs


Juan Lopez Moctezuma監督メキシコホラー『Alucarda』。一時間ちょっとという短さだけどとても面白かった。

あらすじ…修道院に預けられた若い娘ジュスティーヌは、アルカルダという他の娘と親しくなる。ある日謎の納骨堂?で棺桶を開けてしまったことで魔物に取り憑かれたようになり、サバトの儀式にも参加。サタン!ルシファー!と連呼する二人!!神父は様子のおかしくなったジュスティーヌに悪魔祓いを施し、死に至らしめる。しかしジュスティーヌの遺体が消えた!アルカルダは怒り狂い、修道院を火の海に変える…

もうお分かりかと思うけど、私の好きなネタがたんまり詰まっていました。最後、怒りの炎を放つ超能力娘なアルカルダに感動…。また、魔物として蘇ったジュスティーヌにはもっと活躍してほしかった。ちょっと『RAW』も思わせる。また、どうしても抑えきれない凶暴性が湧いてきて、大事に思っている人まで傷つけて殺してしまう当惑の表情も、ジュスティーヌという名前も、もしかしたらジュリアデュクルノー監督は本作意識して作ったのかもな。本作では、まともに思われた医者が聖水でジュスティーヌをいたぶるし、医師はニヤついているのがキモいが、それへの意趣返しかもね。

レズビアンのテーマとも見えるものの、そうでなくても、自由な女性二人の親密な関係に、無理解な周囲が処罰を下したので彼女たちが超自然的力によって復讐したという話に見えた。修道院という保守性のシンボルを使いつつ、そこからの解放と挫折を描いている。自由への逃走に挫折すると最後は全てを破壊してしまうのが、娘さんホラーの定番!キャリーを思わせる。振る舞いはキャリーのママっぽいんだけど…最後まで災難だったなと思った。一矢報いてやった形ではあるが哀しい。『哀しみのベラドンナ』みたいな感じもあるな。

Wikipediaを読むと、彼女は、『ドラキュラ』でバンパイアの犠牲になるルーシーが森で生んだ娘ということになっている←これは私のスペイン語力では分からず。アルカルダは呪われた娘なのね。ジュスティーヌの活躍が目覚ましかったので何故アルカルダがタイトルなのかと思っていたら、彼女自体が魔性なのだということね。ワルのレッテル。しかしことはそう単純とも言えない。

魔性は、保守性ガチガチの世界に対峙する自由と解放を象徴している。そして魔性はひと暴れしたら消される運命にあるものの、我々に何かは遺していく。抑圧からの自由を。最後にボウボウと燃えるキリスト像を映したり、二人の関係を美しく、エモーショナルに描くことで、神父や医師たちが少しだけ愚かしく見えてくる。悪魔祓いという名前の拷問シーンは酷いんだけど、酷いなと分かるようにしていると思う。本作はそのつもりで作った映画なんじゃないかなぁ。

他に死体の描写が禍々しくてさすがメキシコ!と思った。ギジェルモデルトロも大好きという本作。ハズレ者への愛がある作品。



恐怖の休暇、という意味の本作。一家が新しく購入した別荘には、かつて火あぶりの刑にされた魔女の怨念が取り憑いていた!
という話で、若干チープさがマイナスになっている作品ではあるものの、何とか全員無事に逃げられてホントによかったわ!!!そんなに感想は無いけど、スウィート・ホームも思わせるし、ラストで再び別の一家が家を買おうとするところで終わるあたりが好みだった。小さな女の子が邪悪化する辺りも結構酷い!

デモンズ2の続きでも観るかなゴゴゴゴゴゴ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?