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竹美映画評51 悪魔は不都合な真実を隠蔽する 『ダーク・アンド・ウィケッド』(“The dark and the wicked”、2020年、アメリカ)
今年劇場で観た作品も観た映画も少ないけど、本作は今年の一番かな。二番目は『マリグナント 狂暴な悪夢』だな。 『ダークアンドウィケッド』は、あまりにも悲しいホラー。もはや死だけが安らぎなのではないか、悪魔に降参してしまう方が楽なのではないかと思えてしまった。そして実際のところ、登場人物の心理もそうだったのではないか。そんな家族の崩壊のドラマも、ホラー描写を入れることによって、主題がずれ、最後まで観られるお話になる。このストーリーなら、ホラー描写の代わりに家族の過去や秘密の描写