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【不妊治療を振り返る12】私は「貝」になる

他の記事にも書いていますが流産して1番キツいのは我が子を亡くしてしまった事はもちろんですが、その他にはお腹の大きな妊婦さんを目にしてしまう事です。

誤解のないように何度も書きますが、妊婦さんが悪いと言いたいのではありません。気に障った方はお許しください🙇‍♀️でも私は私の感じたこと、知ってほしいことを書きたいのです。

さて、当時の私の職場には数週が近い妊婦さんがいました。私のお腹から赤ちゃんはいなくなってしまいましたが、彼女のお腹の中では順調に赤ちゃんが育っていました。


なんで自分の子どもだけ、ダメだったのかな。


どちらか片方っていうなら、他の子に譲ることができた我が子は偉いけど


2人元気に産まれてくるのはダメだったの?


子どもがほしくてたまらなかった私は、毎日そんなことが頭をぐるぐる回っておかしくなりそうな気分でした。


でも周囲に愚痴や弱音をこぼしてしまえばきっと彼女の迷惑になるだろう。当たり前の事ですが私の今回のことは彼女には一切関係のないことです。彼女が何か気を揉むようなことがあってほしくなかったのです。

それで私は「貝」になろう、顔や態度には一切出すまいと誓っていました。


すれ違っても笑顔で挨拶


仕事の話も、日常会話も


全て今まで通り。


明るく笑顔で。


多分、私のその時の努力は実ったと思います。最初はどちらの話題にも触れなかった周囲の方から、少しずつ彼女の赤ちゃんの話題が出てき始めたのです。


良かったな、と思いました。


不思議なものでこの頃は、出かける先々で必ず妊婦さんに出会いました。


夕食の買い物行っても妊婦さん


研修に行っても妊婦さん


遊びに行った先でも妊婦さん


、、、気が休まらねー、、、🤣

そして当時、大ヒットしていた


米津玄師さんのLemon(笑)



こんな時こそ明るい曲を聴いていれば良かったのですが、明るい曲や賑やかなテレビ番組をどうにも体が受け付けず、さぁ病めと言わんばかりにアホみたいにLemonを聴いていました。

今にして思えばこうして私は順調にメンタルを病んでいき、そうしてついに発症の時を迎えるのでした。




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