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中小企業診断士に言葉の多彩さが必要な理由

前回、近況報告も含めて「こんな状況だと中小企業診断士としての知識なんてクソの役にも立たない」という話を書きました。

すると、今年リリースの記事で一番読まれることに……。

何かの役に立ったのなら、私の今のワチャワチャ状況も意味があるというものです。

ありがとうございます。

この状況は相変わらずで、なんなら加速しているといっても過言ではありません。

ただ、日々の“コツコツ”は止めていません

中小企業診断士に求められていることって、なんでしょう?

色々ありますが、私が思う“中小企業診断士が求められていること”のひとつは、悩みを抱える中小企業・小規模事業者が悩みを素直に打ち明けられる環境を作り出すことではないかと感じています。

今回は、“相変わらずこんな状況”の中でコツコツと試した結果、ある程度の効果が見られた、“悩みを抱える中小企業・小規模事業者が悩みを素直に打ち明けられる環境を作り出し方”について、書き残しておきます。

◆ その聞き方ってどうなの?

会議の最後とか講義・講演の最後とか。

「質問ありますか?」って頻繁に耳にしませんか?

なんなら、ファシリテーター・講義者・講演者としても、定型文みたいに言ってしまうこと、あるのではないでしょうか。

ただ。

「質問ありますか?」に対して、「質問いいですか?」って言える人、少ないと感じます。

聞きたい。言いたい。でも、上手く纏まらなくて言えない。

そういう状況を無視しちゃいけないと、常々感じていました。

試行錯誤を繰り返すこと2年

今年になってから「質問ありますか?」の代わりに使っているセリフで、効果がありそうだと実感できたセリフがあります。

それは「今、聞いておきたいことってありますか?」と「今、モヤモヤしていることってありますか?」です。

これら、併用しています。

◆ 言い出しやすい問いかけ

「今、聞いておきたいことってありますか?」と「今、モヤモヤしていることってありますか?」。

どちらも「質問ありますか?」に繋がる言葉です。

でも、いろいろ試してみると、「質問ありますか?」の代わりに「今、聞いておきたいことってありますか?」と「今、モヤモヤしていることってありますか?」を使うようになってから、効果が表れていると感じるケースが増えました。

「今、聞いておきたいことってありますか?」とかだと、すぐに確認することで間違いを防げるようなことを質問されることが多いです。

私が締め切りを言いそびれた時とか(汗)

直ぐに解決できるようなことを未然に防ぐには、「今、聞いておきたいことってありますか?」という問いかけ、とても役立ちます。

ただ、「今、聞いておきたいことってありますか?」以上に効果的だったのは「今、モヤモヤしていることってありますか?」のほう。

実例をあげますね。

先日、広報系の某コンテスト支援をしていた時の話。

コンテストにエントリーするにあたり、少し細かめにやり取りしたこともあって、「最後に、今聞いておきたいことってありますか?」と尋ねたら「大丈夫です」」とのこと。

一方で、「OK。じゃあ、今モヤモヤしていることってありますか?」と聞いたら、途端にこう言うのです。「先生、やるからには1位を狙いたいんですけど……今のままでいいんでしょうか……」。

そう。ここ。

悩み事が分かれば、解決できそうか判断できるし、私で解決できないなら他のプロフェッショナルさんにお願いできます。

しかし、悩み事が分からないまま進んでしまっては、支援者さんも私もハッピーじゃない。

結果、ここから30分くらい追加でやり取りをした結果、良質なエントリーデータが仕上がりました。

本人からもルンルンなLINEが届いたので、今のところは出来に満足しているようです。

◆ 言葉の引き出しが多くても損しない

中小企業診断士って、中小企業・小規模事業者の困り事を聞いた上で、実現可能性の高い策をアドバイスし、伴走していくことですよね。

ただ、以前、Twitterでプチバズりそうになったコレに繋がることかもしれませんが……

アドバイスの方向性もそうですが、物事の入りの段階、つまり初期に質問する段階で現状を聞き出し切れず掴み切れていない中小企業診断士って多い気がします。

(中小企業診断士だけじゃないですけれどね)

中小企業診断士ならこのあたりのことって出来て当然だよねと、中小企業診断士受験生の頃の私や、中小企業診断士1~2年目くらいの私はそう思っていました。

しかし、実務を続けていくと、どうやら、そうでもないらしい。

関係性ができていない中で質問するって、難しいです。

どこまで話したら安心かというレベルが、圧倒的に低い中で質問しなければならないとなると、出てくる内容は限定的でしょう。

しかし、表情や声のトーン、そして使う言葉を胡散臭く思われないレベルで駆使できれば、関係性ができていない中での質問だったとしても心の垣根は少し低くなるのではないか。

そして、中小企業診断士として知っておきたい支援先様が抱えている悩みが出てきやすくなるのではないか。

私はそう感じます。

先日、三木さんが書いたこのブログ。

これに対してこんな意見がありました。

私も同感です。

とりあえずやってみる、分析する、改善する、で、またやってみる。

これをコツコツと繰り返していくことで、自分が理想とする中小企業診断士としての動き方ができると、私はそう信じています。

(中小企業診断士だけじゃないですけれどね)

まずは、今まで自分が使ってきた言葉、見直してみませんか?

頂いたサポートは中小企業支援・創業者支援に繋がるような使い方をさせて頂きます。また、サポートを使わせて頂いた際には記事として内容を書かせて頂きます。