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ウエスト・サイド・ストーリーの宮野真守に“神に愛される宝石”を20年ぶりに見つけた気持ちになったんだ

ずっとただ暮らしてた見慣れた街が今夜ここで2人の光る星に変わったTonight

年明け一発目の投稿が、趣味丸出しだ……でも、後悔はない。

有名舞台で主役を張れる大器に、20年ぶりに出会えたようなこの熱い気持ちを書き残しておきたかったのです。

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今回、「ウエスト・サイド・ストーリーseason1」で生体験した宮野真守は、確かに主人公のトニーそのもの、いや、そのもの過ぎた。

結果、17日間で3回(!)観に行くはめに……6日に1回ペース……💦

こんな暴挙(?)に出るくらい、宮野真守が演じるトニーは私の心を大きく震わせるような、そして、“素敵な宝物を見つけられた”感がありました。

※以下、次のように略します。
・ウエスト・サイド・ストーリー=WSS
・髑髏城の七人=髑髏城
・美女と野獣=BB
・劇団四季=四季
・宝塚歌劇団=宝塚
・IHIステージアラウンド東京=ステアラ
※俳優さんたちは敬称略。お許しを……

◆きっかけは11月末のTBS番宣

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「あ、四季でも宝塚でもないバージョンか」
「ステージアラウンド……あぁ豊洲のアレか」
「ステアラって360度回るんだよね?」
「髑髏城専用劇場じゃなかったんだ……」
「キャスト……誰がやるんだ?」

なんて思いながら番宣を見ていた時に注目したのが、稽古場でのシーン。

「あ、宮野真守、トニーうまいじゃない」

って、素直に思えたんです。
(上から目線気味だけど許して……)

もちろん、宮野真守という“人”は知っていました。

私がお相手している生徒さん達の中にもファンが多い有名な声優さんだよね、とか、「めざましテレビ」でマンスリーエンタメプレゼンターとして出ていたよなぁとか、「おげんさんといっしょ」のネズミの人だよねとか。

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それ止まりだった。

なのに、私の中に出来上がっている「理想のトニー」と良い勝負ができるようなトニーが生で観られるかもしれない……と期待できたんです。

そのくらい、番宣で歌っていた宮野真守Tonightは良かった。本当に良かった。
(上から目線気味だけど許して……※2度目)

◆古典・有名作って難しいのに……

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一応、学生時代にミュージカル的なものや演劇的なものを齧った一人として書かせてください。

WSSのような所謂“古典”とか、ミュージカル好きに「一度は観に行っておこうか」と思われるような有名作品って、難しいです。

色々な難しさがありますが、そのうちの一つは、過去に演じた俳優さんと比較される点にあると、私は感じています。

「★役の俳優さんはこう良かった」
「◆役は前の俳優さんのコピーみたいね」
「音を外すとか意味が分からない」

などなど、複数人で観劇しようもんなら、観劇後の食事会だけで5時間とかザラじゃないくらい話に花が咲きます。

3時間1万2000円(今回は1万5000円)という決して安くない金額を出すわけですから、キャストには最低限の安定感は欲しいし、次につながるような新発見も欲しい。

そんな気持ちでミュージカルを楽しみにしている観客も少なくないのではないでしょうか。

結果、番宣を見ながら「この組み合わせならイライラせずに作品を楽しめるかなぁ」というキャストスケジュールを選び出し観に行ったのが、2019年12月27日(金)のソワレです。

◆宮野真守トニーは唯一無二の存在

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ステアラの回転っぷりに私がまだ慣れないタイミングで登場した、宮野真守トニー。

「あ、音が落ちずにセリフがちゃんと聞こえるなぁ……演技もうまいなぁ……そりゃそうか、声優さんだものね」

なんて考えながら歌い始まった、トニー最初の見せ場“何かがやってくる(Something's Coming )♪”のソロ。

その時の気持ちを文字にするとこんな感じでしょうか。

「おぉぉぉぉ! いいじゃない! お? おぉぉぉqw□&○%$■☆♭*!」

💦💦💦

とにかくね、感動したのです。

私にとって理想のトニー像を超えるような役者に出会えず、四季版WSSだって2000年になってから行ってなかったのに、宮野真守トニーは私の理想に急浮上してきました。

誰の真似でもない。個性的。でも嫌味じゃない。気持ちが声に乗っている。ミュージカル好きなら好きそうな、今までの誰とも違うトニー。

びっくり。感動。
何この役者さん……(放心)。

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自分で自分の心の整理ができないまま、ステージ上では体育館でのシーンに移動(あ、私たち客席側がね)。

ダンスシーンの途中で出会ったトニーとマリア。でも、トニーがマリアの兄(ベルナルド)にオコされてマリアがチノと一緒に帰宅。

で、始まります。

“Maria♪”からの“Tonight♪”

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……ホントにもう……この時の感動を文字にできる語彙力と文章力がないことが悔しい。

本当に、本当に良かったんです、MariaもTonightも。歌も、演技も。演出も映像も。こっちが赤面するほどのイチャイチャっぷりも(笑)

この2曲(というか3シーン)を観られただけで1万5000円分の価値があったと思えたし、もう1回観てみたいと思えた、それだけのものを宮野真守トニーから貰いました。

……で、幕間に年明け1月6日のソワレのチケットを購入。

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だって、後ろ寄りだけれどセンターの良ポジションのチケットが売られていたんだもん。クレカ使えちゃったんだもん。仕方ない(嬉しい叫び)。

◆宮野真守トニーを支えた良質キャスト&劇場

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ここまで宮野真守トニーを私なりに最大限に称賛しているわけですが、補足しておくと、キャストが良質だったことに加え、想定外の劇場だからこそできる演出効果に支えられたからこそ、宮野真守トニーの素晴らしさが引き立ったとも、私は考えています。

例えば、トニー・マリア・アニータ3役の組み合わせ。

この3役が最低限しっかり歌えないと、各役のソロはもちろん、1幕最後のほうにある“Tonight(五重奏)♪”がハマらず、観客がモヤモヤします。

また、ステアラだからできた演出効果。

舞台が360度使えるのでシーンのつなぎが消え観客を飽きさせないし、涙があふれ鳥肌が立つような“Tonight♪”の演出効果は既存劇場では再現できない。

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自分が輝くためには、本人のスキルは最低限必要。あとは人と環境の縁に恵まれるか。

10代の頃から、同一作品のキャスト違いパターンも含めれば苦笑されるほどの回数、ミュージカルを観てきました。

なかなか心を震わせる作品・キャストに出会えないものですが、今回、久しぶりに出会えました。“ミュージカル俳優”宮野真守。本当によかった。素晴らしかった。

宮野真守トニーは、多くのミュージカル好きにも見てもらいたい、そんなトニーでした。


~※~※~※~


あ、感情のままに書いていたら、2つのことを書き忘れた💦

◆20年前に出会った宝石の話

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“20年前に出会った宝石”とは誰かというと、東宝版エリザベートの初演でルドルフ役を演じた井上芳雄です。

私が持っている初演のプログラムには、井上芳雄のことがこう書かれています。

皇太子ルドルフ役で登場するニュー・スター。1979年生まれ。20歳の清廉な若者である。現在、東京藝術大学声学科に在学中で、本舞台には応募者1000人のオーディションの中から選ばれた。(中略)審査員の圧倒的支持を受けて、見事合格、今回の初舞台に繋がった。

20年経った今でも、初演時に観た井上芳雄の“闇が広がる♪”は鮮明に覚えています。そのくらいの個性だったし、輝きだった。

ミュージカルの神様に愛されている俳優っているんだなぁ……。

井上芳雄に抱いたこの感情を20年後にも味わえるとは……幸せです。

◆私の理想のトニーの話

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石丸幹二の演じたトニーです。

四季退団後は、半沢直樹に土下座させられたり、猟師としてイノシシを獲ってキムタクに納品したり、少年寅次郎を見守るお坊さんだったりする石丸幹二。

1995年、四季は4月・5月と日生劇場でWSSを興行していたのですが、4月は芥川英司トニー(現:鈴木壮麻(鈴木綜馬))×堀内敬子マリアの組み合わせ。5月になって、石丸幹二トニー×堀内敬子マリアの組み合わせになったのです。

石丸幹二はこれがWSS初舞台(堀内敬子も)。

その初々しさ・感情が乗る声・歌のうまさ・個性。すべてが新鮮で、長く私の中での理想トニーでした。

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今回、違う角度からスッと“私の理想”石丸幹二トニーに並んできた宮野真守トニー。

ステアラは2020年を最後に解体するらしいし、トニーを演じるには年齢的に期限があることは四季版WSSの歴代トニーキャストを見ればわかる。

だからこそ、今回、このタイミングで宮野真守トニーに出会わせてもらえた幸運に、どれだけ感謝しても足りません。

ミュージカルの神様、ありがとう。

できることなら、宮野真守にもっと他の“古典”ミュージカルやロンドン・ブロードウェイ系の有名ミュージカルに出てもらえるよう、仕組んでもらえませんか……神様……。




……ということで、本日2020年1月12日(日)WSS1前楽。宮野真守トニーは今日が千秋楽。

ご縁があり観に行けることになったので、しっかり楽しんできます♡


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