どう伝えるか?よりも大切なこと【「言葉にできる」は武器になる】
はじめに
この本の著者梅田悟司さんは株式会社電通のコピーライターで
タウンワークの
「バイトするならタウンワーク」
や
ジョージアの
「世界は誰かの仕事でできている」
といった有名なコピーを作った人が書いた本です
今回は伝えると言うことに不安があり、様々な本を読んだがなんかしっくりこない、うまく伝えられている気がしないといったような悩みを持つ人に向けて書いています。
それでは行きます!
なぜ言葉を使うのか?
私たちはいつもたくさんの言葉を用いてコミュニケーションをとっています。
私たちはなぜ言葉とを使うのでしょうか?
それは
「相手に対して自分の''意思''を伝えるために言葉を使うのです」
そして、私たちは言葉を発する時は
1、自分の思ったこと、感じたことを自分の頭の中で考える
2、自分の頭の中で考えた言葉や文章にして相手に伝える
と言う2つのステップを踏んで言葉というものを使っています
つまりこのことからわかるように、何かを「伝える」ということはあくまで、自分の中の思考の一部でしかないということです。
これを筆者は
「外に向かう言葉」
「内なる言葉」
という言葉で表現し、
この「内なる言葉」を成長させない限り(つまり、思考の深さを成長させない限り)「外に向かう言葉」を成長させることはできないのです。
外に向かう言葉の技術を扱うHow to本はかなりたくさんのありますが、それらはあくまで「外に向かう言葉」を綺麗に見せるための本であって、言葉にすることの最も重要なことである「内なる言葉」とどう向き合うかということが書かれていることは少ないのです。
思考を深める7サイクル
今回は思考を深めていく方法として7つのサイクルを紹介していきます
1、頭にあることを書き出す
2、「T字型思考法」で考えを進める
3、同じ仲間を分類する
4、足りない箇所に気づきを埋める
5、時間をおいてきちんと寝かせる
6、真逆を考える
7、違う人の視点から考える
1、頭にあることを書き出す
何か物事を考えよう!と、思って頭の中だけで自分の考えをまとめてしまうと、いざ他の人に話してみようと思うと意外と、、、
「あれ、話が続かない」
「考えていたのと違う」
みたいなことが起きてしまいます。
なぜこんなことが起きるのかというと
・頭がいっぱいになった=よく考えたと誤解してしまう
・思考が進んでいくと最初に考えていたことが忘れ去られてしまう
・断片的で脈絡もなく、考え散らかしていることに気付いていない
という要因があるからです。
これに対しての対策は容易でとにかく自分の思考をどんどん紙に書き出していくことです。
2、「T字型思考法」で考えを進める
1で自分の思考を書き出すことができたら書き出した思考を次に下のように
「なぜ?」・「それで?」・「本当に?」
という「T字型思考法」で自らの考えを深めていきます。
3、同じ仲間を分類する・4、足りない箇所に気づきを埋める
「T字型思考法」で思考を書き出すことができたら、下記のような形でグルーピングしていきます
ここでやるべきは
横ラインに「方向性の幅」
縦ラインに「深さ」
というようにグルーピングしていくことです。
このようにグルーピングしていくことで、思考の抜け漏れを確認することができ、その漏れを気づいたら埋めることができるためです。
5、時間をおいてきちんと寝かせる
ある一つのことに集中した後に全く別のことをした時に有益な情報を得たり、ふとした瞬間に答えが出ることがあります。
このような求めずして思わぬ発見をすることを
「セレンディピティ」
といいます。この、セレンディピティを起こさせるために1〜4のことが終わった後にはあえてそのものから離れてみるというのも一つの手なのです。
6、真逆を考える・7、違う人の視点から考える
我々は知らず知らずのうちに、たくさんの「壁」によって自らの考えは制限されてしまっています。
その壁というのは大きく分けて6つに分類することができます。
常識の壁:自分自身の先入観によって思考が狭くなる
仕事モードの壁:「仕事だから」と本音が出る余地がなくなる
専門性の壁:専門性の武器を使って課題解決してしまおうとしてしまう
時間の壁:時間がなくなることで焦って集中できなくなってしまう
前例の壁:過去の経験から結果を推測してしまう
苦手意識の壁:苦手というレッテルによって考えが萎縮する
これらの壁は我々1人1人が必ず持っている壁であり、その壁から1人で抜け出すことはとても難しい。
そこで、
物事を「真逆を考える」ことであったり「違う人の視点から考える」ことで
さらに深く自分の考えを進めることができる。
以上が思考を深める7つのプロセスである。
まとめ
綺麗な伝え方、かっこいい伝え方、うまい伝え方。
人それぞれ自分の意思を相手に伝える方法はたくさんあるが、それらは全て自らの「内なる言葉」の一部を見せているに過ぎないのです。
よって、我々はどのようにしたらうまく伝えたいことが伝わるか?という小手先のテクニックではなく、「内なる言葉」という本質的なものといかにして向き合っていくかが大切なのです。
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