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鹿島アントラーズのラスト6+αの見どころ

明日、3週間ぶりの公式戦を戦うことになる鹿島アントラーズ。気づけば10月も下旬に入り、シーズンも終わりが見えてきた。そんな中でここからの残り試合どこに注目していけばいいのか、個人的なポイントを挙げてみた。

1.残された唯一のタイトル、天皇杯

クラブ創立30周年ということでタイトル獲得を大々的に掲げてスタートした今季だったが、残っているタイトルはこの天皇杯だけになってしまった。結果論だけで語るなら、この天皇杯を獲れるか獲れないかで今季の良し悪しは大きく変わってくる。帳尻を合わせるには残り3つを勝つしかないのだ。

ただ、準々決勝の相手はリーグ戦で首位を走る王者川崎フロンターレ。今季のリーグ戦での対戦では2試合とも接戦ながら終了間際の失点に泣いて敗れており、公式戦でも最後に勝ったのは3年前と最高に相性の悪い、よりにもよってな対戦相手を引いてしまった。引いた当の播戸さんはめっちゃニヤニヤして、やってやったぞ感出してましたけど。

それでもやるからには勝利を目指すほかはない。鹿島にとって優位に働きそうなのは連戦の中での試合ではないということ、これが一発勝負ということだ。リーグ戦ではそれまでの流れやその先のことも考えつつ試合を戦わなければならないが、この試合においてはそんなことを考える必要性は薄い。ペース配分気にせずに突っ込むことも(やろうと思えば)出来るし、文脈を考えずに無理をさせようと思えばさせられる試合だ。そのメリットを上手く活かして立ち回ることを期待したい。

2.ACL圏内が目標だが…

現在の明治安田生命J1リーグ順位表
(※残り6試合)

さて、リーグ戦は残り6試合になっている。すでに優勝も2位の可能性もとうの昔に消えた鹿島。ここから現実的に狙える最高位はACL出場権獲得圏内である3位。よってここからのクラブの目標としては天皇杯含めてACL出場権を確保してシーズンを終えることとなるはずだ。

だが、その3位の可能性もかなり厳しい。3位ヴィッセル神戸との勝点差は7。神戸とは今季すでに直接対決を終えており、ここから神戸が最低でも1分2敗しないとひっくり返らない差である。棚ぼたで出場権が転がってくる可能性がある4位名古屋グランパスとの勝点差は4と射程圏内ではあるが、鹿島としてはここから勝ち続けて天命を待つ状況でしかない。

3.何が残るのか

こうした状況を考慮すると、今季は割と早い段階で何も懸かってこない消化試合が生まれる可能性は否定できない。昨季まではなんだかんだで何かしらが懸かっている状況で戦っていた鹿島にしてみれば、珍しいことである。

問題はそんな中でどう戦って、何を残していくかということである。元々、今季は昨季からのザーゴ体制の積み上げの元、結果を出していくフェーズに突入するはずだった。だが、結果が出ずにザーゴが解任され、その積み上げは影も形も無くなってしまった。今の相馬さんはチームを立て直すという意味では仕事をしてくれたが、現実的にタイトルが狙えるチームにはまだまだ程遠い完成度なのが現状だ。荒木遼太郎や上田綺世、常本佳吾といった個々の若手が台頭してきたのは明るい材料だが、彼らの海外移籍などの可能性も考えれば、一概に全てをプラスとしてチームの計算には出来ない。

せめても、今季を終えて来季に向かう前にどんなサッカーをしていきたいのか、どんな振る舞いをしていきたいのか、そうした姿勢が読み取れるくらいのモノは今季の残り試合のピッチの上に示してもらいたいなと思っている。

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遠征費とスタグル代に充てるので、恵んでください