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【TAKEFUのはてな?】2種類の腹巻き




今回ご紹介するのは、ハラマキです。
TAKEFUのハラマキは、現在2種類。

白い“ハラマキ”と、サンドベージュカラーの“ソフトフィットはらまき”です。 

白い“ハラマキ”は厚手で、内側がパイル地になっています。

サンドベージュカラーの“ソフトフィットはらまき”は薄手で、ゆるゆると通気性の良い素材です。

ソフトフィットはらまきはミニサイズもあります。


この2種類のハラマキについて、相田社長にインタビューしました。

TAKEFUならではの製作のこだわりや、そもそも何故ハラマキが必要なのか?というお話も出てきますので、これまでの人生でハラマキをする習慣がなかった方にも、是非読んでいただきたいです。



ハラマキ


―まずは厚手の白い“ハラマキ”について教えて下さい。こだわりや特長はありますか?―

「最初に発売したのがこちらの“ハラマキ”ですね。内側はパイル地になっていて、TAKEFU®100%でできています。素材表示はTAKEFU®75%、ナイロン25%と表記していますが、実際に肌に触れる部分はTAKEFU®100%。ナイロン25%は伸び縮みするのに必要な役割を担ってくれていますが、全て肌に触れない部分に入っています。だからこの“ハラマキ”は、TAKEFUの中でも濃い製品なんですよね。最高に気持ちいいと思いますよ。」


着けていて心地よい理由


―TAKEFU®100%の製品と同じ体感を味わえるんですね。TAKEFUで伸縮性のある製品にはポリウレタンが少量使われることもありますが、“ハラマキ”には何故ナイロンを使っているのでしょうか?―

「TAKEFUのスパッツやソフトフィットインナーにはポリウレタンが入っていて、これも伸縮性を出すために使っています。ウーリーナイロンも同じ、伸縮性を目的にした糸ですが、タイプが違うんですよね。ポリウレタンは、伸びた後に縮もうとする力が強い。だからスパッツやソフトフィットインナー等、インナーとして使いやすいピタッという着心地を求めるアイテムには最適です。それに対してこの“ハラマキ”は、夜寝る時に使うことを想定しています。あとは秋冬の寒い時、着こんだぶかぶかの服の中とかね。つまり、ピタッとする感覚が最優先ではないんです。ウーリーナイロンは“弾性糸”と言って、じわーっと伸びて、じわーっと優しく縮んでいくような糸。だから人それぞれ、その人の体型でじわっと止まって、キュッと締め付けられることもない。普通、ワンサイズしかないって聞くと『え、大丈夫なの?』って不安になるじゃないですか。でもそれは伸縮がかなり柔軟なナイロン糸を使っているから可能なわけです。寝る時締め付けたら苦しくて眠れないし、ゆるゆるでもずれて不快だし、ちょうどいいところに調整してくれるんですね。」


よく伸びます


―初めて着けた時、見た目からは想像できないくらい全く締め付けがないので驚きました。その部分はナイロンが担っているのですね。締め付けがないだけでなく、あたたかく蒸れないですし、本当に心地よくて毎晩着けていないと落ち着かないという方も多いですよね。―

「この“ハラマキ”は分厚いわけではないですが、モコモコふわふわでとてもあたたかいですよね。何故こんなにあたたかいハラマキを作ったかというと、そもそも何故ハラマキが必要なのか?という話に入っていきますね。」


なぜハラマキが必要なのか?


―たしかにハラマキを着ける習慣がない方もたくさんいます。わざわざ着ける必要があるのか、疑問があるかもしれません。―

「端的に言えば、ハラマキで覆う部分…つまりお腹の中にある、内臓をあっためるぞ!ということなんですよね。ただ体感的に温かく気持ちよくなるだけでなく、体内から元気にしていこう、ということです。」


―内臓を温めるのは、色々な面で推奨されますよね。やはり大切なことなのでしょうか?―

「人間には自律神経があって、基本的に昼間は交感神経、夜は副交感神経が優位になります。交感神経が優位になっている昼間は、活動してますから、血液をたくさん体中に回さなきゃいけないですよね。つまり、昼間は血液を“使う”時間。反面、夜寝る時は副交感神経が優位になって、今度は血液を“作る”段階になるわけだ。血液は内臓で作られています。そしてほとんどの臓器は、胸元からお腹あたりまでに全部収まってるわけです。その臓器たちを、血液を“作る”段階である夜8時間くらい、温めているか?冷やしているか?によって、出来上がる血液の質が変わってくるとは思いませんか?しかも一過性ではなく、毎晩じっくり温められる。お料理でも、グツグツクツクツと時間をかけて煮込んだ料理と、電子レンジで数分温めたものでは、中の栄養素がだいぶ違いますよね。それと同じで、一晩じっくりあたためられた内臓で作られた血液は、栄養が豊富でたくさんの酸素に満たされた血液になっているはずです。そしてその血液が全ての細胞を作るのですよね。細胞は毎日毎日、数千万個もの数が入れ替わっているそうです。細胞は人間を作る全てで、それを作るのが血液。だとしたら、血液の質次第でその人の健康もだいぶ変わってくるはずです。肌の色や艶だって変わってくると思います。栄養豊富で酸素に満たされた血液が、血管を通って毛細血管の細部まで巡っていたら…。病気からはだいぶ遠いところにいられるだろうなと、期待も持てますよね。」



肌に触れる内側がパイル地になっています


―単にひとつひとつの臓器の機能だけではなく、作られる血液や細胞、ひいては体全体のことを考えてもやはりあたためることが大切だと思えてきますね。―

「そしてそうやって健康に繋がる行動を、毎日毎日、寝る時にできる。ジムでトレーニングしたり、毎朝早く起きて散歩したり、良い物を作って食べるって、もちろん理想はそうしたいけどなかなか続かないじゃない?ハラマキして寝るって、ハードルはそんなに高くないと思うんですよ。更にとっても気持ちいい。お風呂から上がったらハラマキをして気持ちよくそのまんま眠る、という習慣なら続きそうですよね。」


―体において何かを変えたい時は、小さなことでも継続することがとても大切ですよね。―

「できればTAKEFUのおやすみソックスと併用していただくととってもいい感じです。頭寒足熱。足が冷えてるとなかなか眠れないですよね。おやすみソックスはゆるゆるなので、寝付いてしまったら脱げちゃったりもするんだけども、それはそれでいいんです。熟睡の手助けになって、寝付いてしまえば足は体温調節のために自由になり、お腹はあたためられ続けるというわけです。」

ハラマキを作った理由


―この“ハラマキ”は、元々そうやって内臓をあたためることから健康に繋がることを目指して構想・製作に至ったのでしょうか?―

「いえ、最初はただ防寒のためにハラマキが欲しいなと考えて作りました。試作品を着けてみた時、認識が変わったんですよね。最初に“ハラマキ”の試作品が工場から届いた日の夜、寝る時に使ってみたんですよ。そしたらものすごく熟睡してね。初めての経験というくらい。その日は4、5時間ぐらいしか寝ていなかったのですが、早朝5時くらいに目がパチっと開いて、なんだろうこの爽快感は?って。で、そのまま布団の中にいたらなんとなくハラマキの中が気になってきたので、手を入れて、お腹に触ってみたんです。 そしたら、生まれてこの方こんなにもあったかい自分のおなかに触ったことないってくらい暖かかったんですよね。次の瞬間浮かんできたイメージが、蒸かした芋。鍋蓋を開けたらぶわーって湯気が立つ、あの蒸かした芋ね。 自分のおなかが蒸かした芋状態だと思うと面白かったんだけど、次の瞬間、『あ、病気しないな』と感じました。 こんなにもあったかいお腹で毎日熟睡することができたら、体温が上がって、免疫力も上がるしね。そこからこの“ハラマキ”が健康に繋がることを願って、皆さんにお届けしたいなと思うようになりました。」


製造方法


―実際使ってみたからこそわかる良さがあったのですね。とても温かく、尚且つ心地良い着心地ですが、作り方はどうなっているのでしょうか?上下の留めの部分以外は、縫い目などはないですね。―

「これは無縫製の横編みの機械とは違う、ニット素材の丸編みの機械で作っています。靴下を作っているものと同じですね。上下に折り返しの縫い目はありますが、それ以外のウエスト部分などにはないので、敏感な方にも試してみていただきたいです。」


―長さも胸の下からお尻ぐらいまで縦に長く、一般的な腹巻きよりも長めですよね。―

「そうですね、意図してこの長さにしています。広範囲をあたためられるというメリットもありますし、恰幅が良い人でも、その縦にある生地が横に伸びてくれて着用できる仕様にもなっています。90cmぐらいのウエストの人までは大丈夫かな。人によって、横に伸びる分、縦の長さも変わってくるわけですね。スリムな方は胸元からお腹の一番下まで全部覆えちゃうくらいの長さです。大事な臓器はみんなそこに入っていますから、全部を保護できます。」


―とにかくお腹をしめつけず、しっかり温まることを考えて作られているのですね。よりあたたまりたい場合、肌に直接触れさせた方がいいのか、服の上からでも問題ないのか、違いはありますか?―
「温まるという目的においてはどちらでも大丈夫ですが、気持ち良さからいくと、やっぱり裏面がTAKEFU®100%の製品ですからね。TAKEFUの気持ち良さを直接肌に感じてほしいなと思います。 でももちろんどんな使い方でも大丈夫ですよ。」



前半は、白い“ハラマキ”についてお聞きしました。

なにげなく使っていた製品ですが、裏面TAKEFU®100%・色もナチュラルと、かなりTAKEFU度の高いアイテムだったんだということに気付きます。

また、内臓をあたためることから想像できる健康への希望を感じました。

そしてこの“ハラマキ”に加え、薄手の“ソフトフィットはらまき”が発売になりました。

次はこの“ソフトフィットはらまき”について、お話を聞いてみます。



ソフトフィットはらまき

ハラマキとの違い


―これまでの白い“ハラマキ”との違いや、何故製作に至ったのか、教えてください。―

「“ソフトフィットはらまき”は、夏に使うことを想定しました。ハラマキはそもそも防寒のためのアイテムなので、夏にハラマキ?と感じるかもしれませんが、意外と夏場ってお腹を冷やしているんです。冷房もあるし、基本的に薄着ですからね。真夏、外に出て汗をびっしょりかきますよね。それで建物の中に入るとあの殺人的な冷房。汗はどんどん冷たくなり、今度は自分の体を冷やしていくわけです。そうやってお腹もすごく冷やす。加えて、体は冷えているのに体感的には暑くなるので冷たいものを飲んだり、かき氷を食べたり。あたたかいものなんて飲まず、当然体温より低いものを飲みますよね。だからまた内側からも体が冷えていく。そして免疫力が落ちてしまうんです。夏に体調を崩しがちなのはそこからですよね。」


―最近の夏は特に暑いので、だからこそ室内の涼しさとのギャップで体温調節が難しいですよね。内側から体が冷える感覚もたしかにあります。―

「内側から冷えるということは、特に内臓が冷めたくなってきますよね。そんな状態では代謝も悪くなるし、疲れも取れない。だからせめて内臓からあっためよう!というのが、ソフトフィットはらまきを製作した理由です。ただ現実的に、お腹が蒸かした芋状態になるほどあたたかいハラマキを夏場に着けるわけにはいかないじゃないですか。そしてこの夏場のハラマキは寝る時だけでなく、エアコンに当たりやすい外出時にも着けてもらいたい。だからアウターに響かず、汗をかいても通気性が良い、薄い腹巻きを作ろうと思いました。色もアウターに響かないようにこだわり、サンドベージュという肌色に近い色になりました。」


薄手で夏にも使いやすい


編み方

―こちらは上下の縫製もないですよね。―

「これもアウターを意識して、ゴロつきが出ないように無縫製にしました。筒状の包帯やガーゼ手袋を作っているのと同じ、自社の機械で作っています。」

―その無縫製の機械と、先ほどの“ハラマキ”に使っているニット状の機械は、上下の縫製以外に何が違うのでしょうか?―

「“ハラマキ”に使っているニット状の機械は、丸編みなんですね。このサイズで作る、という枠を決めたらその形通りに、ぐるぐると円を描くように、筒状に編んでいきます。一方“ソフトフィットはらまき”の無縫製の機械は、横編みなんですね。セーターを手で編む時と同じような編み込み方を機械でしている感じです。本来横編みだと平面的な布ができるので、パーツを縫製でつなぎ合わせて衣服を作ることが一般的なのですが、それを無縫製で作れる特殊な機械を使っているということですね。」



―たしかに“ソフトフィットはらまき”は薄いセーターのような見た目で、実際とてもゆるゆるしています。その秘密は編み方にもあったのですね。素材としては、TAKEFU®が93%、ナイロン6%、ポリウレタン1%となっています。―

「やはり伸縮性のためにナイロンやポリウレタンを入れています。ぶかぶかになってはいけないし、締めつけるのもいけないし、バランスを見て最小限入れてますね。 TAKEFU®は93%。こちらの“ソフトフィットはらまき”の方が全体からのTAKEFU®の割合は多いですね。ただ先ほどもお伝えしたように“ハラマキ”は裏面がTAKEFU®100%になっているので、どちらも気持ちよさは抜群だと思いますよ。」




ミニサイズについて


―“ソフトフィットはらまき”にはミニサイズもありますが、これはお子様用ですか?―
「そうです。子供は特にお腹を冷やしますよね。夏場のクーラーや冷たい食べ物に関しては大人と同じ条件だし、更に子供は寝てるとき、布団を蹴飛ばしてお腹丸出しで寝てたりするでしょう。それでお腹をくだしたりすることも多いですよね。子供のお腹が痛くなりやすいのは、やっぱり冷やしてるからだと思うんですよ。どんな寝方でも、どれだけ寝返りしてもお腹だけはあっためて内臓を冷やさないようにという、そんな思いで作ったのが“ソフトフィットはらまきミニ”です。お子様だけでなく、 大人の女性にも使っていただいているようですね。」


ソフトフィットはらまきミニ


―ミニサイズだと本当にピタッとするので、タイトな服の下に着けたい時はそちらを使っているというお声も聞きますね。―

「始めは子供用を想定していたので、大人にもフィットするということに驚きました。伸縮性が高いからですかね。“ハラマキ”と“ソフトフィットはらまき”と“ソフトフィットはらまきミニ”、それぞれ着け心地やあたたかさも違いますので、ご自身の好みや目的に合わせた使い方をしていただきたいですね。もちろん“ハラマキ”を外出時に着けても、“ソフトフィットはらまき”を夏以外に使っても、ご自身に合うものが一番だと思います。」





今回は2種類のハラマキについて、インタビューしました。

私自身ハラマキをする習慣はなく育ちましたが、いざ着けてみると、そのほっとする安心感には驚かされました。

このインタビューで、その安心感の理由がわかったような気がします。

ハラマキとソフトフィットはらまき、目的は同じでも質感や着け心地は違いますので、選ぶ際の参考にしていただければ幸いです。




インタビュアー・みー

1992年生まれ。 TAKEFU専門ショップ“eau”勤務。趣味は宝塚観劇、旅行、食事、ラジオなど。 寒がりなので春先もまだ癒布を着ています。



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