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尽く申請受付拒否された話。イタリアの滞在許可証「Permesso di Soggiorno」の申請について(2)

Buongiorno!
こんにちは、タケディーナです。

今日は、イタリアの滞在許可証「Permesso di Soggiorno(ペルメッソ・ディ・ソッジョルノ」」の申請について(2)をお届けしたいと思います。

イタリアの滞在許可証「Permesso di Soggiorno」の申請について(1)はこちらから。

前回は、滞在許可証についてのお話と、申請したものの警察署(クエストゥーラ)へ出向くアポがかなり先だったと言う話でした。

今回は滞在許可証申請してから、その他の申請関連のお話です。

***

納税者番号(Codice Fiscale コーディチェ・フィスカーレ)

Codice Fiscale
これは、税金を支払うためのにもらう納税者番号です。
納税者番号の取得は、市役所(Comune)の歳入局(Agenzia delle Entrate)で行います。
仕事・税金・社会保障・医療のほか、銀行口座の開設、住宅の賃貸契約、携帯電話の契約、など、長く生活すると、あらゆる場面で必要となります。
私の中では、「仕事」のために欲しかった。

この滞在申請中を証明する半券を持っていれば申請できる、と言われていたので、滞在許可証の日程お達しの後、まず納税者番号(Codice Fiscale)を申請しにいきました。

そこで、再び災難が。

申請しにいったところ、
「滞在許可証の原本がないと、発行できません」との回答。

夫が仕事だったので、夫のお父さんと行ったのですが、一緒につき返されました。
行きは晴れてて、お散歩気分、るんるんしながら。
帰りは二人でしょんぼりしながらの帰路となりました。

申請システムは以下らしいです。
滞在期間が90日以内なら、申請中の半券でもOK。
滞在期間が90日以上なら、原本がないとNG。

私の場合、超ギリギリすぎていた、本当に2、3日です。
盲点。そんなこと、誰も教えてくれなかった。
日本領事館でも言ってなかった。
申請をサポートしてくれた、サポートセンターみたいなところもそんなことは言ってなかった。
もちろん私の確認不足なのは承知、でもそんなルールがあるなら、最初からデカデカと貼っておいてほしかったなー。

しかし、この納税者番号(Codice Fiscale)、観光ビザで入ってたとしても学生でも誰でも支給される番号。
イタリア国内にいれば誰でも手にする事ができるもので、ある意味では「これは持っていないといけない」ようなもの。
しかも一度発行されれば、例えイタリアを去ったとしても、一生使える番号らしい。

悲しみの現実なわけです、その1。

のちにたどり着く弁護士に、残念ながら云々・・・。
と言われましたが。

私が腑に落ちない現実、その2 。
地域によっては、半券(原本なし)でも問題ない場合があるって事です。
さほど確認さえされない人もいるって聞いたこともある。

イタリアの南の方に行くと、お友達の電話一つで作業してくれそうなものです。
実際、イタリアではこう言ったものはコネでなんとかなったりする。
滞在許可証もそうなのです。
知り合いに顔が聞く人がいると、早急に対処してくれたりすることもあるらしいのです。

私の街はそこそこ大きくて移民も多いので、厳しいらしい。
「厳しい」ということは、
対処する警察もそれだけ真面目なのか・・・。
ただ、許可をあげたくないのか・・・。

一応、日本領事館に
今起こっていることを相談しました。
問題は滞在許可証なので、その発行を早くしてもらうように助言していただくことは可能なのか。
と質問を寄せてみたのです。

1)居住管轄地域の指示に従うべし。
2)日本国民の願いであろうと、領事館・大使館がイタリア警察署に対して介入することはできない。(そういう規定がなされているようです。)

概ね以上のような回答でした。

はい、ごもっともな回答をいただきました。
結婚手続きの際、領事館には大変お世話になり、私の不束な質問にお答えいただいただけでも感謝です。

健康保険(Tessera sanitaria テッセラ・サニタリア)

滞在許可証の原本がゲットできるまで、かなり先。
と言うことで、心配になるのは「健康保険」のこと。
私は、イタリアに来たとき、3ヶ月の間、外国人用の民間健康保険に加入しました。
それも切れていて、あと1年以上保険がないと心配になりますよね。
健康でいればいいんだけども・・・。

イタリアでは、保険に加入できます。
健康保険(Tessera sanitaria)と言います。
(就労者は加入義務になります)

夫が仕事だったので、夫のお父さんとお母さんと申請しに行きました。
申請に必要であろう、結婚証明書や私が持っている全ての書類を持参しました。

オフィスの窓口では、おじさんが対応してくれました。

これが、また拒否。
今度は、滞在許可証の原本、または、納税者番号(Codice Fiscale)がないと云々・・・。と言われました。

なにそれ?
どっちももらえていない、私はどうなるのかしら??
誰か教えてくれるかしら???

保険の申請しに行ったら、警察署へ行けと言われ。警察署に行ったら、また別の場所へ行けと。そのあと、また警察署に行って。と。
もう4、5箇所を1日で周り、たらい回しです。
結果、何も得られなかった。

イタリアで申請するごとにたらい回しにされるって話は聞いてたけど、
まさか自分の身に実際に起こるとは!

いざとなったら、きっと医療は受けられます。

確か、スイスとイタリアの国境で倒れそうになったら、絶対にイタリアに側に倒れろ。と言われている。
イタリア国内に入ればどんな人でも助けるからだそう。

これには、夫も家族もイタリアに対して、怒りモードでした。
イタリア人と結婚したのに、なぜ拒否られる理由があるのか。
それ相応の権利をもらえて然るべきである。と。

なぜか、私よりも何倍も怒っているイタリア人家族。
家族で戦闘モード。

結果的に、色々と調べて調べて突撃しまっくって、手続きに関するサポートセンター的なところにも相談して、
「私の場合は、保険番号をもらえる権利がある」と言われました。

しかも、申請の対応してくれたのが、最初の時と同じおじさん。
こちらの状況を説明して、おじちゃんも負けずにごちゃごちゃ言っていた。
またダメかと思った矢先、何かを印刷し始めたおじちゃん。
健康保険(Tessera sanitaria)と同等の権利を有するペラ1枚の紙を渡され、ありがたく頂戴しました。

なんとか、更新する用の健康保険(Tessera sanitaria)をゲットする事ができました。

おじさん、できたじゃない。
できるんだったら、最初からやってくれよ〜〜!!
頼むぜ。

こんな紙切れで大丈夫なん?・・・とボヤいたら、
「重要なのは、紙でなくて、そこに書いてある番号だから。」って夫に言われました。

いただいた健康保険は更新タイプだったので、少し前に保険を更新したのですが、更新はネット瞬時にできました。

簡単にできたりできなかったり、謎が多い。

その他、
住民登録(Dichiarazione di Residenza)も、もちろんのようにできない。
登録には、滞在許可証(Permesso di soggiorno)と納税者番号(Codice Fiscale)が必要。
市に税金はらわなくていいのか!?
と思いつつ、登録できないんだから仕方ない。

もう、住民登録は、最後の最後でもいいくらいの勢いです。

ちなみに、私の住んでる場所はちゃんと警察に登録してあります。


その後

やはり、この主悪の根源は「滞在許可証(Permesso di soggiorno)」にあるという見解に至りました。

これがないと始まらない。

私にも増してワナワナ怒り始めた夫が、「こんな理不尽なことあってたまるか。こんな1年半もかかるなんてあり得ない!」
と徐々に戦闘モードになり始めました。

その結果、弁護士を探すことに。
この辺りからは、「夫と滞在許可証の戦闘記」に近くなるかもしれません。

私は、待てばいつかは滞在許可証が手に入るわけだし、払うお金がもったいない。と思ったりもしましたが、話し合いの結果、
少しでも早く手に入るほうがいいだろう。
何もせずに両手あげて待っていられない。
できる事があるならやろうと。
という見解になりました。
(夫の、なんとかしたい願望が勝ちました)

後で聞いた話ですが、なぜ私の地域が遅いのかの理由。
ミラノは大きいので、いくつかクエストゥーラのオフィスがあるのです。
分散されるので、その分、稼働率がよくなるわけです。

私の街はミラノよりは小さいが、そこそこ大きい市なのです。
ですが、処理してくれるクエストゥーラが1箇所しかないのです。
大量の移民の方々が1箇所に押し寄せるわけですよ。
そして、私の地域は待ち期間が異常に長くなるっていう、負の連鎖です。

現に、私の知り合いは6ヶ月しか待ちませんでした。
私の3分の1…。
これがイタリアです。ザ・イタリア。

弁護士さんの話。
イタリアの場合、地域に顔がきく人やスペシャリストが良いのです。
コネ社会ですから。
大体において各部門ごとに専門にしている人がいます。
企業などでは、この滞在許可証を専門弁護士に一括で委託していたりします。

まずは近場から、ということで
夫のママの親友弁護士さんにチャレンジしていただきました。

残念ながら、すぐに警察署から異議申し立て却下のお知らせが届く。

その後、やはり専門の人を頼ろうと
最初、少し大きめの事務所に電話するも、コロナで全部ストップしてて何もできないから、今はどうしようもない。ほぼ休業状態だ。と断られる。

そして、3人目が今の私たちの弁護士さんです。
ロンバルディア州エリアの移民手続きを専門にしている方でした。

基本的には平均、2、3ヶ月くらいで解決するから。
とおっしゃっていただきました。

紆余曲折あり結果的に、そんなに早くは行かなかったのですが、解決に導いてくれたので、そこは感謝したいと思います。
お金払ったけどね・・・。

***

次は、弁護士さんを通して市と戦うことになった内容になると思います(多分です)。

少し長くなりましたが、
ご拝読ありがとうございました。

タケディーナ拝

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