見出し画像

コピーライターじゃなくても知っておきたい 心をつかむ超言葉術 を読んで

自分にもまだ見つけられていない言葉を探し当て、相手の心をつかむ企画に育て上げるまでの様子が、著者のほとばしる情熱とともに、とてつもなく分かりやすく書いてある本です。

「コピーライターじゃなくても知っておきたい 心をつかむ超言葉術 / 阿部広太郎著 / ダイヤモンド社」を、読みました。著者の阿部広太郎さんは、新進気鋭のコピーライターであり、僕はnoteでその存在を知って、いつもその表現力にほんとうに感動(!)していたので、本書が出たことを知って即座に買いました。こんなにすごい文章が書ける人の本を、早く読みたいと思ったから。

僕はとにかく「文章のお手本」が欲しくて読みはじめました。その意味でももちろん、素晴らしい本でしたが、実は「企画」の本質と魅力をこれでもかと伝えてくれる、熱き一冊でもありました。企画の実例が惜しみなく披露されています。アイデアの瞬発力があって見事な企画、愛情にあふれ胸を打つ企画、思わずクスっと笑ってしまえるユニークな企画・・・。企画するってこんなにおもしろいことなんだ!

「コピーライターじゃなくても」、企画力はあらゆる場面で役立つでしょう。ビジネスシーンは言うに及ばず。個人的な悩みでも、たとえばやりたいことをみつけたいときや、自分が本当はなにがしたいのかを知りたいとき。そんなときは、自分にあてて「超言葉術」で企画書を送ってみてはどうでしょうか。「心をつかむ言葉」は、相手に伝えるための言葉であると同時に、自分の本音に気づくセンサーでもあるはずだから。

コピーを書くというと、どうしても「書く」ことに気持ちが持っていかれがちです。ちょうど、僕が最初は「文章のお手本探し」をしていたように。でも実は違う。コピーって、書く仕事ではなかったんですね。調べる仕事であり、考える仕事であり、見つける仕事であり、解決する仕事だった。自分と誰かとの間に橋をかけたいとき、その橋の土台や素材、はなれたところから橋を眺めたときの風景や、聞こえてくる音までも、すべてを企て設計する仕事だったのです。そんな橋を渡るときの、感情まで見えてくるようなエピソードの数々が、僕にとって大切な言葉の教科書になるでしょう。

ビジネスでもプライベートでも、「伝えること」に迷ったときはこの本を読み返して、その都度の自分にとって一番の、心をつかむ言葉をみつけたいと思います。阿部広太郎さんというコピーライターの、おそらくは読み手への熱い思いやりからうまれた「超言葉術」が、きっと人生を前に進めるお手本になってくれるから。


もしこの記事が少しでも「役に立ったな」「有益だな」と思っていただけましたら、サポートをご検討いただけますと大変嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。