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イラストレーターのための著作権譲渡契約書【ひな形/商用利用可能】[Wordでダウンロード可能]

イラストレーターの皆様、こんにちは。プロとしてイラストを制作し、企業などに権利ごと売却(譲渡)する際、契約書は非常に重要です。著作権の帰属を明確にし、トラブルを未然に防ぐためには、適切な契約書の作成が不可欠ですが、法律知識の不足や時間的制約から、多くのイラストレーターの方々にとって、契約書作成は大きな負担となっているのではないでしょうか。

そこで、イラストレーターの皆様が安心して使える著作権譲渡契約書のひな形と詳細な解説を用意しました。このひな形は、以下のようなお悩みを抱えるイラストレーターの方々に最適です。

・クライアントとの金銭トラブルや著作権トラブルを確実に防止したい
・作品の著作権を明確に譲渡したい
・プロフェッショナルとして、信頼できる契約書を準備しておきたい

ひな形には、わかりやすい解説が付属しているため、契約書の内容を容易に理解することができ、必要に応じてカスタマイズも可能です。法律の専門家でなくても、自分に合った契約書を作成することができるでしょう。

また、このひな形を使用することで、クライアントに対して「プロフェッショナルな契約書を用意している」という信頼感を与えることができます。これは、イラストレーターとしての信頼性を高め、長期的な取引関係の構築に役立ちます。

イラストの品質と同様に、契約書の品質も、イラストレーターの皆様のビジネスに直結する重要な要素です。この機会に、ひな形を活用して、安心かつ円滑なイラスト制作と権利譲渡を実現しませんか?

こんな時につかえるひな形です
・クライアントとの金銭トラブルや著作権トラブルを予防したい
・作品の著作権を譲渡したい、それを明確にしたい
・きちんとした契約書を用意しておきたい


イラスト作品を著作権ごと譲渡する契約

「著作権」は、譲渡せずに相手方に「利用許諾」する方法もあります。でも、買主側に「著作権もぜんぶ譲渡してほしい」といわれるケースは、多いと思います。

購入者は、なるべく自由に使える方が都合がよいため「買い取って」しまいたいと考えるものだからです。
でもそうすると、あまりにも自由に使われてしまう(場合によっては不本意な利用をされる)可能性があるから、著作権「譲渡」はイラストレーターに「不利」だ、という考え方もあります。

ただ、不利かどうかは、イラストの位置づけや、正直対価によっても違いますし、ある意味イラストレーター側も「譲渡に納得している」ことも多いはずです。つまり、譲渡だから不利とばかりは決められず、結局はお互いの合意によるわけです。だとすると、本当に問題なのは「譲渡なのか、そうでなかったのかが曖昧」なことです。そこを事前にはっきりさせておくために、やはり契約書が必要です。

そこで、あなたがプロとしてイラストを販売する際に、クライアントから「著作権も同時に買い取らせてください」(著作権を譲渡してください)といわれたときのために最適な、イラストレーターのための著作権「譲渡」契約書のひな形をつくりましたのでご活用ください。


著作権を譲渡しない場合のひな形は別

今回は「譲渡」を前提に話していますが、著作権を「譲渡したくない」場合も、もちろんあると思います。その場合は著作物の「利用許諾」といって、いわゆる「ライセンス契約」のかたちにします。ひな形の種類が異なりますから、以下の記事を参考にしてください。


「著作者人格権」についても明確にできる

注意点として、著作権の一種である「著作者人格権」と呼ばれる権利は、法律上「譲渡できない権利」とされています。そこで当事者が合意することにより「著作者人格権を行使しない」という形で、ほぼ譲渡に等しい状態にする、という手法が使われます。

もちろん、人格権の譲渡はイラストレーターが対価も含めて納得していることが前提であって、理論上は、人格権を譲渡しないという契約も可能です。ただ、ビジネスの実情からいえば著作権の譲渡をする場合「著作者人格権の不行使特約」は必須です。

このひな形でも、著作者人格権は「行使しない」という内容になっています。ようするに買主側からみれば「完全な買取り」ができるバージョンです。ただし例外的に「クレジット表記をしてもらう場合」や「特定の改変については著作者の承諾を必要とする」といった定め方もできるように、その場合につかえる例文を記載しておきました。これによりケースバイケースの柔軟なアレンジが可能です。

電子契約にも対応可能


紙の契約書でも、電子契約でも締結できるよう、後文の文言を調整してあります。これにより、「今回は紙契約だけど、将来的に電子契約も使う」といった、どちらの場合にも使えるひな形になっています。

具体的には、このひな形には以下の条項が含まれています。

このひな形に含まれる条項
第1条(目的)
第2条(譲渡日等)
第3条(検品)
第4条(通知)
第5条(著作権の譲渡と著作者人格権の不行使)
第6条(譲渡対価)
第7条(保証)
第8条(不可抗力)
第9条(反社会的勢力の排除) =これは省略可です。
第10条(紛争解決)
第11条 (協議)

+Wordファイルでダウンロードできます。
すぐに編集にとりかかることができます。

さらに補足解説として以下を説明しています

・収入印紙を貼るかどうかについて
・ポートフォリオ(実績)として作品を表示する際の追加条文例

【免責事項】

当方が提供する契約書のひな形は一般的な形式や構成を示すものであり、特定の法的状況や個々の取引に適用されるべき内容を保証するものではありません。契約書のひな形はあくまでも参考資料であり、法的助言や専門的な意見を代替するものではありません。以下をご理解ください。

1.当方の契約書ひな形は参考資料です。特定の法的状況への適用は保証しません。
2.ひな形は法的助言の代替にはなりません。作成代行サービスとは異なるため、個別の条文についてのお問い合わせにはお答えできません。
3.利用者は、ひな形を自身の責任でカスタマイズし、使用してください。当方は、誤字脱字、表現上の間違いや矛盾を含むすべての内容の誤り、及び契約書のひな形に関連する利用者の行動や取引の結果について、ひな形の利用による損害や損失について責任を負いません。

ご購入いただく前に、利用条件を十分に理解し、ご自身の責任においてご判断ください。

【ひな形を使うメリット】

当方の契約書ひな形は、実際の業務で使用された生きた契約書を基に作成されたオリジナルのものです。同じひな形は他には存在しません。

一般的な内容ではなく、特定の場面を想定して作成された、そのシチュエーションに特化した内容となっています。ぜひ、あなたのビジネスにお役立てください。

著作権譲渡契約書のひな形

イラストレーターのための著作権譲渡書のひな型です。すぐに編集に取り掛かれるように、末尾でWordファイルもダウンロードできます。

 
         イラスト等著作権譲渡契約書

株式会社〇〇〇〇(以下、「甲」といいます。)と、〇〇〇〇(以下、「乙」といいます。)とは、乙の保有する作品の著作権の譲渡に関し、本日以下のとおり契約を締結します。

第1条(目的)
 乙は、甲に対し、乙の保有する以下のイラスト作品(以下「本件著作物」といいます。)を、その著作権とともに譲渡するものとし、甲はこれを譲受します。

               記

(1)作品名:(タイトル、〇〇のイメージ、○○のテーマ、簡単な作品の特徴等を書きます)
(2)サイズや形態等の仕様:(データ形式、ファイル名、画像の枚数、画像のサイズ等)
(3)その他:(参考資料、仕様書、その他の定義がもしあれば)

第2条(譲渡日等)
 乙は、甲に対し、本件著作物を、以下の形式によって、令和〇年〇月〇日までに、甲に対して譲渡するものとします。
                  記
ai(PDF、jpg、psd・・・)データにて、甲が指定するオンラインストレージ上にアップロードする(または、甲が指定するメールアドレス宛に本件著作物のファイルを添付してメール送信する/本件著作物のファイルを記憶媒体に保存して持参し受け渡す)方法

第3条(検品)
甲は、前項の譲渡を受けた後、直ちに本件著作物を検査して、譲渡された本件著作物に間違い、数量過不足、あらかじめ合意した仕様に合致しない等の齟齬がある場合には、その旨直ちに乙に対して通知するものとします。

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