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顧客紹介事業のための顧客紹介契約書【ひな形/商用利用可能】【Wordでダウンロード可能】

顧客を紹介してくれたら、お礼に手数料を払います

顧客紹介のビジネスモデルは、商品やサービスの販売を目的として、新たに顧客を紹介してもらい、成約したら(あるいは面談にたどりついたら)1件あたりいくらかの謝礼をする、というものです。紹介して手数料がもらえる企業と、紹介してもらうことで自社の営業コストを下げられる企業とで、メリットが重なります。仕組みは簡単ですが、ルールがあいまいになりやすいので、きちんとマネジメントするためには契約書があると安心です。

そこで本記事では

「顧客を紹介したら報酬をもらいたい。これに合った契約書をつくりたい」
「顧客を紹介してくれたら一件いくらという、営業の仕組みを構築したい」
「あいまいにしたくないから、書面をかわしておきたい」
「ひな形がほしい」

そんなときのために、顧客紹介契約書のひな形を公開します。これは私が業界歴20年以上にわたって契約書作成をしてきたなかでも、特に登場機会の多かった実践的な契約です。アレンジすることによってこのビジネスモデルのほとんどをカバーできます。

以下、解説とともにひな形を公開しますので、同様のビジネスをされる場合には、コピーしてお使いください。


紹介してもらう側のメリット

紹介してもらう企業にとっては、自社の営業コストをかけずに新規顧客開拓ができるメリットがあります。
ただ、紹介をお願いする「受託者」が信頼できるのか、あるいは期待したほどの成果をあげてくれるのか(どれくらい紹介してくれるか)は保証されません。その点がリスクになります。

紹介する側のメリット

紹介自体には大きな費用はかかりませんから、すでにSNSやメルマガの読者がいたり、店舗型であれば来店客があったりと、既存の顧客や取引先がある人や企業なら、ある種の業務提携がすぐにはじめられる点はメリットです。唯一デメリットがあるとすれば、紹介した結果、その企業と顧客との間にトラブルが起きても責任を負いたくない、という点です。

契約書でお互いのリスクを予防

双方にメリットがありますが、多少はリスクもあります。そこで、あらかじめ書面によって不安な点を洗い出し、責任分担を確認する必要があります。下記の契約書を作成し、締結しておきましょう。

電子契約にも対応

紙の契約書でも、電子契約でも締結できるよう、後文の文言を調整してあります。これにより、「今回は紙契約だけど、将来的に電子契約も使う」といった、どちらの場合にも使えるひな形になっています。

この契約書ひな型に含まれる条項
第1条(定義)
第2条(本件顧客紹介)
第3条(成果通知)
第4条(手数料等)
第5条(有効期間)
第6条(機密の保持)
第7条(解除)
第8条(契約解除時の手数料の支払)
第9条(免責)
第10条(反社会的勢力の排除)(任意)
第11条(協議)
第12条(裁判管轄)

・Wordファイルでダウンロード可能

【免責事項】

当方が提供する契約書のひな形は一般的な形式や構成を示すものであり、特定の法的状況や個々の取引に適用されるべき内容を保証するものではありません。契約書のひな形はあくまでも参考資料であり、法的助言や専門的な意見を代替するものではありません。以下をご理解ください。

1.当方の契約書ひな形は参考資料です。特定の法的状況への適用は保証しません。
2.ひな形は法的助言の代替にはなりません。作成代行サービスとは異なるため、個別の条文についてのお問い合わせにはお答えできません。
3.利用者は、ひな形を自身の責任でカスタマイズし、使用してください。当方は、誤字脱字、表現上の間違いや矛盾を含むすべての内容の誤り、及び契約書のひな形に関連する利用者の行動や取引の結果について、ひな形の利用による損害や損失について責任を負いません。

ご購入いただく前に、利用条件を十分に理解し、ご自身の責任においてご判断ください。

【ひな形を使うメリット】

当方の契約書ひな形は、実際の業務で使用された生きた契約書を基に作成されたオリジナルのものです。同じひな形は他には存在しません。

一般的な内容ではなく、特定の場面を想定して作成された、そのシチュエーションに特化した内容となっています。ぜひ、あなたのビジネスにお役立てください。
以下がひな形です。すぐに編集に取りかかれるように、記事の末尾からWordファイルをダウンロードしていただけます。会社名などの、任意に変更すべきところは黄色マーカーをつけてありますので、重点的にご確認ください。

顧客紹介契約書のひな形


           顧客の紹介に関する契約書

株式会社○○○○ (以下「甲」という)と ○○○○株式会社(以下「乙」という)とは、甲の運営するサービスの(製品の)見込客を乙が甲に対し紹介することに関する契約(以下「本契約」という)を、以下の通り締結する。

第1条(定義)
本契約において、以下に掲げる用語はそれぞれ以下の各号に定めるところによる。
(1)「本件〇〇〇サービス(本件〇〇〇製品)」とは、甲が業として顧客に提供している、甲の営業又は甲のサービス(製品)をいうものとする
(2)「見込顧客」とは乙の取引先や、乙の営業活動等により乙が把握している消費者をいう
(3)「紹介顧客」とは見込顧客のうち新たに本件〇〇〇サービス(本件〇〇〇製品)の提供を受けるか、受ける可能性のある者であって、甲の既存の顧客を除く者をいうものとする
(4)「本件顧客紹介」とは本契約に従い、乙が甲に対して、見込顧客に関する情報(名称、所在地、連絡先、本件〇○○サービス(本件〇〇〇製品)に関する興味・関心等)を提供する業務をいうものとする

第2条(本件顧客紹介)
甲は、本契約の有効期間中、本件顧客紹介を乙に対し委託し、乙はこれを受託する。
2 乙は善良なる管理者の注意をもって本件顧客紹介を行う。
3 甲は、既存の顧客の紹介を避けるため、紹介顧客に求める条件及び範囲等を乙に対しあらかじめ書面にて提示する。
4 乙は、本件顧客紹介により甲に対して情報を提供するにあたり、事前に、甲への情報提供を行うことにつき、自ら見込顧客の承諾を得るものとする。
5 甲は、乙から提供された情報を用いた営業活動をなすか否かにつき、自ら決定するものとする。
6 乙は、甲の事前の書面による承諾を得ることなく、本契約に基づく紹介を第三者に委託することはできないものとする。
7 乙は、紹介者に過ぎず、いかなる目的であろうと甲の法定代理人または代理人ではないことを確認する。

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2,395字 / 1ファイル

¥ 8,000

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