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太田直樹さんに教えて頂いたFairであることと主観的であることの大切さ


ワクワクや楽しさなどの感性の拡張によるWell-beingの実現を目指した「Aug Lab」の活動の一環で、ICTやデジタルの専門家であり、挑戦する地方都市とともに未来づくりをされている太田直樹さんにインタビューをさせて頂きました。

インタビューは前編・後編に分かれていますが、前編では「テクノロジーがどのようにすればWell-beingに貢献できるのか?」ということを、特にデータという観点などから伺わせて頂きました。

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太田さんは、戦略コンサル大手のボストンコンサルティングを経て、総務大臣補佐官として地方創生とICT/IoTの政策立案・実行に関わられていました。今は、株式会社New Storiesの代表としてデジタル戦略・地方創生などの切り口でご活躍されており、ご存知の方も沢山おられるかと思います。

「データ」や「Well-being」という切り口でインタビュー前編には書き切れないくらい多くのことをお話しいただいたのですが、その中で最も印象に起こったフレーズは以下でした。

テクノロジーが未来を作るという方程式があまり支持されない中で、心やその幸福に向き合うことが、リーダー層の中で大きくなっていると思います。ただし、そんなリーダー層から出てくる課題意識の中だけで考えたWell-beingが、社会全体の話にまで広がるとは思えない。意識高い系だけの活動ではなく社会全体のWell-beingに意識を持っていくことが大事だと思います。

これは目から鱗でした。当たり前といえば当たり前なのですが、いわゆる「心が満たされたい」というような欲求は、基本的にはマズローで言うところの「生理的欲求」や「安全欲求」が満たされた上で生じるものです。日本では比較的このような欲求が満たされているケースが多いように見えるかもしれませんが、実際には可処分所得が122万円未満の相対的貧困層と定義される人々の数は国民全体の1/6とも言われています。日本においても6人に1人は貧困なのです。

このような状況の中で高所得層でもあることが多いリーダ層だけがWell-beingを考えていてはいけないと。Well-beingというのは、みんなものである。むしろ、みんながそれぞれの視点で自分のWell-being(良い状態)を考え、探せるようにしていく必要があり、逆にそれができないとWell-beingという考え方は浸透しないだろう、ということをアドバイス頂いたように感じました。

そのような話を伺って、

「なんてFairな視点なんだろう」

と勝手にめちゃくちゃ納得しました。

トップダウンでなく、みんなが自分の悩みや嫌なことなどをベースとして、みんなが当事者意識を持てるようにしていかないといけない、という指摘です。私も「Augmentation for Well-being」というコンセプトのもとで活動する身として、過去のNoteの記事でもあるように、『ヒトに関する取組みをするのであれば、リアルに実在する特定の1人の内発的動機まで辿り着く必要がある』と思っていましたし、内発的動機に踏み込んでいくにはある種の『覚悟』を持つ必要があるとも思っています。この覚悟こそがあらゆる人の当事者意識を強くし、それが主観的な想い・判断に繋がっていくのではないでしょうか

このように世の中を『Fairな視点』で見渡しながらも、1つ1つの取り組みは『主観的』にできるようにすることで、結果的に様々な視点での主観の集合体となり、深みのあるポテンシャルの大きなプロダクトやサービスに化けていくのだと思いました。

では、また後編をお楽しみしてください。

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