Promotionで実現するSTP
S(セグメンテーション)
T(ターゲティング)
P(ポジショニング)
これを行って、独自の場所を見つけ、ひとり勝ちする。
マーケティング戦略を検討していくうえで、最上流の検討ポイントである。
つまり、STPが戦略。
その後、検討する4Pが戦術。
という整理となる。
そのため、4Pの
●Product ●Price ●Place ●Promotion
はSTP戦略で見出した独自市場を得るための実装となる。
■Promotionの可能性
通常、Promotion=広告と整理するが、
Promotion=コミュニケーションと整理した方が正しいと思う。
それは、最近の成功しているスタートアップ企業において、
Paid Mediaとしての広告を行わなくても、
社会的に注目される取り組みとしてPRをうまく活用したり、
魅力的なサービス体験の提供で顧客が次の顧客を呼んでくれるSNSをうまく活用したりして、
Promotionを成功している。
そのため、有料の広告だけが想起される「広告」より「コミュニケーション」という言葉が良さそうだ。
コミュニケーションは、
STP戦略で見出した、独自市場を得るための実装となるが、
STP戦略という、マーケティングの最上流に関われる可能性があると思う。
■コミュニケーションによるSTP
◎STPで独自市場を見出す
◎ブルーオーシャンで戦う
これらはマーケティングの考え方で、競合のいない独自の場所を見つけるものであるが、必ずしも商品開発は必要としない。
全くの同じ商品であっても、独自の場所を見つけられる可能性がある。
それは、
『その商品・サービスの新しい使い方を提示すること』だ。
とても分かりやすい事例でいうと、
サントリーがウイスキーの売上を大きく伸ばしたハイボールという「飲み方」を提示したことがある。
過去、ウイスキーのソーダ割という飲み方をハイボールと呼んでいたそうだし、ソーダ割という飲み方は存在していたが、
若者という新しいターゲットに対して、そのターゲットにとっては新しい飲み方を提示したことで、イノベーションを起こした。
他の事例でも、
疲れた時の飲む栄養ドリンクを、
頑張る時に気合入れるための飲む栄養ドリンクにするという新市場を作ったレッドブルがある。
疲れた時に飲む栄養ドリンクと、ほぼ中身は同じらしい。
最近読んだ書籍でも紹介されていたが、
例えば、氷点下に住む人に対して、飲み物が凍らないようにするために冷蔵庫を売る。
というのも、新しい使い方の提示である。
冷蔵庫という製品は何も変わっていないが、全く新しいマーケットが見出されている。
つまり、広告代理店だからと言って、
クライアントさんが売っている商品を
・どう知ってもらい
・どう理解してもらい
・どう買ってもらい
・どう買い続けてもらうか
という提案領域だけにとどまらなくて良いということだ。
もちろんこの領域が基本とはなるが、
Promotionの提案は、
『その商品・サービスの新しい使い方を提示することで、全くの新しい市場・ターゲットを創り出せる』可能性がある。
Promotionを起点としたイノベーションを起こし、
クライアントに大きな事業の貢献をするという方向もあるのだ。
勝手に自分の領域を狭めてはいけない。
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