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"切り替えられた" 渡邉裕規 が向き合った終盤戦

何もできなかったです、今日は。
しょうがないです、そういう時もあります。

試合後 渡邉裕規 選手コメント

レギュラーシーズン最終戦。
勝てば3位浮上となる宇都宮ブレックスだったが、
アルバルク東京の堅い守備を
最後まで崩せず56-67で敗戦。
40勝16敗とし東地区を4位で戦い終えた。

試合後、取材に応じた渡邉裕規は、
開口一番「悔しさ」を滲ませながら
カメラの向こう側にいた。

違う展開にできたかもしれない時間帯

宇都宮が放った15本の3Pシュートのうち、
リングに吸い込まれたのは
試合終了間際に比江島が決めた1本のみ。

徹底されたポストへのダブルチームや
そこからのローテーションのスピードも早く、
アルバルク東京の高い遂行力に対し
オープンなシュートチャンスを
多く作らせてもらえなかったのは事実。

だが、"自分たちが決めきれていれば"と思えた
シュートシーンもいくつか存在した。

なにか特別な指示を受けて
出ていったわけじゃないですけど、
あそこで1,2本入っていれば
また違う展開になっていたかなと思いますね

試合後 渡邉裕規 選手コメント

そう渡邉が振り返ったのが
最大20点差から14点差に縮め、
追い上げムードが高まっていた
第3クオーターの終盤。

残り3分を切ってコートに入った渡邉は、
ピックからズレを作り1本、
さらに自ら取ったリバウンドからの
セカンドチャンスでもう1本、
立て続けに3Pシュートを打ちにいった。

第4クオーター早々の1本を含めると、
この試合で放った3Pシュートは計4本。
しかし、鈍い音と共に
シュートはことごとくリングに嫌われた。

これまでも自身の3Pシュートで
幾度もチームを救ってきた渡邉。

"流れ"を引き寄せることが重要となる
チャンピンシップへ、
「これで終わりじゃない」と、
すでに視線は次に向けられている。

本当にレベルの高いカンファレンスで
1年戦ってきて得たものがやっぱりあると思うし、
今年メンバーが入れ替わった中で、
本当に価値ある順位だと思います。
自信を持ってチャンピオンシップに
向かっていければいいかなと思います

試合後 渡邉裕規 選手コメント

コート上で求める結果とFor the Teamの精神

BTALKSでは
シーズン終了後の特集に向けて、
1月、3月にかけて
渡邉にインタビュー取材を行ってきた。

計20,000字を超える
膨大な言葉から一貫していたのは、
「チームの勝利の為に徹する」という
For the Teamの精神。

同時に自身のパフォーマンスには
一切の言い訳を排除し、
コート上の結果を素直に受け入れるという
プロ選手としての矜持だった。

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渡邉自身にとって
特に終盤戦は苦しい期間でもあった。

4月中旬。
川崎ブレイブサンダース、
秋田ノーザンハピネッツとのホーム3連戦では
プレータイムが5分前後に留まり、
ターンオーバーもかさむなど
歯がゆさはどこか画面越しにも見て取れた。

だが、それでも大崩れせずに
セルフマネジメントできるのが
ベテラン選手の経験が
成せることなのかもしれない。

翌週の新潟アルビレックス、
続く週末の千葉ジェッツ戦では、
大事な場面で3Pシュートを決めきるなど
前週の鬱憤を晴らすように
本来の"らしさ"を取り戻していった。

実際、この時期と
どのように向き合っていたのか。

切り替えましたね。

人のせいにしようと思えばできるし、
自分の中でいろんな思いとか
葛藤とかはありましたけど、
もう試合にあまり出れないから
ふてくされるような歳でもないし、
何が一番自分の中で大事かと言ったら
このチームが優勝すること。

その為には自分が出ていなくても
出ている選手を押し上げていくことだったり、
自分が出たとしたら
インパクトを与えるようなプレーをする。

選手としてのレベルが落ちたとか
そういうことではなく、
一番、何に重きを置いているか。
そこをこの1ヵ月ぐらい、
うまく切り替えてやったつもりです。

試合後 渡邉裕規 選手コメント

チャンピンシップは0対0のスタート

最終戦を
勝利で締め括ることは叶わなかったが、
渡邉に悲壮感はない。

むしろ、ここからが本当の戦い。

そう言わんばかりに、
レギュラーシーズンの戦績が
いわばリセットされる
チャンピオンシップへ持論を語る。

楽な道は無いですよ。

昔もそうでしたけど
このチームとやれたらいいなとか、
あのチームとやれたらいいなとか考えると
ろくなことが起きないので本当に。

できるだけホームではやりたかったけど、
もはや対戦相手うんぬんじゃないですね。
0対0のスタートだと思います。

それは経験してきてわかること。
俺らが優勝した2016-17シーズンも
千葉、三河、そして川崎を倒した。
どう見たってめちゃめちゃ大変な道のりですよ。

昨季はFINALSで涙を呑んだ宇都宮ブレックス。

雪辱を誓う今季は
外国籍選手が入れ替わり、
チームは新たに生まれ変わった。

メンバーが変われば、
チーム作りはほぼ"ゼロ"からに近い。

積み上げてきた伝統やメンタリティは
渡邉のような在籍が長い選手たちが継承し、
開幕の連敗や苦い逆転負けなど
苦しい経験も少しずつ血肉にしながら
「戦える集団」に成長してきたのが
今季の宇都宮ブレックスだ。

渡邉は取材の度に繰り返し強調する。
このチームで優勝することに意義がある」と。

決して、楽な道ではなかったかもしれない。

しかし、優勝への挑戦権を得た今、
このチームで頂点まで行くことが
宇都宮ブレックス最大の挑戦だ。

「ここからじゃないですか」

最後にそう言って
取材を終えた男の纏う空気が、
妙に期待感をそそるのであった。

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