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保育園いきたくない

かれこれ2年前。当時3歳だった娘が、朝起きて2日に1回は言うセリフ。それが「今日、保育園おやすみ~?」でした。

「ええっ?保育園あるよ」と返すと「保育園いきたくないのー、おうちにずっといるのー」「え~、でもパパもママも仕事だから1人だけになっちゃうよ~」という定番のやりとりになって、時間がないと焦って「とにかく保育園いきなさい」とでも返したときには修羅場と化すこと必定。

そこでちょっとした実験をしてみたら功を奏しました。

娘「今日、保育園いきたくないのー」
父「そうか~、いきたくないか」
娘「うん」
父「わかったわかった。じゃあ、保育園はお休みしようか」
娘「うん」
父「保育園には行かないけど、“ほっ・いくぇーん”に行こうか?」
娘「えー?保育園?」
父「保育園じゃないよ、“ほっ・いくぇーん”だよ」
娘「えー?ほいくぇーん?近いのー?」
父「そうだよ、おうちから近いよ」
娘「わかった」
父「ほら、さあ準備して!」

なんだかバカみたいな話ですが、これで何ごともなかったように保育園に登園します。しかも、こんなやりとりをもう何度もしてる。

この実験結果からわかることはなんでしょうか?

それは、娘の欲求・要求が「保育園に行かないこと」ではなく、「保育園に行かないという主張を受け入れてくれること」だったということ。

もう少し正確に言うと「保育園に当然に行かなければいけないのに「行かない」と主張する自分であっても無条件に承認してくれる親であるかどうかを確認し安心したい」というのが娘の欲求・要求なんだな、と。

「そうか~、やりたくないか~。そりゃまぁなぁ、たしかに大変だなぁ。うんうん。よしっ、じゃあ、やるか!」みたいなのも、一見したところ問題解決してないみたいにみえて、実は問題解決してるということ。

この「主張が欲求をダイレクトに反映しているとは限らない」というケースの別バージョンに最近気づきました。

もう晩ご飯ができあがるという頃になって娘がおもむろに「うどんがいい~!」とか言い出します。おいおい、それママに怒られるパターンじゃないの?ほどほどにしとけよ~って内心思うこと度々。

あるとき、ちょっと試しに「うどんが食べたいのか~。わかったわかった。じゃあ、晩ご飯につくってほしいものリクエストをここに書いておこうか」と提案してみた。すると「わかった~」と言って納得。

もしや、と思ってはいたものの、こんなにすんなりいくとは、いささか拍子抜け。

こっちが勝手に娘の言葉を狭い意味で受け取って、「いますぐ、うどんをつくってほしい」と受け取り、断固拒否した結果トラブルに至っているケースがきっとたくさんあるのだろうな。

それこそ「うどん食べたい」という言葉の後ろには「うどんを食べたいと言う私の思いを受け入れて欲しい」という思いがあるのだということ。

(おわり)

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