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蜘蛛男と蝙蝠男(2024冬)

仮面ライダーの最初の怪人は何故アメコミの雄『蜘蛛男(スパイダーマン)』と『蝙蝠男(バットマン)』だったのだろうか?という長年の疑問について昨年末自分なりの結論をまとめて書いてみた。仮称『石ノ森バース』の始祖『仮面ライダー』が力道山だとしたら。。。戦後の日本にプロレスを普及する為に最初に選ばれた対戦相手シャープ兄弟(実際にはカナダ国籍だったらしいがアメリカへのコンプレックスの疑似象徴)の役割を蜘蛛男と蝙蝠男に無意識ながらも託したのかもしれない。
所謂『マルチバース疲れ』の今だからこそヒーローは選ばれし者達の『王道』に回帰すべきと願う。今こそ現代版のヒーロー三国志として

 【飛蝗(バッタ) 男】は日本版特撮ヒーローの象徴
 【蜘蛛(クモ)  男】はマーベル(アメコミ)ヒーローの象徴
 【蝙蝠(コウモリ)男】はDC(アメコミ)ヒーローの象徴

を定点観測してゆきたい。以降は 2024年冬に感じた事である。


【飛蝗男 2024冬】
昨年話題になった庵野さんのNHK『プロフェッショナル』がamazonプライムにて『シン仮面ライダードキュメンタリー』として公開されていた事に最近気づいて観てみた。内容は噂通りだったので特筆すべき事はないのだが久々に観て改めて『シン~』はラスボス『蝶オーグ』の違和感に尽きる。
原作へのオマージュを優先した本作品で例外的な存在たるこの庵野さんオリジナル怪人についてググってみると、仮称『石ノ森バース』の一つ『イナズマン』が元ネタで『V3』的創作という回答がされる。もちろんこれで充分に納得なのだが【蜘蛛男と蝙蝠男】的価値感の妄想として私はこの『チョウ』という音にももう一つ隠された意味がある気がしてならない。庵野さんは海外での翻訳への配慮として『~男』を『~オーグ』にしたと思われるが、『チョウ男』とは『バタフライマン』なのではなく『スーパー(超)マン』という分かり難いおやじギャグに託した実は強い主張だとかなり強引だが受け取れるのである。岡田斗司夫さんの『シンエヴァンゲリオン』考察等を踏まえてこれを肯とするならば 【2023】 版で『庵野さんにはアメコミに喧嘩売ってほしかった』と書いた事を全面的に謝罪をしたい。ただ残念ながら日本から売れる喧嘩はここまでなのもまた事実なのである。。。

【蜘蛛男 2024冬】
さて相変わらずステマでは無いが。。。『アクロス・ザ・スパイダーバース』が amazonプライムの見放題で配信開始された。昨年公開された劇場版アメコミ作品の中でおそらく最も好評だった作品と思うが私は精巧なフィギアよりも『キン消し』に愛情を感じるタイプなので前作も含め、ディズニープラス(公式動画配信サービス)に地味ながら存在する『アルティメットスパイダーマン』中の元ネタ回や今回主役のグエン・ステイシーが登場する『パッションズ』のような子供向け30分アニメシリーズの方が好きである。
そんな個人的趣向はさておき。。。この『スパイダーバース』においては東映版の巨大ロボット『レオパルドン』が次回作への登場を期待されている。しかし【蜘蛛男と蝙蝠男】的価値観としてはもちろん仮面ライダー最初の怪人こと【蜘蛛男】も是非推したい。もし大人の事情が解決されるのであれば【蜘蛛男】を追う存在として後ろ姿だけでも良いから【飛蝗男】にも是非全米デビューして欲しい!それにしてもまだ世界がインターネットで繋がる前の世界ならば東映はこれまで登場した全ての【蜘蛛男】達と歴代【飛蝗男】達が全面対決する企画を臆する事も無くやっていたのかもしれない。。。

【蝙蝠男 2024冬】
『アクアマン』最新シリーズでDCもこれまでの世界観に一区切りをつけるらしい。ゼロ年代にケーブルTVカートゥーンネットワークチャンネルにはまっていた私の本音はアベンジャーズよりも『ジャスティスリーグ』の方が圧倒的に好きなのである!しかしMCU『インフィニティーサーガ』の達成感にはグーの根も出ない(苦笑)。ただ『ジャスティス~』については一つだけ大きな誤解?を解いておきたい。昨年末 U-NEXTで全長版の所謂『スナイダーズカット』を4時間まったりと視聴してわかったのだが、劇場公開版は半分の2時間に切り捨てられた総集編である。比較的分かり易いフラッシュやワンダー・ウーマンでさえ魅力が半減されてるのだから、ここしか出番の無いサイボーグや敵役ステッペンウルフ(実はラスボスではない)についてはもう気の毒なくらい歯痒さである。ただ一方で3時間40分辺りからの20分(チャプター7)に継続を許されなかった【蝙蝠男】の課題が隠されてるのもまた事実である。いつかどこかで観たあの砂漠での【蝙蝠男】がスーパーマンを怒らせた夢のシーンで登場するジョーカーはまたヒース・レジャー劣化亡霊のアレである。もはやジョーカーはアニメ作品ならではの愉快と狂気が共存する自由演出で上書きしない限り肝心の【蝙蝠男】さんが引き立たたないのでは無いだろうか?ならばいっそ!『~ビギンズ』の世界観を逆手にとって日本からやってきた偽【蝙蝠男】をライバルとして一回挟みジョーカーを消臭するのも良い気がする。もちろんそれを追ってゴッサムシティに本郷猛までもが現れてくれればもういう事はないのである。


【総括・妄想 2024冬】
最後はどうしてもアメリカンプロレスマニアの要素丸出しになってしまうのですが他ジャンルファンならでの自由な発想として是非ご容赦頂きたい。
2024冬、とうとう日本はプロ野球界からの大谷翔平さんに続いてプロレス業界についても日本最高のレスラーであるオカダ・カヅチカのアメリカ(≓世界)流出がほぼ確実となった。一方で流出による知名度が本家日本製の輸出品爆売れを久々に後押ししたのが日本特撮の雄『ゴジラ』である。ならばそろそろパワーレンジャーじゃない『仮面ライダー』を一度アメリカ(≓世界)にチャレンジさせて名前を売った上で世界作品を創るべく時代である。
奇しくも先日新日本プロレスを退団したオカダ・カヅチカの移籍先は最大手WWEか?オルタナティブAEWか?まだハッキリしない状況であるが、【飛蝗男】『仮面ライダー』についてこれまでとは少し戦略を変えた上でアメコミ2強のマーベルとDCに売り込んでみてはどうだろうか?
『スパイダーバース』に日本の怪人として敵役の【蜘蛛男】を登場させた上で、その敵の敵として『仮面ライダー』も登場させる。
或いはヒース・レジャーの劣化亡霊からジョーカーをリセットする前段階の新ライバルとして『バットマン』シリーズに【蝙蝠男】をとして登場させつつ、それを日本から追いかけてゴッサムシティに現れる本郷猛でも良い。
【2024年冬】曲がり角のアメコミだからこそ【蜘蛛男と蝙蝠男】を利用した新しい【飛蝗男】『仮面ライダー』の活路があるのでは無いだろうか?カヅチカ・オカダがアメプロの新しいスーパースターになるのならば、アメコミを救うべく現れる新しいヒーローにはタケシ・ホンゴォに期待したい。
最初のタケシ・ホンゴォ役は【蜘蛛男か蝙蝠男】を追って日本からやってきたレジェンドが是非観たい。『ゴジラ』がケン・ワタナベならば、NYかゴッサムシティのド真ん中で『ヘンシン!』を叫ぶ真田広之を観てみたい。










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